Archive for 12 月 1st, 2007

通説は覆る「ザ・ペニンシュラ東京」

Photo_4東京のホテル業界で言われる「2007年問題」。外資系ラグジュアリーホテルが続々と都心に進出し、帝国、オークラ、ニューオータニの御三家をはじめとした既存のホテルも改装などで対抗している。関係者にとっては戦々恐々。しかしホテル好きには嬉しいニュースが続くということでもある。春にオープンしたミッドタウンの「ザ・リッツ・カールトン東京」に続き、この秋に「ザ・ペニンシュラ東京」が日比谷にオープン。これで新御三家と言われる「パークハイアット東京」「フォーシーズンズ椿山荘 東京」「ウェスティン東京」を追う、新々御三家が「マンダリン・オリエンタル東京」と共に全て揃ったことになる。

当然ホテル好きのお気楽夫婦は既に宿泊済み・・・ではない。と言うのも、かのパークハイアット東京でさえ、オープンしてしばらくはサービスにばらつきがあった。その夜景の素晴らしさに大勢の客が押し寄せた<ニューヨークバー>などでは海外からの応援スタッフと日本人スタッフが入り乱れ、オペレーションがスムースにいかず大混乱の状態だった。早々に出かけた2人はその喜劇の舞台のような混乱ぶりを楽しんだ。(スタッフの混乱ぶりもなぜかチャーミングだったのだ)また、他のオープンしたてのホテルでも決して心地良い対応ばかりではないことを痛感した。そこで得られた教訓は、開業間もなくのホテルには足を踏み入れず、サービスがこなれた頃に訪問すべし。これを守ってリッツもペニンシュラもまだ宿泊してはいない。来年早々にどちらかに宿泊したいと思っているけれど、どちらもまだ早いのか?まだ泊まってはいけないのか?通説に囚われる2人。

Photo_2ところがその通説を覆すホテルが現れた。「丸ビル」の開業ブームの混雑に懲りてようやく訪れた「新丸ビル」でのランチの帰りに立ち寄った「ザ・ペニンシュラ東京」。予想通りに<ザ・ロビー>はアフタヌーン・ティを楽しもうという女性客で長蛇の列。ふぇ~、凄い。こんなに並んで待ちくたびれたら決して楽しめないと思うのだけれど。偵察だけのつもりで来た2人は、フロント近辺で案内をしていた初老のスタッフに声を掛ける。「ホテルのパンフレットはありますか?」すると驚いたことにスタッフの上着の内ポケットからパンフレットが現れた。そして関西弁がうっすらと残る優しい口調で「ホテル内でお食事されるようでしたら、ご予約いただいた方がよろしいかと思います」と答える。手にはバンケットとレストランのパンフ。マジック!

Photo_3「2月ぐらいに宿泊したいと思っているんですが」「それはありがとうございます。その頃でしたらご宿泊も予約いただけるかと思います」「凄いんですねぇ」・・・気持の良い会話のやり取りが続く。お礼を言って別れた後に、妻が呟く。「やっぱりここだね♪こっちに泊まりに来るよ!」慇懃無礼ではなく、かと言ってフランク過ぎないサービスの基本は会話。そしてすばやい対応。このホテルの初印象は合格。「じゃぁここで惣菜を買って帰ろう♪」すっかりご機嫌の妻は地階の<ブティック&カフェ>に向かい好物のローストビーフとサラダなどを買込む。自宅に戻り、美しく皿に盛るだけの夕食。「美味しい!持ち帰りの料理でこのレベルだったら、これはかなり期待できるねぇ♪」毎年2月の私の誕生日に恒例となった都内のホテルでのんびり宿泊。贈ってくれる妻の方が楽しみにしている気もするが。「贈った方も、受け取った方も嬉しいんだから、良いプレゼントってことじゃないの」まぁ、そりゃそうだね。

002184372

SINCE 1.May 2005