住まいとライフスタイルと「リノベーション」

OpenroomPj808ンションの寿命は何年なのだろう。経済的な価値基準として法定耐用年数は47年。関東大震災後の復興支援として建てられた同潤会アパートメントの建て替えは、建築後60年〜80年。現在表参道ヒルズとなった青山アパートメントの寿命は75年だった。けれど、最後の10数年はかなり老朽化が目立った。それらを考慮し仮に寿命60年とすると、お気楽夫婦の住まうマンションは築19年だから、終の住まいと覚悟するなら残りは約40年。2人の希望的な余命から考えても、一度は大規模な修繕が必要だ。この後10年間仕事を続けるとしたら、残りは30年。だったら、早めのリノベーションを実行してしまおう!

HirobeDanshariい立ったら行動は早いお気楽夫婦。リフォーム業者数社と打合せを重ね、見積を取り、凡その間取りのイメージを固めた。地震対策のために家具は造り付け、全ての床をバリアフリー化し、溢れる本や靴を効率的に収める収納、バスルームを広くゆったりと、などと希望する項目もはっきりした。…というタイミングで友人の建築家からオープンルーム見学のお誘い。アイディア溢れる自由な設計に心惹かれた。そこで、ダメ元でも構わないからと打合せを行い希望を伝えると、数日後にワクワク心弾むスケッチが送られて来た。見積金額も大手建設会社と大差ない。決定!リノベーション自体も楽しもう!

BeforeBefore2ただしい日々が始った。2人とも仕事をしながら、スカッシュをして、ジムに通い、美味しいモノを食べに行き、夏休みも取らなければいけない(笑)。仮住まいを探し〜契約、引越業者と打合せ〜契約、詳細設計の検討〜契約、電気などの転居手配。そんな中、20年間の生活の垢落としとして、断捨離を決行。不要なモノを捨てるのは当然として、不要なモノを探し出す…ここ大事。いつか使うと思って取ってあるものを捨てる。ここ何年も使っていなかったのだから。仮住まいまで持参して、持って帰る価値のあるモノだけを残す。こざっぱりと暮して来たつもりでも、大量の“ゴミ”が出た。

ingItalian体中の画像を送ります」仮住まいに引っ越してから1週間ほど経ったある日、友人の建築家から写真が届いた。初日に立ち会って解体作業の様子は分っていたものの、仕切り壁は全て撤去され、配線などがぶら下がり、もう後戻りできないことを実感。「こんなにキレーなのに壊していいんですか?と大工さんたちが言ってましたよ」ちょっと面映いコメントだけれど、10年後、20年後を想定し、リノベーションは元気なうちにやるべきだと実感する日々。理想の間取りを追求し、何をどれくらいどこに収納するかを計算し、住居設備の機能アップなど、未来の自分たちの生活を思い描く。実に楽しい。

ノベーション」とは、刷新すること。住宅関連での使い方は、単なる修繕(これをリフォームと呼ぶ場合が多い)ではなく、壁などを全て取り払い、スケルトン状態にした上で、新築時の間取りやコンセプトを一新することを指す。自分たちの生活もこれを機に刷新しようか。「今まで通りで良いんじゃない。あ、仮住まいから歩いて通えるジムで肉体改造でもする?で、その後毎日飲み歩くってのはどう?」」と妻。お気楽夫婦のライフスタイルは変えようがなさそうだ。

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