お気楽妻の卒業旅行記(7)「Paris Squash 2024」(後編)

ParisSquash18ParisSquash16ParisSquash17Paris Squas 2024」のメイン会場「Cirque D’Hiver」は友人・知人たちとの待合せ場所にもなった。現地(シャルル・ド・ゴール空港)集合で新婚旅行にやって来た後輩夫婦とも会場前で落ち合った。指揮者を生業とする新郎は一足早くヨーロッパにやって来て、各地のコンサートホールを巡り、新婦をパリでピックアップ。会場前でそんな2人と待合せ、スカッシュ仲間の新婦と試合を観戦した後に再び合流して乾杯。不思議で楽しいひと時だった。スカッシュ日本代表の杉本梨沙ちゃんとは、彼女のヨーロッパ遠征が始まったばかりのタイミングで待合せ。一緒に試合を観戦した後に、長丁場の遠征頑張れ!とエールを贈った。

ParisSquash13ParisSquash14ParisSquash15会の途中でお気楽妻にとって楽しみなミッションが増えた。聡美ちゃんと会った際に「大会会場に置いてある(スポンサーの)ダンロップの巨大なスカッシュボールが気になる。あれが欲しい!」という妻が発したことばに聡美ちゃんが反応し、大会会場で売っているからサインをもらったら良いとアドバイス。翌日、会場でボールを発見。躊躇う妻。これは買うしかないだろう!と唆され、最後はノリノリで買い求める妻。会場で見かけた選手に声を掛け、記念撮影とセットでサインをお願いした。可愛いエラービーちゃんも、フランス男子TOPのクルーインも、WR3位のディエゴも、快く応じてくれた。「これは家宝だ!」

5D3B04805D3B05745D3B0655にとって5回目(通算では70日くらい)のParis、妻は3度目。主要な観光スポット、美術館など、行くべきところは訪れている2人。そこで今回はパリ在住の後輩(カメラマンも生業のひとつ)に撮影をお願いした。撮影場所は、訪ねたことのない新鮮な場所ばかり。さすがだ。そしてカメラを向けられてもいつも自然な表情のお気楽妻。撮られなれている、というか撮られるのが好きらしい。そのれに対して、私ときたら「IGAさん、もっとリラックスして!笑顔で!」と指示されてばかり。やれやれ。それでも根気良くシャッターを押し続けてくれた後輩のおかげでとても良い記念になった。多謝。…でも撮られるのは苦手。

IMG_4469 2IMG_4643IMG_4655のぴあ時代の後輩とは、Paris在住20年、パリのガイドブックを複数の出版社から13冊も出していて、掲載している写真は自分で撮影したものがほとんどというプロカメラマンでもあり、「ほぼ日」の連載も持っている人気のブロガーでもある「とのまり」こと、とのまりこさん。撮影をお願いしただけではなく、何度か一緒に美味しい食事をしたり、パリ在住ならではの視点で街を案内してもらったり、アドバイスをもらったり、滞在中ずっとお世話になりっ放し。お住まいに2度までも招かれ、パリ生活のリアルも体験できた。知人のアパルトマンを借りて長期滞在したらどうかという嬉しいお誘いも。うーむ、魅力的。

「やっぱりパリの方が好きかな♡」今までパリ派の私に対して、NYC派だったお気楽妻。今や完全にパリ派、ヨーロッパ寄りに改宗した模様だ。確かに以前より英語を使ってもらえる(ラグビーのWCやパリオリンピックで変わってきたらしい)ようになり、街は美しく、食べ物は美味しいし、妻はとても居心地が良さそうだ。

…これにて(本当に?)お気楽妻の卒業旅行は北米編に続き、ヨーロッパ編も無事に終了。どうやら長旅にも慣れてきた。とは言え、時間は有限。健康寿命が尽きる前に行っておきたい国もまだある。お気楽さに磨きをかけて、時間もお金も有効に使える内に使うことをモットーに旅を続けよう♬「で、次は?」「え”?」

お気楽妻の卒業旅行記(6)「Paris Squash 2024」(前編)

ParisSquash01ParisSquash02ParisSquash03気楽妻の卒業旅行、7月の北米編と9月のヨーロッパ編に分けたのにはいくつか理由があった。その最たるものが、パリにスカッシュの大会を観に行く!というもの。「Paris Squash 2024」という大きな大会が9月に開催され、そこに日本女子TOPの渡邊聡美ちゃんが出場する!だったら応援に行こう!というお気楽夫婦にとっては重要なミッション。初戦の会場は偶然にもパリ在住のぴあ時代の後輩が住む街に近いどころか、お子さんが同じ施設のサーフィンスクール(なぜパリで?なぜ室内で?)に通っているということが分かった。さらには休み中に体験スカッシュに参加し、またやってみたいと言っているらしい。これはもう彼らと一緒に行くしかない。そして一緒にスカッシュするしかないだろう。

ParisSquash04ParisSquash05ParisSquash06会初日の午前中、コートを予約し会場へ。すると、試合に備えて練習をしたり調整している出場選手たちが大勢いるではないか!一人打ちをしているのはウェールズのジョエル・メーキン(WR8位)だ!ストレッチをしているのは妻が大ファンのUSAのアマンダ(WR16位)だ!と写真を一緒に撮ってもらい、うぉっ!コートサイドにはエジプトのエラービーちゃん(WR8位)が!やっぱり可愛いぜっ!と2人でテンション上がりっぱなし。後輩の息子くんと一緒にスカッシュを楽しんだ後は、近所のコインランドリーで洗濯し、その後に彼らのご自宅に招かれ、のんびりと夕食。まるでパリに住んでいるような時間の過ごし方。

ParisSquash07ParisSquash08ParisSquash09心の聡美ちゃんの試合の応援は、残念ながらアマンダに1−3で敗れ、メイン会場で行われるRound2には進めず(涙)。試合中は息子くんが応援で大活躍。テニスも習っているとのことで、絶妙なタイミングで「頑張れ!」と声援を送る。子供の声で、それも日本語での(フランスで生まれ育った彼はバイリンガル)声援は聡美ちゃんにも届いたらしく、試合後に写真を撮ってもらった際にもお礼を言われていた。息子くん(ぴあ時代の後輩のブログではプチモンスター:プチモンと呼ばれている)、やるじゃん!後日開催した「聡美ちゃんお疲れさまの会」でもヤンチャながらクレバーな彼はすっかり人気者。

ParisSquash10ParisSquash11ParisSquash12Paris Squash 2024」のメイン会場は「Cirque D’Hiver(冬のサーカス)Bouglione」という常設のサーカス小屋。この会場がとてもステキ♡なのだ。1852年(170年以上前!!)に建てられたという歴史ある建物の中央に4面ガラスのコートが建てられており、会場に入った途端ワクワク感が炸裂。座席の赤と、コート周辺の青系の照明のコントラストが幻想的で、司会が団長のコスチュームを纏っていたり、バックステージから延びる階段を降りて選手が登場したり、サーカスの演出を取り入れたエンタテインメント感が満載。素晴らしい!

これがパリオリンピックの公開競技(2028年のLAオリンピックで初めて正式競技となる予定)にでもなって、この会場を使ってくれていたら、どんなに世界中にアピールできたことか(涙)。そしてこの会場で聡美ちゃんの試合が観たかった(号泣)。残念。

*そして後編に続く。

お気楽妻の卒業旅行記(5)「スイートシティ♡ブリュッセル」

Bruxelles01Bruxelles02気楽妻の卒業旅行 Part2 ヨーロッパ編 2番目に訪問した街はブリュッセル。空港ではベルギーが誇るアーティスト「ルネ・マグリット」のショップに迎えられ、気分高揚。45年ほど前、パリに短期留学した際に「ポンピドゥセンター」で開催していた「マグリット展」で「大家族(La Grande Famille)」という作品を観て、若きハート(20歳だった)が揺さぶられて以来、大好きな画家になった。ブリュッセルにはマグリット美術館もあり、訪問を楽しみにしていた。幸先の良いスタートだ。宿泊先の「ブリュッセル・マリオットホテル」のロケーションも抜群。街歩きにはぴったり。

Bruxelles03Bruxelles04テルは街の中心にある「ブルス広場」に面し、神殿風の巨大な建物「ブリュッセル証券取引所」が間近に見える場所。現在は取引は行われておらず、ビール博物館などが入っていて見かけと違ってOPENな施設。そして近くには世界で最も美しい広場と呼ばれる「グランプラス(Grand Place)」がある。ほとんど予備知識を持たずに訪れて、久しぶりに肌が粟立つくらいに驚愕した2人。チョコレートショップが立ち並ぶ路地を抜けて現れたのは、市庁舎を始めとした歴史的建築物群。それらの美術品的な建物がが広場に覆い被さるように建っている。狭くはない広場に比べても、建物が高すぎて、スケール感覚が狂いそうになる。初見のインパクトは怖いぐらいの感覚だった。

Bruxelles05Bruxelles06奮を腹の底に沈めて、待望の「マグリット美術館」へ向かう。美術館の入口で山高帽を被ったマグリットの写真に迎えられる。わくわくが抑えきれない。3フロアに分かれた展示室では年代順に作品が並べられ、ルネ・マグリットの生涯を画風の変遷と共に辿ることができる。ふむふむ。ところが、あれ?あれ?と思っている間に出口。事前に調べていなかったのが悪かったのだが、意外に代表作品がない。考えてみれば、世界各国の美術館に数多のマグリット作品が展示されており、この美術館に彼の作品が網羅されているだろうというのは勝手な思い込み。消化不良のまま鑑賞終了。世界三大がっかりの「小便小僧」は期待通りにガッカリしたから、こちらもこれで良しとしよう(汗)。

Bruxelles07Bruxelles08わ〜っ♡朝からチョコレート三昧だ〜っ♬」と、お気楽妻の卒業旅行の裏テーマ、スイーツを巡る旅は順調。ホテルの朝食ビュフェのメニューには、自分で焼くことができるワッフル、チョコレートファウンテンが。朝からテンション爆上がり。街に出ればチョコレートショップが乱立しており、それも本当に商売が成り立つのかと心配するぐらいの店舗数。そしてショーケースの中のショコラたちはどれも見目麗しく、どの店もディスプレーがシュッとしており、フランス語文化圏のオシャレさ加減を実感。

Bruxelles09Bruxelles10ルギースイーツのもうひとつの雄、ワッフルも負けてはいない。店頭にはこれでもか!というバリエーションのトッピングでワッフルが並ぶ。そのプレゼンテーションの見事さ。目の前で焼いてもらえ、その場でささっとデコレーション。素晴らしい。朝食に自分で焼いたワッフルを満足げに頬張り、さらにテイクアウトのワッフルをホテルに持ち帰って食べただけでは飽き足らず、ベルギー最終日にワッフル専門店でもしっかりと平らげた。普段の少食が信じられないお気楽妻の食べっぷりに感嘆。天晴れだ。

Bruxelles11Bruxelles12れてはいけないベルギー名物、ムール&フリッツももちろん頂いた。散策の途中でチェックしてあったホテルから数分の老舗(1886年創業)カフェレストラン「ル・シリオ」へ。さっそく大きな鍋?でムール貝のワイン蒸しが登場。大量のフリッツも寄り添って。日本でもお馴染みのヒューガルデン・ホワイトをぐびり、ムール貝をぱくり、フリッツをカリカリ。無限のループ。旨し。他のメニューを追加するという選択肢もなく、満腹。それではと、証券取引所の屋上にあるビアホールで腹ごなし。さすがにビールの飲み比べもできず、ただ屋上からブリュッセルの街の風景を眺めるだけ。

Bruxelles13Bruxelles14リュッセル最終日、街中に貼ってあったポスターで知った「Le Plus Bruxelles des festival」というイベントに出かけてみる。街のあちこちに大道芸人が出没。シャボン玉製造ワゴン?を牽く陽気な2人が通りかかると、お気楽夫婦は子供のような満面の笑み。手を振ると大きく振り返してくれる。その様子にさらにご機嫌な妻。シャンソンを歌う若い女性、ジャグリングの3人組などを眺めていると、巡回中のポリスに遭遇。あっという間に逮捕される妻。その後、どうにか疑惑(何の?)も晴れ、釈放された後も街を巡る。

「いろんな意味で甘い街だったね」妻が意味深なことを言う。ベルギーはフランス語圏の文化で、センスの良さ、ユーモア、エスプリなどが街の空気と混じり合う。スイーツのショップが多かっただけではなく、街の中にはスイーツの香りが甘く漂い、ホテルのクラブラウンジはフリーパス(管理してない?)、ホテルや店のスタッフには英語が通じるし、笑顔も甘く優しい。さて、卒業旅行Part2 最後の目的地、19年ぶり5度目(妻は3度目)のパリは、ベルギー同様に甘いのか?それとも…。

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SINCE 1.May 2005