Archive for 7 月 1st, 2006

祝!20周年「奥様は酔い女」

Dsc00023ある年、友人夫妻が土地を購入した。都内でも屈指の高級住宅地。駅からも近く、閑静な住宅が並ぶ一角。友人(妻)と一緒に飲んでタクシーで帰ると、ちょっと寄り道をしては、更地だった敷地を眺めたり、建設途中の建物を見学したりが続いた。そして日韓ワールドカップの年、無事に竣工。中庭で飲むビールが美味しい、素敵な家ができあがった。それから4年。彼らの結婚20年を祝うパーティが自宅で催された。

訪問すると、友人夫妻が揃って迎えてくれた。「良いでしょう、このドレス!」と言って、嫌味にならないキャラクターの友人(妻)。娘が買ったアナスイのドレスを平気で着こなす。彼女は、ヴァンクリーフ&アペルの腕時計やアクセサリーを身に着けていても、スノッブにならず、カジュアルな装いに見える。完全なキャラ勝ち。これは後年得られるものではなく、もって生まれたものとしか思えない。誉め上手で、誉められ上手。素敵な奥様。そして、お酒好き。今まで何度、酔った彼女を、妻と一緒に家まで送って帰ったことか。

P1010969パーティは、20名ほどのこぢんまりとした集まり。リビングでは「イタリアのマンマの味」を得意とする料理教室の先生が作ったアンティパストが並ぶ。ダイニングでは、彼らが行きつけの寿司屋の板さんが握る、カウンタだけの小さな寿司屋が開店。全員揃ったところで、マグナムボトルのモエが振舞われる。くぅーっ!冷え冷えで美味しい。ん、シャンパンと寿司って、合うねぇ♪しっかり旨い。あ、板さん、左から順番に全部のネタ握ってね。え?もう既に2周目?失礼。

楽しみにしていた父娘の演奏が始まる。娘のヴァイオリン。父のチェロ。家の中に散っていた参加メンバーが集まってくる。軽やかな弦楽器の旋律がリビングから家中に流れる。生音の心地良さに包まれる。仮装パーティの趣向が二人の頭上に残っているのに気にならない。娘もいつの間にか高校生。難しい年頃。心配も多いらしい。でも、客の前で仲良く演奏できる父娘って、そうはいない。出会った頃から変わらない良い家族。「そぅお?良かったぁ…」そう言いながら、友人(妻)のとびきりの笑顔。これっ♪この笑顔が皆を、この家族を明るく包んでいるんだなぁ。

「それにしても“酔い女”って、タイトル何?もしかして、“良い女”と“酔い女”をかけてる?」…妻には「旅サラダ」で司会をする神田正輝の味は、まだ分からない。

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