美味しさと心地良さ溢れるホテル「パークハイアット東京」

ParcHyatt20ParcHyatt21規模改修工事のため2025年秋までの長期休業に入った「パークハイアット東京(以下、パーク)は、美味しさに溢れたホテルだった。お気楽夫婦が滞在の度に楽しみにしていたのが朝食。グローバリストという会員カテゴリに属する2人は、インルームダイニングも含めて朝食は無料。それも、何をどれだけ食べてもOKというとてつもなく嬉しく豪勢な特典だ。妻が初日にオーダーするのは「エッグベネディクト」。日本は元より世界各地のホテルで彼女が食べてきた、どのレストランのものよりも圧倒的に美味しい一皿なのだと言う。そしてフルーツの盛合せ。フレッシュな旬のフルーツが見目麗しく白い大皿に盛り付けられた姿は、もはや妖艶と言っても良い。そしてもちろん味は絶品。

IMG_0356ParcHyatt23ンルームダイニングの楽しみは他にもたくさんある。ホテルからウェルカムシャンパンとしていただく冷え冷えの1杯を味わうのも嬉しいし、仲間を招いて夜景を眺めながらワイワイと飲むワインも最上の味。ジムで汗を流し、スパでのんびりとジャグジーに浸かり、さっぱりとした身体でグビリと飲むビールは何物にも代え難い。1階にある「ペストリーブティック」のショーケースの中に鎮座する美人スイーツの中から、妻が満面の笑みで嬉しそうに迷いながらセレクトしたケーキをいただく午後は、絵に描いたような幸福な時間だ。一緒にいただくコーヒーとホットチョコレートは、ポットでいただき朝食で飲みきれなかったもの。小さなところでは経済的なな2人でもある。

ParcHyatt24ParcHyatt25テルの最上階、52階にある「ニューヨークバー」と「ニューヨークグリル」は、2人のお気に入りバー&レストラン。パークのダイニングの中でも訪問頻度が最も高い。ジャズトリオとヴォーカルのライブを聞いている来店客はほとんどが西洋系の方々。日本人客は少なく、まるでNYCにいる如し。ところで、少食の2人にとって店名の通りボリュームたっぷりのNYスタイルの食事メニューは手強すぎる。そこで毎回選ぶのは「シーザーサラダ」や「アペタイザープレート」などの軽いメニュー。大きな胃袋を持つ方々が羨ましい。因みに、このシーザーサラダのレシピには変遷があり、メインのロメインレタスが大きな葉のままで出てきた頃もあり、葉が小振りになったり、盛り付けや食器も随分と変わった。そんな話をしながらいただくサラダもまた旨い。

ParcHyatt26ParcHyatt27食の名店「梢」も2人にとって大切な店。ランチメニューでいただく「梢」と言う店名の付いたメニューを選ぶのがお約束。二段重に盛り付けられた美しい旬の食材を使った料理の数々が食欲をそそる。そしてもちろん昼からビール。夜ならもちろん日本酒が必須。営業を再開したら真っ先にランチ(晴れた日なら遠く富士山を望める)で訪れたい場所だ。ホテル1階の「デリカテッセン」も楽しい店だ。この店はテイクアウトのメニューとイートインメニューが同じ。どちらも広いショーケースの中からメニューを選び、インルーム(盛り付けて客室に持ってきてもらえる)でいただくか、明るい外光の下でいただける。チェックイン前に気持ちをアゲるイートインがオススメ。

ParcHyatt34IMG_0416してパークの最大の魅力は、このホテルすべてのセクションが持つ高いレベルのホスピタリティだ。スタッフの前を通ると誰もが柔かかつフレンドリーに挨拶していただける(これがなかなか難しい)のはもちろん、ちょっと早めにチェックインした際に、予定していた客室がまだ準備できていないからと「TOKYOスイート」と言う3段階上のスイートにサラッと(本当に良いのか?と流石に驚いた)案内されたり、どこで食べているかお伝えしていなかったのにランチの席まで鍵を持って来ていただいたり…と、さり気なく的確なサービスを供していただける。これが毎回お気楽夫婦を心地良くくすぐるのだ。2024年5月初旬、休業前の最後の客になろうと出かけたパークでも…。

「持って来ていただいたスイーツ、すごいよ!」感情体温が低い妻が珍しくテンション高く告げた。どれどれと見れば、パークから頂いたチョコレートケーキの上にお気楽夫婦の名前と「We Hope to see you again in 2025」と言うメッセージが!! またやられた♬はい、もちろんすぐに来ますとも。2人の入籍、そして25周年のパーティを担当していただいたN田さんと、またホテルフリーク同士のトークを楽しむために。そして何よりノンストレスの滞在を堪能するために。

お気楽夫婦と共に30年♬「パークハイアット東京」

ParcHyatt01ParcHyatt02ークハイアット東京が1年余りの長期休業に入った。1994年の開業時から人気のラグジュアリーホテルが、30周年を迎えて本格的な改修工事を行うのだ。お気楽夫婦にとって、パークハイアット東京(以下、パーク)はずっと特別なホテルだった。若い頃は(その頃はまだ30代だった)気軽に宿泊できなかった代わりに、ふたりに何か良いことがある度に「ニューヨークバー」で乾杯をした。仕事上のお祝いや、プライベートで嬉しいことがあった時に。予約ができないニューヨークバーは、店の受付前で待つこともあった。エレベータを降りてすぐの足下から広がる大きなガラス窓、ふっと都庁や西口の摩天楼群の光の中に降りていけそうな、そこはとてもお気に入りの景色。2人で眺めながら待つ時間も楽しかった。

ParcHyatt03ParcHyatt04宿泊できるようになったのは40代。小ぢんまりとしたエントランスに到着し、ベルスタッフに名前を告げる。「お帰りなさいませ」と挨拶され、荷物を持っていただきながら階上へ向かう。照明を落とし気味のエレベータで結城美栄子さん作のオブジェと一緒に41階に到着すると、三角形の組合せの天窓から明るい日差しが注ぐ。この開放的な空間もお気に入り。アフタヌーンティーが人気の「ピークラウンジ」だ。そして左手にオールデイダイニングの「ジランドール」を見ながら、光と影の演出が心地良いライブラリーを通ってフロントデスクへ。浮つかず、華美ではなく、上品で落ち着いた佇まいのオトナのホテル、パークの奥深くまで踏み入って、ワクワクする高揚感に包まれる。

ParcHyatt05ParcHyatt06室はいつもルームナンバー「**01」のパークスイート。正規料金で泊まるには財源不足で、宿泊や食事で貯めたホテル会員「World of Hyatt」のポイントでアップグレードしてもらうのが常だった。エントランスのすぐ右手には美術書が開かれて置かれている。廊下を通ってリビングルームへ。3人掛けの大きなソファ、1人掛けのソファが2つとオットマン。落ち着いた色合いのカバーで覆われた座り心地の良いこの場所で持ち込んだ文庫本を読むのが好きだった。ガラス天板のダイニングテーブルは4人掛け。いずれのインテリアも圧迫感がなく、機能的。書棚にはパークのインテリアデザイナーのジョン・モーフォードが選んだという和洋書が並ぶ。何より2人が落ち着く空間だ。

ParcHyatt10ParcHyatt09面の窓からは西新宿のスカイスクレイパー群や、手前に代々木のドコモタワー、遠くスカイツリーが望める。*残念ながら麻布台ヒルズ完成以降は東京タワーは窓の景色から姿を消した。新国立競技場の建築中の風景も、完成してからの威容も、ずっと楽しみに眺めていた。大手町や赤坂の新たな高層ビルをチエックするために地図を片手に東京の街を俯瞰した。左手の窓から見下ろすと、NYCのセントラルパークのような新宿中央公園が望める。春の新緑も、夏のイベント風景も、秋の紅葉も、冬の葉を落とした樹々の眺めも楽しみだった。手前にはバスケットボールコートやフットサル場があり、朝早くから汗を流すワカモノのプレーを見たり、飽きることのないピクチャーウィンドウだった。

ParcHyatt07ParcHyatt08ッドルームはスタイリッシュで快適だった。クイーンサイズのベッドが2台、寝転びながら視られる大きなTVが嬉しい。リビングルームからベッドルーム、バスルーム、洗面スペースとぐるっと歩いて回れるウォークスルーの間取り。ベッドルームから直接バスルームに繋がる動線は、2人が住むマンションのリノベーションの際に参考にした。すなわちお気楽夫婦の理想の住まいなのだ。*キッチンがないけれど、妻は別に要らないよと言った(汗)。洗面はやっぱり朝に便利なダブルボウル。これは残念ながら狭い我が家では断念。いずれにしても、ここは2人のホーム。新宿の別邸。開業30年を経て、設備は古く感じられ、不具合も目に付く。それでも、パークは我らのパークであり続ける。

2025年秋、1年半後にパークはどんな顔で2人を迎えてくれるのだろう。このブログ記事の中で…だった、と書き綴ったけれど、お気楽夫婦のお気に入りホテル、パークハイアットは、今も2人の意識(記憶ではなく)の中に変わらずにある。パークの良さを残しながら、生まれ変わってくれるだろうパーク。「早く泊まりたいね。予約しちゃう?」と気の早い妻。…まだまだ予約できないから。

暮らすように過ごす「那覇での日々」

naha05naha01折り「沖縄そば」が無性に食べたくなることがある。都内でも何店かのお気に入り沖縄料理店がある。お気楽夫婦は揃って沖縄そば好き。2月中旬、愛娘(のような若い友人)たちと待ち合わせた那覇の人気(11時の開店時には行列ができる)店「OKINAWA SOBA EIBUN」は、そんな2人を満足させる店だった。私が頼んだのは「EIBUNそば」。三昧肉、本ソーキ、まかない肉が丼を覆い尽くすゼータクなメニュー。どの肉も食感は違えどほろほろ柔らかく、味付けも上品で、もちろん出汁も麺もバランス良く本気に旨い。

naha02naha03が選んだのは「釜玉ぶっかけ沖縄まぜそば」。これがまた絶品。美しく盛り付けられた生卵などの具材とそばとつけ汁が絶妙に絡み合い、てんこ盛りのパクチーを加えて食すと、これはもう悶絶モノ。その日は友人夫妻が早めに店に到着し、ウェイティングボードに記名してくれていたので、並ぶのが嫌いなお気楽夫婦もストレスなし。那覇の別荘(ハイアットリージェンシー那覇沖縄)からは徒歩圏ということもあり、リピート決定!それにしても、こうして書きながらあの味を思い出し、食べたくなる旨さだった。

naha04naha06後のお茶を!と向かったのは「mana(マナ)」という自然食(オーガニック)とおやつの店と謳う可愛いカフェ。友人が沖縄営業担当時代から良く通っていたという店。いかにも彼女好みのコンセプトと佇まい。のんびりまったりとスイーツをいただき、帰り際にお店のスタッフに孫(笑)が主役の写真を撮っていただく。祖父母と娘夫妻、そして孫という風情。何だか凄く嬉しいぞ。そう言えば、彼らとはもう3度目の沖縄。すっかりお気楽夫婦の馴染みになった別荘近くのバー「サクラザカ」にもご一緒したなぁ。

naha07naha08に向かったのは「土香る」という沖縄料理の店。ここも愛娘が営業の接待に使っていたというオススメの店。沖縄の伝統野菜、地元食材を使い、どの料理も丁寧な作りと仕上げ。前菜には手毬寿司、細もずくなど繊細でむむっと笑みが溢れる美味しい4種の料理が並ぶ。これは泡盛だ!と「北谷長老」をオーダーすると、「泡盛お好きなんですね」とカウンタ越しにスタッフからさらっと声がかかる。「フーチバとスイートコーンのかき揚げ」が涙モノの旨さ。他の料理もどれも2人の舌に合う。良い店だ。ここも再訪確定。

naha11naha12る日の夜は、2人が那覇のラビリンスと呼ぶ牧志のアーケード商店街を徘徊して気になった店へ。その名も「オキナワ酒場 波平テリトリー」。店構えもその店名も気になって店の前に立っていると、店の中から出てきた若者たちに「この店旨いっすよ」と声を掛けられ、ではと迷わず入店。清潔でこざっぱりとした内装。早い、安い、そこそこ旨い。これは確かにワカモノに人気のせんべろ店だ。普段使いにはぴったり。ホテルからも近いこのラビリンスにはこんな店が多く、ワクワクしながらそぞろ歩く。良い街だ。

naha09naha10れたある日は「波上宮(なみのうえぐう)」にお参り。名前の通り、那覇港を望む海岸沿いの高台に建つ琉球王国の総鎮守。シーサーの狛犬が迎えてくれる境内には、琉装の貸衣装で記念写真を撮るインバウンド観光客が溢れる。その帰途に「福州園」の庭園巡りでひと休み。別荘の隣にある「桜坂劇場」でなぜかF.トリフォー監督の『大人は判ってくれない』を観た後は、牧志の「ソイトビオ」というパン屋で買ってきたベーグルでランチ。もちろんジムで走って汗を流し、ラウンジでオリオンビールを飲むのも忘れない。

「この街での別荘暮らしも良いよね」と笑顔の妻。「ハイアットリージェンシー那覇沖縄」は、これで7度目の滞在。すっかり2人のお気に入りの定宿になった。馴染みの店や、街歩きのコースもバリエーションが増えた。季節ごとに、暮らすように滞在する、那覇での日々。次は初夏の頃に。

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SINCE 1.May 2005