拠点潜入「ハイアットリージェンシー福岡」

P1040426初夏の博多。深夜、ようやく目的の場所に到着した。ここは博多を中心とした活動を行うシンジケートの拠点のひとつ。組織の拠点は世界的に拡がっており、日本では博多に続き、東京が狙われた。長い期間、提携の形で先行したものの、本格展開を阻まれた後、都心2ヶ所で展開。この10月から新宿の施設を組織内に取り込み、3つのカテゴリが揃った。さらには、昨年末に箱根にも新たな施設がオープンした。この日本最初の拠点は、中世の城を思わせる外観。最上階ではちょうど集会が始まったところらしい。

P1040423_2ようやく厳重な警戒を行っていた1階をクリア。見上げるとこれも不思議な風景が広がる。ここを抜ければ集会を行っているらしい最上階まで一気に昇ることができる。この組織を調査し続けている私にとって、最後の調査対象となったこの拠点。今まで調べてきた施設とは明らかに造りが違っている。やはり日本初進出の際に、彼らなりのマーケティングを行った結果なのだろうか。アジアを意識したデザインは、やはり博多を基点に他の都市へ展開しようという戦略の表れなのだろうか。ソウル、香港、シンガポールなど主要都市への配備は終えたようだ。

P1040420ここだ。緊張が全身を包む。この奇妙な三角形の建物の中で、重要な集会が開かれているとの情報が入ったのは1週間前。私はこの建物に潜入し、データを報告せよとの指令を受けた。三角形の周囲に、ひとつだけ空いている部屋があった。まだ朝までは時間がたっぷりある。ひとまずこの部屋で待機し、情報を得ることにする。部屋は実に快適だった。私はうっかり和んでしまい、シャワーを浴びすっきりした気分で目を覚ました。しまった。ドアを開ける。ん?新聞が届けられている。日本経済新聞。むむ、敵は私の情報をしっかり掴んでいるらしい。

P1040429「もう、そのノリ止めても良いんじゃない?読むの疲れるよぉ」と妻。ふぅ。私ももっと早く止めたかった。実は止められるのを待っていた。これは書く方も疲れるのだった。その日泊まったのは「ハイアットリージェンシー福岡」。1995年、日本で最初に開業したハイアットグループのホテル。福岡ではグランドハイアット六本木に先駆けて開業。いずれも話題を呼び、建築的にも注目を浴びた。ちなみに、両ホテルとも出張で利用する際の差額は自己負担。“さとなお”が自腹で食べ、評価を行った“ジバラン”のホテル版とも言うべき行動を密かに取っている私。違うのは、私の出張の際の行動はあくまで下見であること。評価が高かったホテルには、いずれ妻をお連れすることになる。このホテルは・・・?

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