27年目のSAS「KILLER STREET」

P1000sas1978年。「勝手にシンドバッド」でSASがデビューした年。その春、大学に入学した私は貧乏な学生だった。今と違って(今思えば)住んでいたアパートの部屋には、お風呂も、電話も、トイレさえも付いていなかった。それが普通の大学生の1人暮らしだった。聴きたいLPの全てを買うことができないから、「週間FM」とか「FMfun」とかの雑誌を買い、“エア・チェック”した曲をカセットテープに録音した。あるいは、貸しレコード屋で借りてきたアルバムをダビングした。i-podどころか、ウォークマンもない時代。

そんな時代から、ずっとトップミュージシャンだった彼らの奇跡。2ndアルバム「10ナンバーズ・カラット」は繰り返し聴いた大好きなアルバムだった。79年に江の島のヨットハーバーで開催された「ジャパン・ジャム」というライブにも行った。大学を卒業した83年には、SASの音楽を使ったTVドラマ「ふぞろいの林檎たち」が人気だった。85年の活動休止とKUWATABANDでの活動の頃に最初の転職。88年の復活の際には、彼らの久々の全国ツアーに自分の仕事で関わった。そして今では、カラオケのレパートリーにSASが並ぶオヤジになった。・・・ずっと、彼らの音楽が傍にあった、27年。

ずっと現役でいること。これは凄いことだと思う。彼らを“現役のナツメロバンド”という呼ぶ人もいる。でも誰が同じことができよう?ワンフレーズ聞いて桑田の声だ、SASの曲だと分かることは、ワンパターンなのではなく、積み重ねと継続の結果だ。過去のナンバーではなく、新しいメロディを紡ぎ世に出し続けることの凄さ。ずっと枯れずに、(枯れても良いかも)活動し続けて欲しい。「望まれれば、どこでもプレーします」という、野茂やカズの生き方が好きな私としては、彼らの活動もまた賞賛。

「アビーロード」を髣髴とさせる、7年ぶりのニューアルバム「KILLERSTREET」は、迷わず買った。この週末、桑田節を繰り返し聴いている。やっぱり新しいけど懐かしい。“ナツメロ・バンド”?すでにシングルカットされ、CFで使われている曲が多いからでもあるが。中でも沖縄’nの空気が溢れる楽曲「神の島遥か国」がお気に入り。(ビデオクリップの宇宙人のキャラが大好きということもある。)♪NIGHT & DAY 君とやり放題 泡盛で古酒飲み放題♪あれは神の島・・・。早々にマスターしてカラオケで歌わなきゃ。

Comments are closed.

002142763

SINCE 1.May 2005