Archive for 12 月 11th, 2016

祝♡10周年「ショコラティエ・ミキ」

Mik1Miki2歩中のご近所で、その小さな店を発見したのは偶然だった。裏通りからさらに入った袋小路に面するマンションの1階。袋小路の入口に看板がなかったら素通りする場所。そのマンションの一室のドアを開けると、すぐに店。と言うよりも、その玄関先の1/2坪程度のスペースが小さな小さなショコラトリーだった。オーナー兼ショコラティエのミキちゃんが接客までする、先客がいるとドアの外で待たなければいけない、自称“世界で一番小さなチョコレートショップ”だった。そして数年後、駐車場を改装した新店をOPEN。店内のエアコンまでもチョコレートカラーの、それでも2坪弱の小さな可愛い店。

Miki3Miki4る年はパリで開催される「サロンドショコラ」に出店するというミキちゃんをお祝いした。後日、その際に空輸したボンボンショコラがダメになり、代わりにご主人が急遽オランジュを抱えてパリに飛んだというエピソードを聞いたこともあった。彼女が主催するお酒とショコラのコラボレーションイベントに、彼女のショコラが大好きな友人と一緒に参加したこともあった。彼女に紹介された焼き菓子の店「ル・プティ・ポワソン」を訪ね、妻はその焼き菓子の味に惚れた。その2人と一緒に食事をしたり、カラオケに一緒に行ったりと、すっかり友だち付き合いをしていただき、はや10年。…だという。

MIki5Miki6る週末、10周年のお祝いを抱えて役員秘書と3人で店を訪問。お祝いに選んだのは10本のピンクのバラ。ミキちゃんが好きそうな鮮やかな色。すると出産以降、店では会えなくなったミキちゃんが店にいた。なんてラッキーなタイミング。「IGAさぁ〜ん、会えて良かったです」彼女の創るショコラのように甘い声。さっそくお祝いの花束を渡す。「美しいっ。ありがとうございます」あの小さな店からスタートして10年。お気楽夫婦が知るだけでも、実にいろいろなことがあった。ミキちゃんが体調を崩したこともあった。新作のボンボンショコラの味が決まらず悩んだこともあった。「そうでしたねぇ」

Miki7MIki8「あ、今朝椎名林檎の曲がかかって、IGAさんのこと思い出したんです」ミキちゃんに思い出してもらえるなんて嬉しいね。そう言えば、カラオケに一緒に行った際に、彼女が椎名林檎を歌ったのを褒めたことがあったのだった。「紅白を視ながらIGAさんのことを思い出しますね」ふふふ。オヤヂ転がしのミキちゃんに乗せられ、チョコの大人買いだ!友人たちにプレゼントのオランジュと何種類かのボンボンショコラを購入。開店当時と比べ、ボンボンショコラの種類もずいぶん増えた。「こちらをお持ちください」10周年の記念ショコラをいただく。「きゃあ!嬉しい♡」役員秘書が感激の声をあげる。

Miki9Miki10後の晩餐じゃないけど、死ぬ間際に何を食べたいって言ったら、ミキちゃんのチョコなんだよね」とお気楽妻。「きゃあ!嬉しいです」そんなやり取りをしつつ、年末のご挨拶のハグをして別れる。「たくさんのお客様に支えられて、…10周年を迎えることができました。…召し上がった方が、その瞬間、少しほっとして、幸せになっていただけるようなショコラを作れたらと…」そんなミキちゃんのメッセージが入った10周年の記念ショコラ。10年間変わらない彼女のチョコに対する愛情、周囲に対する感謝と気遣いが溢れたミキちゃんらしい文章だ。極めようとする彼女のスタンスも変わらない。

せになるよね、やっぱり。ミキちゃんのショコラは♬」ミキちゃんのメッセージ通りに、お気楽妻が幸せそうにボンボンショコラを味わう。気温が上がる夏の間、ショコラのコンディションを考慮し、3ヶ月以上も休業するこだわりのショコラトリー。自分の子供のように優しく愛情いっぱいにショコラを扱うショコラティエ。繊細でおいしく美しいショコラ。彼女のメッセージに答えたい。こちらこそ、今後とも幸福のショコラをよろしくお願いします。

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