楽しき記憶への対価「ニューヨークバー & グリル」

NewYorkBAR気楽夫婦にさして物欲はない。ありがたいことに、お気楽妻は高価なブランド物を欲しがらない。逆に、2人は残らないモノを好んで消費する。それは、旅行であり、食事であり、芝居であり、コンサート。いずれもモノとして残らないけれど、記憶に残る。そして、実際に経験した時間以上に楽しむことができる。例えば旅する場合、どこへ行こうかとワクワクしながら計画を立てて、実際に旅立ち、帰って来てから思い出し、都合3度以上も旅を味わえる。まして、その旅が楽しかったなら、何度も思い出し、その度に楽しき記憶を味わえる。それは、食事も同様。

ThreeTowersThreeTowersNightVersionる週末、友人を誘ってパークハイアット東京に向った。友人は娘の中学受験のために何年も二人三脚で頑張ってきた。大好きな夜遊びも(以前よりは)控え、塾への送り迎えを続けた。そして、見事に合格!友人曰く「浮かれポンチになって、頭の中が春爛漫!」という状態の彼女をお祝いしようという企画だ。どの店にご一緒しようかと楽しく迷った結果、選んだのはお気楽夫婦のお気に入りNYバー。開店の17時から夕景を眺め、乾杯。そしてNYグリルで食事をするという趣向。そう伝えると「きゃぁ〜素敵ぃ〜♫」と浮かれポンチな友人のテンションが一段と高まる。期待通りの反応だ。

Hors-d'œuvreレベータを降りると、自然光で溢れるラウンジ。壁いっぱいのモノクロ写真が印象的なジランドールを横目に、ライブラリーを通り、エレベータを乗換えNYバーに向う。春爛漫の友人の胸の中にワクワク感が広がっているのが分かる。そして最上階に到着すると眼下に広がるスカイスクレーパーの群れ。「わぁ〜お!凄いねぇ」さらに高まるテンション。明るい時間にこの店に入るのは初めて。新鮮な眺め。窓際の席に案内され、乾杯。おめでとう!「ありがとう!今日はホントに感激っ!嬉しいなぁ♫」時間ごとに表情を変えるTOKYOの絶景を味わう。代々木のドコモタワー、貫禄の東京タワー、新人のスカイツリーの新旧3本のタワーの眺めが愉しい。

DuckMixedGrillれにしても友人の晴れやかで、清々しい笑顔。一緒にいるお気楽夫婦も彼女の笑顔に引き込まれる。そして、実に柔らかな物腰で目の行き届いたホテルスタッフたちのサービスが心地良い。それらが相まって、実に愉しい時間がゆったりと流れて行く。それはNYグリルでも続いた。絶妙なタイミングでスタッフが現れ、オーダーのやり取りの中で、軽やかで気の利いた会話を少しだけ加える。ぐっと距離が近づき、空気が和らぐ。慇懃ではなく、入り込み過ぎもしない。食事のお値段ほどにはスタッフの態度はお高くない。料理の撮影をしていると「一緒にお撮りしましょうか」と撮影までしてくれる。

DessertOpenKitchenちろん料理も絶品。どの料理も芸術的で扇情的。実にセクシィで、見目麗しい。で、実際に美味しい(笑)のだ。オードブルの盛り合せは上品ながら実力派。フォアグラのテリーヌは、誰かが口に入れる度にそれぞれが唸り、どんな会話でも止めてしまう。鴨のグリルは火の通りが絶妙。皮のこんがりと身のジューシーで柔らかな加減、そのバランス。参りました!けれど料理にひれ伏すのではなく、シェフとハグしたくなる味。料理もサービスも気取らず、フランク。テーブルにもキッチンにも緊張感ではなく、和やかな空気が流れている。やはり良いホテルだ。良い店だ。

高の夜で、忘れられない夜になりました」翌日、友人からメールが届いた。こちらこそ、ありがとう。もちろん、“忘れる”なんてもったいない。何度も思い出し、繰り返し楽しかったねと一緒に語り、あの幸せな夜を味わい尽くそう。彼女と一緒だったからこそ、生まれて刻まれた記憶。その楽しき記憶とこれから味わい直す時間に払った対価として、決して高くはない。

ハイアットでも、ずいぶん違うよなぁ」お気楽妻の呟きも、聞かなかったことにしておこう。

■お気に入りホテルカタログ 「パークハイアット東京

■食いしん坊夫婦の御用達 「ニューヨークバー&ニュヨークグリル

2つのコメントがあります。

  1. zooey


    「ニューヨーク・グリル」も「ピークラウンジ」も好きです。
    ガラスの三角屋根が並ぶパーク・ハイアット東京。
    ここ、映画「ロスト・イン・トランスレーション」の舞台なんですよ。

  2. IGA


    zooeyさん お久しぶりです♫ さすが映画通のコメントですね! ピークラウンジも良いですよね。

    ここは2人に良いことがある度に出かけるホテルなんです。もっと頻繁に行けると良いのですが(笑)ちなみにWedding Party もここでした♡

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