洗濯広場のワインバー「L’Ecluse」

p10お気楽贅沢旅行と称して予約したパリのホテルは確かに豪華だった。パークハイアット・パリ-ヴァンドーム。ハイアットカードに貯めたポイントでスイートにアップグレードできたのもラッキーだった。すこぶる快適。しかし、ホテル内物価は異常に高い。250ccの缶ビールが11€。“パリの朝食は街角のカフェで!”というコンセプトを打ち出したのは「FIGARO」の惹句を真似た訳ではなく、1人42€のアメリカンBFはどうよ?というのが理由だ。結果、毎日のように街に散歩に出ながらお気に入りのカフェを探し朝食を取った。注:1€=約140円(2005年当時)。

そしてホテル内のジムに通う二人は汗で濡れたウェアを洗いたい。しかし、ホテルで出すクリーニングは当然むちゃ高い。そこで活躍したのがコインランドリー。朝食に出かけた広場の一角に発見したのだ。ホテルに出したら軽く100€は超えるだろう洗濯物が、自動販売機で買う洗剤を合わせても5€弱で洗える。近くのカフェで朝食を取りながら、洗濯が終わるのを待つ。…どこが贅沢旅行なんだ?

その広場を我々は勝手に“洗濯広場”と名付けた。その名前に反して(おいおい!)、こぢゃれたカフェ、サロンドテ、ビストロなどが軒を連ねる。夕暮れ時にはジモティで満席になる人気店が多い近々“来そうな”エリア。※正しくはPlace du Marche St. Honore 「L’Ecluse」は、そんな広場の中ほど、「Rouge」という名前の通り真っ赤なインテリアのビストロの隣、対照的にブルーが基調のシックな店。ボルドーワインにこだわったバーだ。グラスワインだけで20種以上。価格も3€前後から。これはかなり嬉しい。ワインとのマリアージュを楽しむ料理も美味しい。この日は生ハム、パテ、ソーセージなどの盛り合わせを肴に、シャンパンとペリエで乾杯をした。

ワイン好きの間では有名な店で、パリ市内に数店舗あるらしい。洗濯を通じて出会った偶然とは言えラッキーだった。「今日がパリ最終日なんですよ。なので、記念に…」そう言って店のスタッフに写真を撮ってもらった。サービスもフレンドリー。「Bon Voyage!」で見送られたパリ最後の夜だった。

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