Archive for 6 月 7th, 2010

食材+調理+サービス+α=絶品中華「SILIN 火龍園」六本木

SILIN火龍園くるみ節毎に通いたい店がある。季節毎の食材を味わえる店であり、ちょっとゼータクかもしれないけれど、年に数回は行っておきたい店。お気楽夫婦にとって、「用賀 本城」であり、「SILIN火龍園」であり、「銀座天一」の揚げ場であり、浜松「弁いち」のカウンタ席。「SILINにも、そろそろ行かなきゃね」妻がそう言ったのはサクラの花の頃。予約の電話を入れたところ、あいにく満席。残念。そしてその後は忙しさに追われる怒濤の日々が続いた。ようやく妻の仕事が一段落。「さすがにSILIN行っておかなきゃね」と妻。ある日の夜、スカッシュ仲間の秘書嬢を誘い、久しぶりのSILIN訪問。

ミズイカのスパイス炒め白身のサクサク揚げ年のクリスマス以来だねぇ。こんなに間を空けちゃいけないね」店に向かいながら妻が呟く。珍しくテンションが高い。それだけこの店が好きなのだ。店に入るとスタッフが笑顔で迎えてくれる、が…「お連れ様からお電話がありまして、15分ほど遅れるので先に始めて欲しいとのことです。それに携帯電話を忘れてしまったとか…」そんなに丁寧に伝言を伝える店も珍しいけれど、そんな伝言を残すのは実に秘書嬢らしい。2人だけでビールと普耳(プーアール)茶で乾杯。シュガーコーティングのクルミのをつまみながら、のんびりメニューを眺めていると「ごめんねぇ」と、秘書嬢が登場。「ケータイの番号って、覚えてないから店にしか掛けられなかったの」なるほど。相互に適切な伝言。

白貝炒め野菜の海老みそ炒めンバーが揃ったところで海鮮をチョイス。ミズイカのスパイス炒め、白身魚のサクサク揚げ、白貝はブラックビーンズ炒めで。「うわっ、美味しっ♡この店はほんっとに美味しいよねぇ♫」新鮮な食材を活かしたあっさり系の味付けに秘書嬢もご満悦。食材本来の味を最大限に引き出す調理が見事だ。この店自慢のXO醤も相変わらず絶品だし、料理を出すタイミングも絶妙で、サービスも適切で心地良い。ところで支配人の根本さんの姿が見えない。所在を尋ねるとその日はお休みとのこと。残念。自ら美味しいモノが大好きで、香港が大好きな彼との会話を楽しみながら食す絶品中華を味わいたかった。

食後のアイス本さんから薦められると安心して食べられるし、プラスαの美味しさがあるよね」妻も同様の思いらしい。とは言え、「野菜の海老みそ炒め」もデザートの杏仁豆腐やジュレも、十二分に美味しい。根本さんがいなくとも充分柔らかな接客は得られる。この店には、新鮮な食材、食材を活かす調理、そして心地良く過不足のないサービスがある。充分に美味しい料理の方程式が整っている。そして、そこに根本さんとの会話のキャッチボールが加わると、食事の楽しさが増す。料理や食材のちょっとした情報が美味しさに深みを作る。美味しい料理は、調理人だけではなく、店全体が作るということを実感。「今日はちょっと残念だったけど、根本さんがいる時にまた来なくちゃね♫」妻のことばがポジティブに響く。次は盛夏の頃、水花火の時期に。

■食いしん坊夫婦の御用達 SILIN 火龍園

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SINCE 1.May 2005