美味再開、再会「割烹 弁いち」浜松

benichi-amuseugonotsukiの故郷、浜松の地で、親子三代に渡って美味を提供してきた老舗割烹 弁いち。お気楽夫婦はその店の再開を楽しみにしていた。2008年末に伺った際に、発展的に店をスリムにして、仕事の内容を充実させる…そんな話をご主人に伺った。そして、この春、2ヶ月以上店をお休みし、大規模な改装に踏み切った。2008年の春に妻の両親を伴い初めて伺って以来、大ファンになったお気楽夫婦。歯科医だった義母の父親が通ったというこの店。年に数回しかお邪魔する機会がないとは言え、義母そして妻と、こちらも親子三代お世話になっている店になった。その少ない機会のひとつが、GWの浜松まつりの頃。今年はちょうど改装中。悔しい思いをした。

Benichi-wanmonoisojiman6月に新装開店と知り、そのためだけに伺おうかとも思った。けれど、「なぁにゼータク言ってるの!」と、妻に嗜められ断念。そして、秋。待望の訪問となった。日程が合わず、昨年末にも伺えなかったから、ほぼ1年振り。毎回使っていた4人用カウンタ席は2階に変わったものの、健在。以前よりややこぢんまりとして、けれど厨房に繋がるライブ感は以前のまま。ご主人の声が暖簾がかかる扉の向こうから聞こえてくる。新装、おめでとうございます。「ありがとうございます。前の店も、決して古かった訳ではないんですが」相変わらず、ご主人のはにかんだような言い回しに再会。ふふふ。美味との再会も楽しみだ。

sashimikosyu食の4人、いつものお手頃なお任せコース。まずは先付けで、美しい器と美味の競演。素材の良さが際立つ、そして相変わらず上品な味付けの料理たち。さぁて、お酒は…。「何やら楽しそうに準備しておりましたよ」サービス担当の女性スタッフが裏話を暴露。それは嬉しい。毎回ご主人にお任せの酒。新たな美酒との出会い、料理との組合せも訪問の楽しみ。その日の1杯目は雨後の月 純米大吟醸 愛山。まろやかな飲口、料理との相性もぴったり。お互いを邪魔せず、立て合い、まるで夫婦のあるべき姿。丁寧な仕事の椀ものが出てくる頃には幸福の2杯目、磯自慢 大吟醸 秘造寒造りが供される。ん〜文句なし。ご主人が薦める地元静岡の名酒。

yakimonooyakodonしてその日の掉尾を飾るのは、梅の宿 古酒。琥珀色に輝く、シングルモルトか紹興酒のような味わいの逸品。「古酒はご存知ですか」とご主人。ええ。品川に有名な古酒バーがありますよね。以前勤めた会社の仕事関係で訪れたことがあって…。「そうでしたかぁ。私も一度伺いたいと思っているんですけれど」古酒談義に花が咲く。どうやら、ご主人の投げたボールを上手く受け止められたようだ。料理はと言えば、いつものように安心、納得の味。口数の少ない親娘は、こぢんまりとした空間の中でリラックスして箸を進めている。「うぅ〜ん、美味しかったぁ♬」そして、満足の笑みが零れる。

主人に送られて店を出る。「あと何回この店に両親と一緒に来られるか分からないから、浜松に帰って来る度に伺いたいよね」こっそりと、珍しく殊勝なことばを吐く妻。確かに、年に数回のゼータクと、妻の両親もこの店に来るのが毎回楽しみな様子。仕事を極め、進化していこうとする弁いちのご主人の供する美味。可能な限り4人で味わおう。

■食いしん坊夫婦の御用達 「割烹 弁いち

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SINCE 1.May 2005