隠すか、見せるか「隠蔽工作、収納問題」

LibraryCupbord居と言っても良いほど、リノベーションで生まれ変わったわが家。ところが、計画の段階から収納の問題で夫婦間の対立があった。見せない収納にしたい、という妻。それに対して、私は見せたい、というか眺めたい(蔵書やCD、食器など、お気に入りのモノが並んでいるのは嬉しいものだ)コレクター体質。妻は整理されていれば、普段は見せる必要はないという合理的なタイプ。そこで長年連れ添った2人は折り合った。見せるモノと隠すものを分けることになったのだ。例えば、ハードカバーは隠し、文庫本は見せる。背表紙が版元によって比較的統一されている文庫本はキレイに並べられるが、ハードカバーは装丁も大きさもバラバラだから隠す、というのがその理由。

DoorsOPEN器も同様。グラスやカップなどはガラスの食器棚に、普段使いの器などは木の扉の中に収まることになった。そこに建築家の友人が登場。建築家という性格上(笑)、日常的なものは隠すという施主(妻のみ)の方針は望むところ。その上ただ隠すだけではなく、建具と食器棚とを一体化するという、生活感を隠蔽する工作を施した。写真左手から、玄関に通じる扉、食器棚、バスルームへの扉、冷蔵庫などの収納棚の扉…なのだけれど、開けてみなければ分らない。天井近くまでの一枚板の引戸も、左右どちらにでも開く食器棚も同じデザイン。全部締めてしまえば、一面木質の壁となる。

Wine&RefShoues&CD蔵庫を隠すという作戦は、お披露目会に参加してくれた女性メンバーに好評。確かに閉じれば木の壁、スッキリとして見える。けれども、スペース等の問題から、基本的に全ての扉を引戸にしたわが家。冷蔵庫の中の物を取るために左の扉を開け、レンジやトースターを使うために右側の扉を開ける、という頻繁な開閉を強いられる。キッチンは妻ではなく、主に私の領有スペースであり、使用頻度が高いのは私。慣れるしかないと自分をなだめる。冷蔵庫の上の連続して穿った穴はワインラック。左側半分は通気口という遊びもある。これもボトルの大半は隠し、ワインの頭だけ見せる収納。

CDShoues関を入ってすぐ、やはり天井近くまでの大きな扉の内側には靴やCDの収納。その裏側に洗濯機を収めるスペースと洗面台があるため、靴とCDの収納スペースとは奥行が違う。それぞれ靴のサイズに合わせ、CDのサイズに(偶然ぴったりだった)合った、たっぷり入る収納。それまでは3ヶ所に分けて収納し、季節毎に入れ替えていた靴が、スッキリと一ヶ所に納まった。それを良いことに「まだ買えるね♬」と妻が微笑む。収納できる範囲で買い、入らなかったら古いモノを捨てる、というのがわが家の収納基本方針。それは今までもこれからも変わらないのだが、まだ入ってしまうなら仕方がない(涙)。

Bags逸だよね、ここは」と、妻が満足しているのが、トーナメントバッグ入れ。少し奥行深めの本棚の下に、扉付きの収納を設置し、横にバーを追加してもらった。そこにS管を下げ、スカッシュ用のバッグやラケットケースをぶら下げる。中に何も入っていない状態ではフニャフニャとして、かつ長さがあるという扱い辛いラケットバッグ。これをスポーツショップのようにつり下げ、かつ扉を付けて隠す。掃除機も同じスペースに鎮座。快心の収納アイディア。「S本くん(スカッシュ仲間)に見せないとね」隠していても、なぜか見せたいお気楽夫婦の収納だった。

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