4人でブランチ「紅茶の冷めない距離」

Photo_49スープの冷めない距離、というのが親子が暮らすのに適当な距離。同居では息苦しく、遠い場所に住むのは緊急の際に心配。そんな気持をイギリスのJ.シェルドンという人が1948年に初めて表現したものらしい。会おうと思えばいつでも会いに行ける、歩いて顔を出せるという距離。のんびり歩いて10分。不動産用語的には徒歩1分は80mだから、80m×10=800m。そんな“ご近所”に、去年の夏、友人夫妻が引っ越してきた。一緒に食事をする機会が増えた。以前に増して気軽にお誘いできるようになった。なかなか楽しい。

2やはりご近所の閑静な住宅街に住む、酒飲み友だち(♀)から、イタリア土産をいただいた。高校生の娘のリクエストでフィレンツェにオペラを観に行ってきたという。一見するとランチョンマット。でも、広げると複雑な蜂の巣状の袋が。「可愛い!でも、何?」妻が訝って友人に尋ねると、白いリネンのパン・バスケットだという。パン好きの妻は嬉しそう。でも、二人で使うにはバスケットに入れるパンの量がちょっと足りない。

Photo_51・・・ん?!イベント好きの本能で、思わず閃いた。ご近所の友人夫妻を週末のブランチに招こう!彼らはホテルの朝食好き。休日の朝に、わざわざ二人で食べにいったりもするらしい。「良いんじゃない?」妻も珍しく早い判断。さっそくメールを送ると「OK!楽しみにしてま~す」うしっ、メニューの検討に入る“ダンドリ好き”の二人。真っ先に決定したのは、香港で食べた<フルーツサラダ>見た目に美しく、もちろん食べても美味しかった。作ってみよう。そして4人分の卵料理を同時に作るために、チーズオムレツと目玉焼きを二つずつ。野菜サラダに生ハムを添えて。そして、主役はバスケットに収まる“焼きたてパン”。

「おっはよぉっ!」日曜の朝、友人夫妻が現れた頃には準備万端。「パン、こんなんで良い?」そう、二人にはパンを買ってきてもらった。彼らの家から我家に来る途中、朝早くからパンを焼いている店があるのだ。カリカリ焼きたてのクロワッサン、クロワッサンレザン、コーンパン、ベーグル。おぉ、美味しそう!さっそく主役たちをバスケットに並べる。「うわぁ~っ、豪華だねぇ」テーブルセッティングも抜かりなし。「いっただきまぁすっ」・・・のんびり“ホリデー・ブランチ”。彼らが家を出る頃を見計らって紅茶を淹れるとちょうど飲み頃、冷めない距離。彼らが近所に引っ越してきたことで、4人での朝食も成立する。この街の魅力が増した。それに、酒を飲めない3人にとっては、こんな企画も良いかもね。

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