Archive for 8 月 25th, 2007

ヴァカンスへ…「夏の終わりの旅支度」

P1000039終わり行く夏、いつもより遅い夏休み。行くべきか、それとも中止しようか。しばらく逡巡し、きっぱりと宣言した。予定通り旅立とう。母はお気楽夫婦のスケジュールを考慮したように逝った。もし母の逝去が来週だったら、連絡先も分からない“お気楽”も度が過ぎる親不孝者となっていた。いつも全て自分たちで手配し、誰にも宿泊先を伝えることなく、南の島に出かける2人。足取りを辿ることは困難。そして母の逝去が今週だったら、ヴァカンスを前に途方にくれ、慌ててキャンセルの電話を掛けまくっていただろう。

兄弟3組の夫婦が揃って母を見舞ってから僅かひと月足らず。微かに予感はあった。遠く離れて暮らす息子として、何かあったら間に合わない、これが最後になるかもしれないと。そして、残念ながらその予感は的中してしまった。十数年ぶりの、兄弟3人が揃う夏。母の葬儀日程は全日快晴。大勢の方々が弔問に来てくれた。遠い記憶の懐かしい方たちとの再会。幼い頃の夏休みの記憶が蘇る。

P1040567ところで、ヴァカンスだ。いつものように浮き立つ気持も、高揚感も、今ひとつ少なく、現実感がない。前泊の予定だった成田のホテルをキャンセルし、葬儀の返礼を大量に携え会社に向かう。明日から旅立とうと言うのに。今年買い換えたちょっと大き目のスーツケースには、いつものようにホテルのジムで走るためのシューズや、テニスラケットまで入る予定。ぴかぴかのシャンパンゴールドのリモワが眩しい。

「大丈夫!行ってしまえば、その気になるよ♪」お気楽妻が優しく微笑む。そうだねぇ。母も絶妙のタイミングで、二人の旅行をキープしてくれたのかもね。今年はテロの脅威も残しつつ、鳥インフルエンザで2人目の死亡者が出てしまった話題の島、バリ。10年ぶりの訪問。またまったりとホテルで読書、ジム、プールでビールの生活。オフィスで休暇に入る挨拶をしつつ「鳥インフルエンザに罹ったら…」と呟くと、のんべ隊員が大声で言った。「帰ってこなくても良いですよ♪」おぃおいっ!そこだけ聞いたら周囲に誤解されるでしょう。帰ってきます。まだまだやるべきことは山積。訪問したい南の島のホテルもたっぷり。「あ、なるほど。仕事のことじゃなくってね」妻が記事を覗き込む。…まぁ、仕事もたっぷりありますけどね。何はともあれ、行ってきまぁす♪

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