幸福で、口福な関係♬「ビストロ トロワキャール」

BeerSte.Lucieちゃんとこ行かなきゃね。しばらく行ってないし」ある日、珍しいことに、お気楽妻が積極的に自分の意志を主張した。彼女の場合、…したいという意思表示は、「…する?」という疑問形になる。そして、さらに強い意思表示は、「…だよね?」という付加疑問文になる。ということは、「聡ちゃんとこ行かなきゃね」という発言は、「ビストロトロワキャールのシェフの聡ちゃんの美味しい料理がどうしても食べたい!しばらくあの料理を食べてないなんて、とってもいかんことだよ!すぐにでも行かなきゃ!」という意味になる。そこで慌てていつものカウンタ席を予約する。

VegiMina初はビールですか?」早めに着いたカウンタ席。マダムのまゆみちゃんが念のために聞いてくれる。もちろん!妻を待つ間に、ヒューガルデンをぐびり。ふぅ〜っ。柔らかな泡が、実にんまい。妻が現れた頃には、まゆみちゃんおススメの1杯目のワイン、Made in Provenceがグラスに注がれている。「フランスワインで英語の名前なんて珍しいですよね」ラベルもモダンでポップ。ん、んまい。アミューズのオリーブをかじりながら乾杯。続いての一皿は夏の野菜。トマトが甘い。キューリが瑞々しい。2杯目のワインには妻の名前と飲み仲間の酒豪女子の名前。偶然ながら、不思議、嬉しい。旨い♬

BeautifulGood!待たせしました」聡ちゃんが満面の笑みと共に出してくれたのは、いつも通りの、そしていつもとはいつも違う、オードブル全部盛り。お馴染み絶品キャロットラペ、うまうまポークリエットなどが並ぶ。そして、その日のセロリのピクルスのように、何か違った一品も。「やっぱり美味しいねぇ♡」妻が焼きたてパンを頬張りながら、珠玉のオードブルを味わっている。うん、旨い。3杯目のワインは、もはやまゆみちゃんの説明すら聞いていない。安心してお任せして、間違いなく旨い。聡ちゃんが供してくれる料理も同様。大まかに何が食べたいかを告げ、後はシェフとマダムに身を委ねる。

MainSouchan?それなぁに?」カウンタの向こうで、聡ちゃんが肉をいじり始める。何やらTVの映像で視たことがある器具。ソーセージフィーラーという新しいおもちゃらしい。そんなアピールされたら食べねばでしょ。まして、妻が大好きなソーセージ、食べない訳にはいかない。嬉々として色々な種類のソーセージを作る聡ちゃんにオーダー。すると、何種かのソーセージと、ザワークラウトが登場。今まで食べたことがない程ニクニクしたソーセージたち。香しくジューシーで、噛み応えがあり、これまた実に旨い。「あ、これは美味しいわぁ♡」ソーセージ好きの妻の笑みが零れる。

Redwineめ押しでいただいた赤は、ショレイ・レ・ボーヌ。やっぱり旨い。この店で、お気楽夫婦はメニューを見ない。シェフの聡ちゃんと、マダムのまゆみちゃんと、世間話をしながら、何が入荷しているか、この季節は何が美味しいのか、何がおススメか、会話の中からオーダーが決まる。お気楽夫婦にではなく、彼らの中で。そして、2人のチョイスに安心して身を任せ、2人がレコメンドする皿とグラスを堪能する。「今日も幸せな味だったね」妻が満足そうに微笑む。これはきっと幸福で、口福な関係だ。「う〜ん、また行きたくなるね」うん、また近いうちに♬

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