快感のプール「パークハイアット東京」

dsc隠れ家の入口のような小さな正面玄関から、やはり小さなエントランスホールを通ってエレベーターに向かう。こぢんまりとしたエントランススペースには喧騒も華美な装飾もなく、心地よい清潔感がある。エレベーターを降り、ガラスのピラミッドの内部のような「ピークラウンジ」を眺め、オープンカフェのような「ジランドール」を横目に、ライブラリーを通る頃には、すっかり日常を離れ、このホテルのシックで寛いだ雰囲気の中に溶け込んでいる。エレベーターを乗り換え、最上階に降り立った瞬間、空中を浮遊するような快感が、やってくる。足許から拡がる摩天楼の間に、ふわっと歩き出すことができそうな風景。ちょっとしたお祝いの乾杯のために、私は妻と一緒にこの「NYバー」にやって来る。夜景をのんびり眺めながら、年に何回か日常生活へ句読点を打つ。

このホテルで“お泊りの楽しみ”を味わう場合はまた違った悦楽が用意されている。宿泊客専用のエレベーターに乗り、もう一つのガラスのピラミッドの下にある絶景のプールに向かう。ここに宿泊する目的は、このプールで泳ぐことかもしれない。開放的なプールにぷかぷか浮きながら(決して、がしがし泳がない)心と身体を解放する。なぁんにも考えない。プールから上がり足許から拡がる風景を眺める。夜景も良いが、爽やかな朝の風景も良い。ゆったりとしたスパも心地よい。ロッカールームに窓があり、バスローブ姿で外の景色が眺められる。晴れた日の朝には、ゆったりソファに身体を沈めるだけで穏やかな気持になる。

パークハイアットは、即効性のあるリフレッシュメントが得られる貴重な寛ぎホテル。効用が減少しないように?ここぞ!の時に使う、大事にしておきたいホテルでもある。

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SINCE 1.May 2005