舞台と酒と友人と♬『煙が目にしみる』他
2018年 6 月10日(日)
「加藤健一事務所」公演vol.102!『煙が目にしみる』の久々の再演を観に行った。1980年代からずっと観続けている劇団だけれど、4度の上演の内、3度目の観劇というのは初めて。観る度に、大笑いして、ちょっとだけ泣いて、しみじみと心に染みる。そんな芝居。舞台はサクラが咲く頃の火葬場。父や夫を失った2組の家族が繰り広げる“あるある”と頷くエピソード。その同じ芝居が観劇時の自分の状況で感じ方が違う。
最初に観たのは、まだ両親が健在だった頃。2度目は母をおくった後、そして3度目の舞台を観た現在は父もいない。けれども、父母を亡くした時の悲しみや喪失感と共に、在りし日の2人の思い出がたっぷりと蘇り、つかの間記憶の中の両親と対話し、温かな気持ちにさせてもらった。「良いねぇ、お芝居!シモキタも久しぶりだし!」所用で観に来られなかった妻の代わりに、その日はスカッシュ仲間の奥様とご一緒だった。
「刺身どれも美味しい!良いねぇ、シモキタ!」芝居の後に立ち寄った居酒屋のカウンタで、満面の笑顔の人妻(笑)。テンション低めの妻と一緒の生活に慣れた身に、この高めのリアクションは嬉しい。2軒目はいつもの泡盛BAR「Aサインバー」へ、そして妻と合流。昨秋、一緒に「スカッシュ香港OPEN」を観に行って以来、すっかりスカッシュのNET観戦にハマり、スカッシュ談義に花が咲く2人。「楽しいね!また行こう!」
了解!ではさっそくと、一緒にやって来たのは『BURN THE FLOOR』と言うダンスカンパニーの来日公演。ジャズ、タンゴ、ワルツ、あらゆるジャンルのキレっキレのダンス、鍛えられた美しい肉体、そして“刺さる”楽曲。プリンスの『Kiss』、ジェームズ・ブラウンの『Sex Machine』、ツェッペリンの『天国への階段』まで!「凄い舞台だね!」「広背筋がキレーだ♬」ステージの見方は違っても、観劇の感激と感動は共有。
興奮の余韻を抱えて劇場の外で記念撮影。見下ろす渋谷の街は再開発の真っ最中。遠く新宿のスカイスクレーパーが輝く。そして変貌する渋谷の街を彷徨う。ヴェトナム料理食べようか!「良いねぇ、生春巻食べたい!」人妻のテンションがまた上がる。ところが、お目当の店は定休日。では!と沖縄料理の店に向かう。口の中がすっかりフォーやバインセオになっていた気持をゴーヤチャンプルーや沖縄ソバ方面に切替える。
「今日も楽しかったぁ〜!ありがとね」オリオンビールで乾杯しカーリーポテトフライを齧りながら、その日のセットリストを反芻。音楽好きで、お酒が好きで、美味しい物が好きで、野球が好きで、人が好き。初対面でも物怖じせずに話しかける。お気楽妻は、この気遣いができて気を遣わなくてもいい人妻が大好き。舞台は気の置けない友人と行くに限る。ましてやその楽しかった観劇の後の酒宴は。
「香港、今年も一緒に行こうよ!」「行きたいね!」すっかりスカッシュフリークと化した2人の奥様たちが秋の香港行きを目論む。行こうじゃないか。「香港OPEN」と言うスカッシュの晴れ舞台、そして馴染みのホテルでシャンパン三昧。てことで、一緒に行くには最高のパートナーだ。この秋も、香港へGO!