秘密のグループ忘年会「Bar808」
2012年 12 月22日(土)
世田谷の外れに秘密のバーがある。店の名前はBar808。年に数回だけオープンする小さな店。看板は出ていない。会員制ではないけれど、マスターの知り合いである必要がある。凝った料理は出ない。固定のメニューもない。店の周辺で食事を済ませた後で立ち寄るのが基本。飲物の持込みは歓迎される。たまに店の名前がビストロに変わることがある。冬のある寒い日、秘密のバーに秘密のメンバーが集まった。Facebookで限定メンバーだけが読み書きできる「秘密のグループ」を結成している8人。もう1人のメンバーは残念ながらアメリカで諜報活動を行っているため欠席だ。
ビストロ808と看板を架け替えた(看板はないけど)その日、マスターには作戦があった。自らが作る料理は季節外れのラタトゥイユの他、2種類のサラダ程度。けれど、松陰神社にある“ホントの”ビストロ トロワキャールの木下シェフにお願いして料理を手配。これならビストロの名を語るに相応しい。「わぁ〜っ!すごぉい♬」「美味しそうだぁ〜♡」テーブルの上に並ぶ料理にメンバーが感嘆の声を上げる。レバーペースト、スモークタン、キャロットラペなど1人1,500円でお願いしたはずなのに、豪華すぎませんか?というメニュー。木下シェフに感謝。
「乾杯!」最初はきーんと冷えた泡のロゼで乾杯。各自飲みたい物を持参せよ!という指令のもと、集まったのは5本のスパークリングワインと2本の赤ワイン、泡盛など。「IGAさん、どぉぞぉ〜」冷蔵庫の近くに陣取った小顔美女が、実に良いタイミングでワインを注いでくれる。ボトルが次々に空になって行く。「サーモン美味しいねぇ」「このペースト持って帰りたい」メンバー全員が訪問経験のあるトロワキャールの料理も大好評。「今年の皆に取っての1文字は何だったでしょう?はい、端から行くよ!」ムードメーカーのパン教室の先生がお題を挙げて盛り上がる。
「マコちゃんのケーキだぁ」飲み続けて数時間。ル・プティ・ポワソンのケーキの時間がようやくやってきた。参加メンバーの説明をした上で、マコちゃんにお任せでオーダー。出来上がって来たのは、キャラメルムース・フルールドセル入りのムースショコラのロールケーキ。その夜のメインのひとつ。う、うまい!繊細で上品な甘さ、素材が香り立つ。小顔美人とマスターは絶品スイーツをつまみにサブフォー女子の沖縄土産の泡盛で乾杯。これまた芳醇な香りの良い酒だ。良い仲間たちだ。よく笑い、よく食べ、よく飲む。実に楽しい会だ。
「楽しかったねぇ♡」仲間たちが帰った後、お気楽妻がしみじみと呟く。「楽しかったぁ」「またやろう」「あれ?私会費払ってない?」Facebookにさっそく書込みが続く。「ひとり足りなぁい(涙)」ワシントン支局員が淋しそうに書き込む。ありがとう。みんなのおかげで楽しい1年が過ごせました。次回は新年会で!