この店で味わうために「龍景軒(Lung King Heen)香港」

lung king heen 1lung king heen 2港を味わう。お気楽夫婦2011年夏の旅のテーマは、香港食い倒れ。けれど、どうしても途中で倒れる訳にはいかなかった。6泊7日の日程の後半に、この店が待っていた。この店で食べるためだけに香港に向ったと言っても良い店。ミシュラン香港・マカオ版2009でただ1店だけ星を3つ獲得した龍景軒(Lung King Heen:ロン・キー・ヒーン)だ。ミシュランの3つ星の定義は「その店で食べるためだけに旅する価値がある」という評価。まさしくお気楽夫婦にとってはそんな店。前回2009年は知人に紹介され、ミシュランの評価も知らず、香港到着後に予約し、そして圧倒された。料理の素晴らしさはもちろん、心地良いサービスを香港で初めて味わった。そして2011年、ランチ2回、夕食1回の計3回、出発前にメールで予約をして万全の体勢で望んだ。…つくづく、おバカな2人である。

lung king heen 6lung king heen 3景軒があるのは中環(セントラル)のフェリー埠頭際に建つホテル、フォーシーズンズの4階。万全を期すために(笑)2人はこのホテルに宿泊。チェックイン後、さっそく龍景軒の初ランチに向った。受付で名前を告げる。事前に確認してあった通り、窓際の席が用意されていた。龍景すなわち龍の眺望という名前の通り、ヴィクトリアハーバーを望む絶好のロケーション。大きな窓から眺める景色を肴にビールをぐびり。ちょっと反則気味ながら調味料として出されたXO醤をつまむ。旨い。こ店のXO醤は評判の美味しさ。お土産として販売してもいる。最初の料理はロブスターとホタテの餃子。レンゲに乗せてがぶり。う〜んと声を出して唸る。旨い。2つの新鮮な食材が、絶妙な組合せと味付けで舌の上で舞い踊る。凄い!他に点心が2品、炒飯の蓮の葉包み蒸し、茸と野菜の南瓜詰めなど。目にも舌にも優しく、そして美味しい。笑みが零れる味。

lung king heen 4lung king heen 5日、2度めのランチ。午前中は毎日ジムで走って体調を整えているものの、さすがに数日来食べ続けた胃腸はへたり気味。予約時間を遅らせるお願いをするために店に向う。開店準備中のスタッフに声を掛ける。ついでに誰もいない店内の写真を撮りたいとお願いすると、快くOKとの返事。「See you later !」の声に送られジムに向う。そしてたっぷりのストレッチ、ランニング、プールとリフレッシュした後で、改めて店に伺う。席に着くと、予約変更で顔見知りになったスタッフが、わざわざ席を訪ね声を掛けてくれる。ちょっとした気遣いが心地良い。その日のランチも満足の味。そして帰り際、夜の予約席を確認。窓際の夜景が期待できそうな席だ。例のスタッフが「See you tonight again !」と笑顔で送ってくれる。

lung king heen 7lung king heen 8港最後の夜。食い倒れ旅の掉尾を飾るのは夜の龍景。その名の通りシャンパングラスの向こうに九龍(カオルーン)の夜景が輝く。この店で絶品中華料理に合わせるベきはワイン。グラスワインも何種類か用意されている。この店の繊細な味付けには白で。お気楽夫婦の大好物、白灼蝦(茹で蝦)を手づかみで剥き、かぶりつく。蝦味噌の詰まった頭をしゃぶる。ぷりっとした蝦の身を、ぴりっと辛い醤を付けて頬張る。ん〜っ、んまい。ひんやりと良い香りのおしぼりが交換される。そのタイミングも相変わらず絶妙だ。そしてローストポーク。「うわぁ〜っ!これ凄い!これだったら食べられる♬」豚好きの私、さほどではない妻。焼物を頼む場合は2人とも好物のグースが通例。しかし、毎回食べるよりはと代わりに食べた焼豚が妻にヒットした。柔らかで脂が少なめなのにジューシーで、ほんのり上品に甘く香しい。焼き加減とタレが絶妙だ。う〜むむ、参りました。

っぱりこの店は凄いね。スタッフのサービスも、距離感も、料理ももちろん…」すっかりドラゴンマジックの術中に嵌った妻。ミシュラン香港版の三ツ星の店は2011年版では3店舗に増え、この店は三ツ星をキープ。納得。他人の評価はさておき、お気楽夫婦のお気に入り度はさらに上昇した。

We‘ll be back soon !」見送ってくれたスタッフと握手しながら宣言する妻。え”?すぐに?それも“帰って”来る?…ともあれ、妻は英語であればはっきりと意思表示できるらしい。了解。また帰って来よう。この店で味わうために。

■食いしん坊夫婦の御用達 龍景軒(ロンゲインヒン)

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SINCE 1.May 2005