Archive for 12 月 26th, 2009

毎日がクリスマス(前編)「萬来軒/はしぐち亭/用賀 本城」

萬来軒焼ギョーザ萬来軒鶏と漬け物炒め子クリ、家(ウチ)クリが今年のクリスマスのトレンドらしい。女子だけで(男子の目を気にせず)楽しむクリスマス。家に皆で集まって(ゆったり)過ごすクリスマス。イルミネーションに誘われて、浮かれた街に出かけて楽しむことも良いけれど、家で家族や友人たちと過ごすのもまた良し。ところで、お気楽夫婦はと言えば、1年を締めくくり、年末の挨拶廻りをしなければ!ということで、今年1年美味しい料理を食べさせていただきありがとうございました!とクリスマスを挟んだ1週間を、馴染みの店を訪問する“強化週間”と位置付けた。早い話が、相変わらずの外食三昧。やれやれな夫婦。

はしぐちレバーペイストはしぐち鯛のカルパッチョ日、ご近所中華の名店「萬来軒」からスタート。焼餃子、鶏の唐辛子炒め、ホタテと白菜の煮込みなどをオーダー。しみじみ旨い。今年もお世話になりました。「こちらこそぉ。来年もよろしくお願いします」1代限りになるだろうこの四川の名店の味を、あと何回味わえるのだろう。「ごちそうさまでした。今日も美味しかったです。良いお年を!」厨房を覗き、オジちゃんにも声を掛け健康を祈る。2日目、ご近所の洋食屋「はしぐち亭」に向かう。味もサービスも安定してきたし、まだまだレベルを上げることができる若さが、可能性がある。今後も楽しみにしています。ごちそうさま。

鮎の風干しふぐ焼白子3日目、お気楽夫婦の住まいから歩いて10秒のベルギービールの店。毎日のように(客の入りを心配して)店内を覗いてしまう。継続は力だ!来年も頑張れ。そして4日目。京料理の名店「用賀 本城」に向かう。予約の際、奥さまに「クリスマスにウチみたいな和食で良いんですか?」と問われる。ふふっと思わず微笑んでしまう。本城さんの料理と、奥さまの柔らかく温かな物腰のバランスが、良い。たん熊北店の味はそのままに、居心地の良さを加えたこの店は1年を締めくくる味に相応しい。その日のおススメメニューから「鮎の風干し にがうるか添え」「背子がに酢の物」などの絶品料理からスタート。

鯛の薄造りハマグリ蕎麦いて「ふぐ焼白子」「鯛の薄造り」そして名物の「丸鍋」をいただく。いずれも相変わらずの幸せな味。私の酒も進む。「お茶も進む進む♪」いつものカウンタ席で妻もご機嫌。そして締めに何か…。すると本城さん「ニシン蕎麦をご用意しましょか」え!私の大好物。蕎麦屋ではいつも鴨南蛮かニシン蕎麦の私。「あぁ、私も一緒ですわ」本城さんと思わず握手。「実は、私はあんまりニシン蕎麦は好きじゃないんですよ」と妻。1杯の蕎麦のために丁寧に出汁を取り、ニシンを温め、蕎麦を茹で、冷水で締め、ネギを切り…実に丁寧な仕事。ゼータクなニシン蕎麦ができあがる。つゆをひと口。うんまぁい!優しいつゆとほっこりとした上品な甘さのニシン。これまでの生涯で最高の、涙モノの一杯だ。

れ?はまぐり蕎麦?いつの間にか別の腕に妻用の1杯ができあがっている。もちろん出汁も別。本城マジック!「うわぁ!美味しい♪」ふんわりと優しい潮の味。旨い。じゃあ、ニシン蕎麦も食べてみたら。「えっ?美味しいね。今までの誤解が解けた感じ。生臭くないし味も濃くない。美味しい〜♫」珍しく妻のテンションが上がる。「やっぱり本城さんの味は幸せになる味だねぇ」うん、今年も美味しい1年だった。お気楽な1年の総集編、毎日がクリスマスのような日々は後半に続く。

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