『スペンサーのボストン』ロバート・B・パーカー

DSCスペンサーこの作家のホームグラウンドはボストン。1973年に始まった「スペンサー シリーズ」も、「ジェッシー・ストーン シリーズ」も、「サニー・ランドル シリーズ」も、主人公はボストンに住んでいる。そして主要な脇役たちが各シリーズに横断して顔を出す。これらの作品の著者であるロバート・B パーカーの愛する街を訪ねてみたかった。スペンサーが愛するボストンのビール、サミュエル・アダムスをリッツのバーで飲んでみたかった。1999年夏、同じくスペンサー・シリーズの愛読者である妻と一緒にボストンを訪ねた。『スペンサーのボストン』を片手に。この本は、著者が作品の登場人物と共にボストンの街を案内するという設定。ファンに取っては実に嬉しく楽しい本だ。

2010年1月、ロバート・B・パーカーの死により、次回作を楽しみにするという幸せを失った。けれど、スペンサーは、スーズは、そしてホークは、ずっと生き続ける。

【快楽主義宣言より】

■「スペンサーは死なず」 2010年9月20日

■「さらばスペンサー」 2010年4月11日

■「読書のための宿」 2007年4月7日

■「ボストンのビール」 2005年5月4日