日本チャンピオン、世界へ!「PSAワールドツアー参戦」

Trois1る週末、仕事をいつもより早めに終え、馴染みのビストロのカウンタ席で、独りビールを飲みながらゲストたちを待つ。オープンキッチンの中のシェフ(ビストロ料理の師匠)に、その日のゲストのプロフィールを伝え、メニューを相談する。アスリートの若い子2人だから、全部盛りのオードブルの後は、肉を全部盛りで…。「あ、ホワイトアスパラは食べますか?」もちろん食べるさ!そんなやり取りをしている処に妻が登場。

Trois2んばんは!」その日の主役たちも揃ってご来店。17歳の時に(最年少記録)スカッシュ全日本選手権で初優勝して以降、5連覇中の机龍之介くん、同じく18歳で最年少記録で初優勝の後、2連覇中の渡邉聡美ちゃんだ。お気楽夫婦にしてみたら、一方的に2人のことは知っていたけれど、知り合ったのは昨年末。ひょんなことから、彼ら2人のPSA(プロスカッシュ協会)ワールドツアー参戦を応援することになったのだ。

Trois3ぁ〜っ、すっごく美味しそう♬」アミューズのポークリエットに続いて供されたのは、豪華でボリュームたっぷりなオードブル盛合せ。若い2人にとっては文字通り前菜でも、少食なお気楽夫婦にとってはほぼメインディッシュに近い。「海外転戦の前に、日本で美味しいものを食べ納めです」数日後にはマカオOPEN参戦のために日本を離れるという聡美ちゃん。海外での生活が長い彼女にとって、日本での食事は格別らしい。

Trois4テルだとキッチンが付いていないから自分で作る訳にもいかないし、食事は気を使いますね」12歳でマレーシアにスカッシュ留学し、世界各地のジュニアの大会で輝かしい成績を収め、アジアジュニア1位にもなった聡美ちゃん。PSAに参戦して以降も、2017年の世界選手権2回戦で当時世界ランキング1位のエジプト選手シャービニに敗れた(世界1位 vs 日本1位 !)ものの、ベスト16という堂々たる成績を残している。

Trois5SQUASH TV」というスカッシュ専門チャンネルを申し込んだのは、聡美ちゃんの試合が観たかった為だとお気楽妻が伝えると、「わぁ、嬉しいです」と微笑む美女アスリート。妻は聡美ちゃんの試合観戦以降、PSA熱が高まり、世界各地で開催されている大会の速報をチェックし、PCで試合を観戦する日々。最近はその熱がさらに高まり、毎朝スカッシュ仲間と試合の予想や感想をチャット状態でやり取りしているのだ。

Trois7年末、そんなタイミングで2人の日本チャンピオンと知り合って、彼らのスカッシュ愛溢れる話を聞く内に、その場でピンと来た。彼らを応援することを仕事のモチベーションにしよう!50歳で仕事を辞め、毎日ジムに通いたい!と言い続けて来た妻も55歳。せっかくだから東京オリンピックが開催される2020年まで、だったら定年の60歳までと仕事を続けることを決意。ならば、応援を働くことの意義のひとつにしよう!

IMG_4701年は単位も余り取らなくて良いし、本格的にPSAツアーに参戦しようと思っているんです」龍之介くんのはにかむような言葉も、決め手のひとつだった。これまで歴代の日本人トッププレーヤーが挑み、跳ね返されて来た世界の壁。その壁を越えようとしている2人。応援せねば。「食べきれそうもなかったら、ドギーバッグもあるよ」そう伝えると、大量の肉の前にホッとした顔の初々しい若者たち。可愛いチャンプたち。

Trois8外で試合する方がのびのびできるんです。誰も私の事を知らないし。逆に国内だと負けちゃいけないって緊張します。でも、まだ負けません。後輩たちの高い壁になりたいです!」良いなぁ、聡美ちゃんのプロ意識。TOPの自覚。応援のし甲斐があるってもんだぜっ。「いつか2人のプレーを香港OPENの会場で観たいんだよねぇ」妻の呟きに激しく同意。応援してるぜっ!若き2人の日本チャンピオン、世界へ翔け!

春が来た♬「自由が丘さくらまつり」

Sakura1上陽水のアルバム『氷の世界』に、『弥生三月散歩道』という曲がある。桜の季節にこの道を歩くと、ふとその曲を思い出す。桜や木蓮の並木の両脇に車道はあるものの、歩行者専用の散歩道の風情。私が勤めるオフィスがある自由が丘の南口、九品仏川の緑道だ。毎年のように早くなる桜の開花に合わせ、今年は3月半ばから提灯をぶら下げ、恒例の「さくらまつり」の準備が始まった。春が来たと実感する嬉しい風景だ。

Sakura2して、渋谷を経由する通勤故に、東急百貨店に立ち寄ることが多い日々。それもシブ目に「東横のれん街」が私の獣道。井の頭線の改札からのれん街を通って、東急の渋谷駅に向かうのだ。その途中「花見弁当」という企画が目についた。出店する惣菜系各テナントが花見に掛けて「873円」の期間限定のオリジナル弁当を販売するという、昭和のオヤヂに刺さってしまう企画!思わず桜の花見なのに「梅の花」の八角弁当を購入。

Sakura3道の桜を見下ろしながら、自分のデスクで花見弁当をいただく。春の細やかなお楽しみ。小さな幸福。帰宅する前に、のんびりと夜桜が美しい緑道を歩く。まだ肌寒いけれど、緑道の両側に建てられた建物は景観条例に則り、派手な看板もなく、壁面などの色調も落ち着いたものに限定されており、統一感のある美しい街路となっているから、歩くだけでもとても楽しく、この街で働けることを誇らしく、嬉しく思えるルートだ。

Sakura4たある日の花見弁当は、銀座アスターの中華弁当。実は私は、かなりの弁当好きであるばかりか、温めなくても美味しい、さらに言えば、常温で食べる方が美味しいシウマイ弁当や駅弁が大好き。この弁当も常温でウマウマ。緑道を見下ろせば桜も満開。…そんな風に、日々自由が丘の桜の開花状況や花見弁当をSNSでアップし続けていたら、それを読んだ奥さまが釣れた。「IGAちゃーん、週末に自由が丘でお花見しよう♬」

Sakura6OK!と、軽いノリで応え、すぐにオススメの店を予約。「自由が丘さくらまつり」開催の週末は、あいにくの肌寒い陽気だったけれど、自由が丘らしく、オシャレなサクラを堪能。その日ご一緒したのは、花よりダンゴならぬワインなマダム。春らしいコートを纏い、のんびりと緑道を散歩し、サクッとサクラを鑑賞。お気楽妻と共に桜の樹の下で写真も撮った。花見の儀式は終了。さぁ、本番のランチ、そしてワインだ!

Sakura7んで向かったのは、「エノテカ クチーナ フレッチェ」という絶対に店名を覚えられないであろうイタリアンの人気店。九品仏方面に向かう緑道沿い、かつての繁盛店「SODAカフェ」があった場所。その日のランチも予約で満席。誕生日を祝う家族連れ、初々しい初?デートと思しきカップル、賑やかなオバちゃま女子会など、多彩な客層。マダム2人+オヤヂは、さっそく冷えたスパークリングワイン&ウォーターで乾杯だ。

Sakura8初に供されたのは、サーモン、タコ、甘エビなどの海鮮系に加え、サラミ、アーティチョークなど多彩な食材が豪快に盛り付けられたオードブル♬さらに、何種類かのメニューから選べるパスタランチはお得。皆でシェアしようと3種のパスタをチョイス。中でもスパゲッティ ポッタルガ(カラスミ)が絶品。「IGAちゃん、ワインお代りしようか!」Oui、Madame!休日の昼下がり、まったりとワインを傾けるゼータクな時間だ。

Sakura9の開花に心を踊らせ、誰かと約束したくなる。満開のサクラを前に人恋しくなり、誰かと共に酒を酌み交わしたくなる。散り行くサクラの花びらが物悲しく、来し方と行く先をひとり思う。春よ春、今年も春がやって来た。あと何度私にサクラの季節が巡ってくるのやら。若い頃のような焦燥はない。かと言って、まだまだ諦観もない。井上陽水は唄う。♬だって人が狂いはじめるのは だって狂った桜が散るのは三月♬もう4月だ!

エネルギー充填♬「ハイアットリージェンシー東京」

HyattR1直に言うと、そのホテルに余り期待してはいなかった。どうしても泊まってみたくて予約した訳でもなかった。昨年末に、めでたく「ワールド オブ ハイアット」というハイアット ホテルズ&リゾーツの会員カテゴリで、エクスプローリストになり、無料宿泊券をゲット。東京近郊でその権利を行使して泊まれるホテルが、日本国内で初のハイアットホテル「ハイアットリージェンシー東京」だけだったのだ。まぁ、タダだしと。

HyattR2ブル前夜、1980年に小田急グループが経営する「ホテルセンチュリーハイアット」として開業した頃は一斉を風靡した。1983年に『誰かが私を愛している』という人気ドラマの舞台(ロケ地)にもなった。最上階のプールが画期的だった。エントランスロビーのスワロフスキーのシャンデリアが憧れだった。但し、それ以降にできた外資系ラグジュアリーホテルに押されて、お気楽夫婦にとっては古いタイプのホテルの評価だった。

HyattR3ェックインした際、フロントスタッフに「IGA様はエクスプローリストでらっしゃいますから、アップグレードさせていただき…」と言われたものの、まだナメていた。ところが、客室に入った瞬間にその評価は一変した。広い!明るい!新宿中央公園が見下ろせ、富士山が望める眺望も抜群。予約していた28㎡のゲストルームから、40㎡のビューデラックスルームにアップグレードされていたのだ。VIVA! エクスプローリスト♬

HyattR4価が上がると、現金なもので、全てがポジティブな見方に変わる。狭いながらもリノベーションされ、都庁やパークハイアットを眺めながらトレーニングできる明るく開放的なジムや、決して広いとは言えないけれど空いているプールに満足。たっぷり汗を流し、シャワーを浴びてさっぱりした後は、ホテル内にある鉄板焼店に向かう。無料宿泊なのだから、せめて夕食ぐらいはホテルで豪華に食べようと予約した店だ。

HyattR5んだメニューは、神戸牛と武州和牛のサーロイン食べ比べなど、普段なら手を出さないゼータクなコース。埼玉県の指定農家のみで生産されるという武州和牛が大当たり。濃厚な味の神戸牛に比べ、脂が軽やかで爽やかな旨味がある。「こっち(武州)の方が美味しいね」と妻も満足。足などを怪我をした後、治療院でタンパク質の摂取が足りないから治りが遅いとの指摘を受け、がっつり肉食宣言をした後の最大のヒットだ。

HyattR6室に戻り、新宿中央公園とパークハイアットの夜景を眺めながら部屋飲み。ホテルの1階にはコンビニもあり、ビールやおつまみの買い出しも簡単便利。「そこそこラグジュアリーな(それでもまだ評価が低い)ホテルだけど、パークハイアットとかに比べるとお気楽だよね」と妻も納得。新宿中央公園も含め、新宿駅西口の広大なエリアがかつて「淀橋浄水場」だったなどという、まるで爺さんの昔話のような話題で夜も更ける。

HyattR7朝、せっかくの広い部屋だからと朝食はインルームダイニングで。妻はヘルシーな洋食、私はなぜかホテルに宿泊すると食べたくなる和食。ルームサービスは2人で別々のメニーを、一緒にのんびりと食べられることも嬉しい。「よしっ!午前中もジムで走るよ!」と休日はのんびりグダグダ過ごすよりも、アクティブレストを望む妻の瞳が輝く。すっかりお気に入りになったジムで、再びたっぷりと汗を流す。

HyattR8ぼ毎日深夜残業が続き、久しぶりの完全OFFの週末というタイミングで、今回のホテル滞在。実は、妻のエネルギー充填が目的だ。ジムの帰りにホテル内のペストリーショップに立ち寄り、昼食用のパンを買い込む。エクスプローリストの会員特典として、14時までのレイトチェックアウトがあり、のんびりと客室に滞在できるのだ。休日の昼下がり、ビールを飲みながら公園で開催されているイベントを部屋の窓から眺める。

HyattR9んだか元気になったなぁ♬」パンにかぶりつきながら妻が呟く。「逆バンジー楽しそうだけど、オトナもできるのかな。やりたい!」とイベント会場で遊ぶ子供たちを見下ろし、半ば本気で言っている模様。確かにさっぱりとして元気なご様子。何よりだ。「次回の無料宿泊も、この部屋にアップグレードしてくれるんだったら、また来ても良いね」相変わらずの上から目線の妻。やれやれ。すっかりエネルギー満タンだ。

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SINCE 1.May 2005