Archive for 6 月 26th, 2016

街の元気を掘り起こせ!「ちとからまちバル」

MachiBal1MachiBal2本各地の商店街で開催されている「街バル」は、2004年に函館で初めて開催されたものらしい。スペインの“バル”は、立ち飲みの居酒屋で、チョイとつまめるおつまみ(タパスやピンチョス)を肴に、友人同士で何軒かハシゴしながら楽しむ店。そのバル文化を日本の街に持ち込み、参加店を募集し、お手頃なメニューを用意してもらい、お得なチケット制にして何軒かを廻って楽しんでもらおうという企画。それが全国に拡がり、地域活性化や飲食店の集客支援のイベントとして定着し始めた。そんなイベントがお気楽夫婦の住む街でも開催されるという。まるでお気楽夫婦のための企画。これは行かねば。

MachiBal3MachiBal4前に5枚綴りの前売り券を購入。いただいたパンフレットにはチケットの利用方法や参加店の紹介が記載されている。写真のクオリティはイマイチながら、なかなか良くできている。さて、当日。どんな作戦で攻めようか。参加店は最寄り駅から数分以内に45店。お気楽夫婦が行きつけの店もあれば、気になっていた未訪問店や、パンフレットを読んで初めて知る店も。まずは気になっていた人気の店へ向かう。途中、ふだんは見かけない客層のグループがパンフレットを手に歩いている。店の前まで来ると、のぼり旗を店頭に掲げる目当ての店には長蛇の列。近隣の店も同様に列ができている。出遅れか!

MachiBal5MachiBal6ゃあ、あの店に行こうか!」いつも店の前を通りながら入ったことのなかった「PecoPeco」というイタリアンバルに向かう。店はいつもより賑わってはいるものの、辛うじてカウンタ席が空いている。他の客は、独り飲みの初老の女性、カップル、グループと多彩。店内は高揚感に溢れ、店のスタッフもハイテンションで迎えてくれる。バルメニューはドリンク1杯と4種のタパスの盛合せ。ようやく乾杯。「私はこの店で5軒目なのよ」独り飲みの女性がスタッフと会話している声が耳に入る。どうやら初来店の模様。ふぅむ、どうやら企画意図通りに新規顧客の取り込みは上手くいっていっている気配。

MachiBal7MachiBal8だか凄いことになってるね。でも街には良いことだ」地元の街LOVEの妻。思うようにチケットが使えないことをポジティブに捉えつつ、2軒目の韓国料理店で再び乾杯。その後、何軒かの店を見て回るも、いずこも店の前に待ち行列。「今日はもうダメだね」と言いながら嬉しそうな妻。その余裕の笑顔は、「あとバル」という企画があるから。イベント当日に使いきれなかったチケットは、期間限定ではあるものの、何店かで割引クーポンなどとして利用できるのだ。先行した街のノウハウの共有なのか、なかなか工夫されている。今日行けなかったあの店に行こうか、それとも…と企画に乗っかる2人。

2人が住む街の飲食店は、量も質も十分なポテンシャルがあると思いながら、必ずしも繁盛店ばかりではないことが残念だった。点(個店)の力(魅力)はあっても、面(街)の魅力には繋がり切ってはいなかった。小売店の元気がなくなってきた昨今、飲食店はまだまだ元気なのに、なぜ連携しないのかと思っていた。そこに嬉しい今回の企画。小売店と飲食店の相互連携で街の魅力は向上する。街に深みが生まれる。掘り起こせば、街には魅力のある店、すなわち街の元気が埋もれている。その元気を掘り起こそうという企画、第1回と記載されているから、継続したい!という意気込みがあって良い感じ。自分の街が元気になって嬉しくない住民はいない。次回以降も是非。今度は友人たちを誘って飲み回ろうか。頑張れ!わが街。

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