ヴァンドームの隠れ家ホテル「パークハイアット パリ」

P1000386P1000533パリ中心部の古い街並みに、新たな建築物は生まれない。街並の保存が徹底している。建物正面の改修は認められず、通りに面した景観は17世紀のルイ王朝の時代、パリ大改造を行った19世紀のナポレオン3世の時代から、ほとんど変わっていない。世界遺産としてセーヌ河岸が登録されていることが象徴的だ。

エッフェル塔、ポンピドゥーセンターなど、建設時にパリの景観を破壊すると言われた建造物も、今ではすっかり街の風景に馴染んでいる。ルーブル美術館の前庭のガラスのピラミッド、新凱旋門など、未だに賛否両論の建造物もあるが、それらも圧倒的な歴史的建造物の集合するパリの街の中に、取り込まれていくのだろう。

パークハイアット・パリ-ヴァンドームは、ルイ王朝時代に造られたヴァンドーム広場にほど近い立地。王の権力を象徴するモニュメント的な景観から続く建物のファサードはそのまま。エントランスの改修も最小限。車寄せもなく、全く重々しさのないスタッフが迎えてくれる、その“裏口のような唯一の入口”を最初に訪れる際には拍子抜けするほど。それでも内部の改修は徹底しており、最新設備と質の高いインテリア、決して機能的ではないデザインがハイアット的。室内は快適だが、ダウンライトと間接照明がおしゃれすぎて、暗い。中庭に面した我々の部屋は、夜になると読書には全く向かない。

うーん、東京のホテルは高いと言われるけど、パリやロンドン、NYCと比べたらC/Pは低くないよなぁ。設備面でも、サービス面でも水準上がってきてるしなぁ。これだったら新宿のパークハイアットの方が好きかなぁ。ぶつぶつ言いながらも、パリの街の中にひっそりと佇む隠れ家的な立地とフランクな接客に満足し、伝統的な内装が苦手な二人にとっては最善の選択だったと思ってはいるのだ。小さいながらもジムとスパもあるし、テレビも大画面でチャンネルは多い(アルジャジーラまでも視聴可能)し。それにしても、ホテル内の物価水準は高いけど…。ぶつぶつ。

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