笑顔の花嫁、妻の涙「ナイスカップル誕生」

Photo_3人が結婚した。スカッシュ仲間で、酒呑み仲間。10年間、毎週1回のスカッシュのレッスンと、月に1回の<メンバーズイブニング>という名の“飲み会”は、お気楽夫婦と同様にほぼ皆勤。と言うことは、500回ぐらいスカッシュを一緒にやって、100回以上一緒に飲んでいるということ。すごい。彼女と一緒にプレーするスカッシュは楽しく、彼女と一緒に飲む酒は美味しい。そして、彼女ほど楽しそうに、美味しそうに、酒を飲む女性を私は知らない。そんな彼女のお相手は、これまた酒も美味しいものも大好きだという、笑顔が似合う豪快な男性。・・・あぁ、彼女も(ある意味)豪快だしなぁ。お似合いのカップル。

Photo_2んなお2人の結婚式と披露宴に招かれたお気楽夫婦。週末の午後、前日の深酒で悲鳴を上げている身体を引きずるように式場に向かった。前日は可愛い姪夫婦と久しぶりに痛飲。「楽しかったからって飲みすぎだよ」二日酔いを訴えると、妻は断言。はい、おっしゃる通りです。都心から離れた最寄駅に降り立ち、式場に到着。チャペルに案内される。キャンドルを持った聖歌隊に導かれ、リラックスした笑顔で新郎登場。オルガンはもちろん、トランペットも、ヴァイオリンも生演奏。純白のドレスで登場した新婦も満面の笑顔。ハレの日の花嫁は美しい。幸福のおすそ分けをもらった気分。良い結婚式だ。

Photo_4婚式の後は、披露宴会場をガラス格子のドア越しに眺めながら、ウェイティングルームで歓談。他の出席者と顔を合わせ話ができるから、なかなか良い趣向。スピーチを頼まれているという友人はやや緊張気味。披露宴が始まるとまずはシャンパンがグラスに注がれる。うっ、酒はまだ飲めない。「あれぇ、IGAさんどうしたのぉ?いつものIGAさんじゃなぁ~い、つまんなぁ~い」同席になったスカッシュ仲間から責められる。しかし、二日酔いでも食欲はある。料理は実に美味しい。サラダはきっちりと冷え、しゃきしゃき。魚のオーブン焼きはきちっと焼き立て、かりかり。100人以上の宴席で、これは見事。嬉しい。

Photo人のスピーチも無事終わり、花束贈呈、新郎のスピーチと続く。何を話すかノープランだと始まった挨拶は、なかなかぐっとくる内容。涙ぐむ友人たち。うん、良い男だ。出席者を見送るために新郎新婦が退席すると、大きなスクリーンに“エンディングロール”が流れ始めた。当日の結婚式の映像が編集され、出席者全員の名前が順番に映し出される。そして、2人からのメッセージが添えられる。「また用賀に行くからね!IGA様、IGA妻様・・」お気楽夫婦の名前を見つけ、ふと妻を見ると、え?え!涙ぐんでいるように見える。ま、まさか。めったに泣くことなどない妻が。見間違いに違いない。思わず視線を逸らす。

像が終わり、会場が明るくなる。うぁ、やっぱり泣いてる。大丈夫?声を掛ける私の方が動揺してしまう。「今までみたいには会えなくなっちゃうんだなぁって・・・」毎週顔を合わせていた“大好きな妹分”が近くにいなくなってしまう、そんな一種の喪失感らしい。「泣くなんて珍しいね」友人も声を掛けてくれる。「うん、いつ泣いたかも覚えていないぐらい」・・・私は覚えている。数年前の香港。“涙のローストグース”以来。それぐらい悲しかったんだね。(って、どれぐらいじゃ!)涙のツボが他人とは大きく違う妻。そんな妻まで泣かせてしまう、温かく、楽しく、そしてちょっと淋しい結婚式&披露宴だった。

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