幸せのSomething Red「広東料理Foo」

SomethingRedMenuレスコードがあるんですよ♬」幹事のマコちゃんから連絡があった。行きつけの広東料理店のシェフ、慎ちゃんの結婚をお祝いするサプライズパーティ。常連客を中心として貸切の予約を入れ、店の2周年のお祝いを兼ねた忘年会を装い、最後に慎ちゃんのパートナーをこっそりお呼びして、お祝いをしようという企画。何と言っても、自分のお祝いなのに慎ちゃんは自分で料理を作るのだから、最後までバレてはいけない(笑)。ドレスコードは、Something Red。参加者全員が、お店のシンボルカラーである「赤い」モノを、何かひとつは身につけてお店に登場するという主旨だという。

ZensaiCarpaccioかぁ…。何にしようかな♬」赤いジャケット、赤いコート、アクセサリー。選択肢の幅が広い妻は嬉しそうに迷っている。私は何を身につけようか。「あなたは飲んだらすぐ赤くなるから良いんじゃない」という妻に、マコちゃんも「あ、IGAさんはそれで良いです」と返す。ふんっ!当日、赤いジャケットの妻を伴い、赤いストライプのシャツに赤いネクタイで店に向かった。席に着くとすぐにお誘いした友人夫妻が登場。赤いポロシャツ、赤いシャツと完璧なコーディネイト。彼らをこの店に紹介したところ、気に入って何回か訪問してくれた香港好きのカップルだ。

ChickenFriedRiceFooの2周年おめでとうございます!」とダミーの乾杯でパーティがスタート。スパークリングワイン、ビール、紹興酒などが飲み放題、コースメニューにデザート付きで7,000円という破格の会費。自分たちで選ぶと偏ってしまう傾向にあるが、選んでもらう料理をいただくのは新鮮な美味しさ。特に豪華な前菜の数々は涙もの。美味しい料理につい酒が進む上に、幹事チームがニコニコしながら席を廻って飲物を薦めてくれる。「このカルパッチョはメニューにないんですが、○○さん(常連客)が釣って来てくれた鯛です」というねもきちくんの紹介に全員拍手。実に温かく楽しいパーティだ。

HappyWeddingOperaイコ蟹のチャーハンという絶品シメ飯が登場。蟹の内子の濃厚な味、ズワイ蟹の身の上品な味などが渾然一体となり、それらの美味を纏ったお米のぱらぱら具合が堪らない。そしてシェフの慎ちゃんも一息付いた。そのタイミングでねもきちくんが当日の真の主旨をばらす。そこに新婦、幹事のマコちゃんが作ったウェディングケーキのオペラが登場。会場に拍手と笑顔が溢れる。慎ちゃんは少し照れながらも、今まで見たことのない満面の笑み。シェフコートの上に赤いエプロンを付けた慎ちゃん、赤いセーターの奥さまが寄り添う。実に幸福な画だ。幸福そうなカップルだ。

味しかったぁ♬しあわせ、しあわせ♡」友人(妻)も満面の笑みとなる。彼女たちとは一昨年、同じ時期に香港に行く機会があり、何度かの食事をご一緒した。わざわざ香港に行かなくても、この店に来れば香港が味わえる。また世田谷の香港にご一緒しようね、と問うと「うん、来たい来たい!」と返ってくる。今日はありがとうございました!と主賓のお二人や幹事チームに見送られる。赤いジャケットやセーターが集まり、笑みとともに別れて行く。良い時間を過ごすことができた。幸せのSomething Redが、その日参加した全ての人に広がった。

秋の神宮外苑散策♬「国立競技場の秘密」

GingkoStreetGIngkoの季節に花見をせずにいられないのと同様に、秋になると紅葉を愛でに出かけたくなる。季節の移ろいを楽しむ、日本人のDNAに刻まれた(?)良き風習。それに、遠出しなくても都内にも紅葉の名所がある。例えば新宿御苑。あるいは神宮外苑の銀杏並木。どちらも人の手がきちんと入った、造形的に整った都会の紅葉の名所。手つかずの自然の紅葉の美しさは言うまでもないが、これも悪くない。ある冬晴れの週末、お気楽夫婦もぶらりと青山方面へ紅葉狩りに出かけた。青山一丁目の駅を降りると、改札付近からすでに大勢の人。銀杏並木の両脇の舗道は通勤ラッシュ並み。さすが人気の紅葉スポット。

TicketsUniform金色に縁取られた大通りが、絵画館に向かって真っすぐに延びる。青く澄んだ晩秋の空。実に絵になる風景だ。人混みを避け、神宮外苑の周回道路を歩く。大学名入りのウェアを着たランナーや、素人ランナーが行き交う。左手に神宮球場、第二球場、さらには国立競技場が見えて来る。ところで、この神宮外苑の由来を調べてみた。明治天皇が崩御し、旧青山練兵場(現在の神宮外苑付近)で大葬儀が行われ、その地に明治天皇の遺徳を後世に伝えるためにスポーツや文化振興の施設が造られた、とのことらしい。現在は、国の管理を離れ、宗教法人明治神宮の外苑という位置付け。

NewStadiumRenewStadium宮外苑のゆったりとした敷地と緑は都心には貴重。これらは皇室の遺産でもあり、オリンピックの遺産でもある。それも2度の。1940年、東京オリンピックが開催されることになったものの、戦争に突入した日本が辞退。幻のオリンピックとなった。その際にメイン会場の候補となった地のひとつが神宮外苑。1924年に竣工した明治神宮競技場が、1964年の東京オリンピックに向けて国立競技場として建替えられ、2つのオリンピックを結ぶ存在となった。そして、3つ目の2020年東京オリンピックに向けた、新国立競技場の建設計画が話題になっている。実は、その模型を観られる施設がある。

StadiumRun在の国立競技場の中にひっそりと「秩父宮記念スポーツ博物館」がある。神宮外苑散策の途中、入口を発見して思わず入場したお気楽夫婦。東京オリンピックを始めとしたポスターが壁一面に飾られた受付付近から、すでに昭和の香りが漂う。階段を上がると東京オリンピックの日本選手団のユニフォーム、入場チケット、マラソンコースの地図など、昭和の子供だった2人にとっては心躍る展示が続く。そして新国立競技場の模型がどかんと現れる。それも巨大な施設であるが故に、建築費や景観の問題になった第1次案ではなく、(おそらく)改訂された案の模型。*左が評判の悪かった1次案。右の写真が展示中の模型。いずれにしても巨大!

こで走ってみたいねぇ」大学生ランナーが走るトラックを眺めながら、中学時代に陸上部員だった妻が呟く。彼女は200mで県大会まで出場したランナーだったらしい。国立競技場のトレーニングセンターをビジターとして使えば、トラックも走れると聞き、2人の目が輝く。実は私も中学時代、地区予選で敗退したへっぽこ短距離ランナー。ガチで勝負しようか!と妻に挑まれても微妙な勝負。それでも来年には取り壊し始める、この競技場で一度は走ってみたい。「あれ?例の入口だね」妻が発見したのは、グランドにある地下へ通じる入口。奥田英朗『オリンピックの身代金』にも登場する、国立競技場のちょっとした秘密。TV朝日系で放送されるドラマも楽しみだ。

幸福のお裾分け♬「萬来軒&ル・プティ・ポワソン」

GyozaShrimp年秋になると、上海ガニを食べるためにスカッシュ仲間が集まる。大切な秋の恒例行事。ところが、会場である萬来軒のおじちゃん曰く「今年のカニは高くってねぇ。中国の水も空気もあんましキレーじゃないし…」と、中国から食材を仕入れている店主らしからぬ発言(笑)。「今年はIGAさんたちはどうします?」と聞かれれば、今年は上海ガニ抜きで集まると答えるしかない。というのも、ここ数年は仕入れ値がやたらと高く、かと言って大幅に値上げをする訳にもいかず、赤字覚悟でカニを出していたと聞いていた。毎年この季節のお約束とは言え、そこまでしてカニを食べなくとも、オジちゃんの幸福になる料理を楽しめれば良いさ。と、さっそく仲間たちを招集。

TompourouOysterして今年は特別企画。先日挙式したばかりの新婚カップルを招き、ル・プティ・ポワソンのマコちゃん特製のウェディングケーキでお祝いをしようというもの。残念ながらスケジュールが合わず、新婚の2人は2次会から参加。ケーキをBar808にスタンバイさせて萬来軒に向かう。「久しぶりぃ〜」「タバコ止めたんだぁ」「リバウンドしそうなんだよね」乾杯しつつ、それぞれの近況報告。イカ、エビ、アスパラの塩炒め、焼餃子、四川風東玻肉、牡蛎の甘辛炒めなど、相変わらずの絶品料理を味わい、瓶出し紹興酒を楽しむ。引っ越したり、クラブが変わったり、一緒にスカッシュをやることはなくなったけれど、こうして年に数回会える関係が続いているのは嬉しいことだ。

HappyWeddingCharlotte間たちが集まる“きっかけ”として、上海ガニは重要なコンテンツだった。あるメンバーはカニ専用のフォークを買い揃え、ある者はカニフォークとしても使えるアーミーナイフを自慢した。年に1回のイベントを楽しみにして、友人たちがそんな準備をしている姿を想像すると、なんだか嬉しく、思わず笑みが漏れたものだった。そして上海ガニの姿蒸しが登場しない今年、カニの身を剥いて会話が止まることもなく、(毎年会話が止ることなどないのだけれど)話題も尽きることなく、大笑いしながら食事を終えた。そしてBar808に移動。幸福感満載で!とお願いしたケーキはイチゴがたっぷり載ったシャルロット。隠れキャラのように♡のワンポイント。オシャレ。

SquashFriendsFriends面笑みの新婚カップルが登場。「うわぁ、凄い!美味しそう♫ありがとうございます♡」と新婚妻は早くもリラックスモードで場に馴染む。元々彼女もスカッシュ仲間。その日のメンバーは練習や合宿で顔なじみ。「ウチに遊びに来た時に、寝室で寝ちゃったんだよね。だからウチで彼女の名前は、眠り姫(笑)」と仲間の1人が暴露。本人はでへへと悪気なし。幸福そうに惚け、微笑む。さらに、披露宴写真を皆で見ながら幸福のお裾分けをいただく。軽やかで上品なケーキをいただけば、さらに幸福な顔になる。初顔合わせの新郎の緊張も解け始め、ヤス!とムードメーカーである仲間の1人から早々に呼ばれ始める。良い感じ。何本めかのワインボトルが空になる。

夜はありがとうございました。ダンナさんは相当楽しかったようで、帰りにラーメンを食べたいと言い出しまして(笑)、私もちょっとだけ食べました」翌朝、そんなメールが届いた。楽しかったからラーメンという法則は良く分からないけれど、可愛い新婚さんだ。「またこれからもちょこちょこお邪魔させてください」とメールは続く。もちろん歓迎。幸福は伝染する。幸福そうな2人にお裾分けをいただき、新婚の魔法が溶けた後でも(笑)、幸福な味を一緒に楽しもう♬

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