豪華と閑散の狭間で「THE SPA成城」

Photo_192人は実にわがままにできている。リーズナブルな入場料で混んでいると、「ちっ!安いから混んでるぜ」と舌打ちするし。高価な入場料で空いていると、「おっ?空いてて良いけど、経営は大丈夫か」と余計な心配をする。(それに最近はガス探知機は付いているか?とか、美人社長じゃないか?などとさらに余計な心配をしなければいけない)…と言うことで、ご近所の豪華スパ・リゾートを訪れた。“豪華”とは言ってもせいぜいが入場料2,090円、室内着込み。けれど、ふだん行っている温浴施設の4倍!妻の実家を訪ねる際のお気に入り「お~風る(おーふーる)」でも、2,000円だった入場料を900円に値下げした。

P1040500なのに(皮肉ではなく)堂々とこの料金は立派。だからこそ、実に気持ち良く空いている。土曜の昼下がりにも関らず、ほぼ貸切状態でお風呂に浸かれる。こうして浴室内の(無断)撮影ができる。5種類あるジェットバスも独りで堂々と順繰りに入れる。これが爽快極まりない。叫びまわり走り回る子供たちの姿はない。だからリラックスしに来たはずなのにイライラすることもない。サウナの順番待ちをしたり、ようやく入ったら汗まみれの腹部ぽっこりおやぢの隣しか空いておらず、仕方なくちんまりと濡れきったバスタオルの上に座る必要もない。混んでいないから、暇なスタッフがマメに掃除するために清掃も行き届き、清潔。マッサージの予約時間は希望通りに取れる。…これが、たった2,090円で手に入る。素晴らしい。

Photo_194“天然温泉”という今までは“売り”だったものが、一気にマイナスイメージになってしまったのか。マーケティングや経営方針が誤っているのか。広告宣伝が上手くいっていないのか。何かがこの状態を生んでいる。いずれにしてもこのままでは赤字垂れ流しになるリスクがある。この設備レベルでどれぐらいの投資なのかは分からないけれど、ちょっと心配。実は、この経営母体の企業に株主優待目的で小さく投資し、優待券で入場しているお気楽夫婦。今後の経営の行方がちょっと気になる。

Photo_195「施設は出来たててできれいだし、空いてて気持良いねぇ♪」妻は約束の時間を気にせず、のんびりと湯に浸かり、待ち合わせのレストランにやって来た。そこは室内着で寛げるリラックススペース。ファミレス感覚の価格設定のメニュー。館内は全て非接触型のICチップで入場管理を行い、支払いは全て退場時に精算。らくちん。食事の後に足裏マッサージでまどろみ、リラグゼーションルームでうとうと。そして身体が冷えてきたら、再度入浴。「これがご近所にあって嬉しいけど、営業続けられるかなぁ」さすがお気楽妻とは言え、株主としての自覚もある。「でも、混んでいるお風呂に行くと、子供たちを蹴飛ばしそうになるんだよね」…それは、もしかして“過失”としてではなく“故意”として?

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