待望の宿「マンダリン オリエンタル東京」プロローグ
2006年 2 月05日(日)
2005年初冬、手紙が届いた。郵便受けで扇形のマークが入った封筒を受け取った時から妻の目は輝いていた。マンダリン オリエンタル ホテルズからのメッセージ。グループとして日本で初めて進出を果たす「マンダリン オリエンタル東京」。ホテル好きのお気楽な妻は、そのOPENを心待ちにしていた。そのマンダリン ホテルからのメッセージ。きっと何かの福音に違いない。そんな予感。
数年前、KL(クアラルンプール)で宿泊したマンダリン。足許から立ち上がる明るく高いガラス窓が爽やかで、印象的な部屋だった。新都心のKLCC(Kuala Lumpur City Centre)にあるそのホテルは、KLCCパークを見下ろし、世界で最も高い88階のビル、ペトロナス・ツインタワーを見上げる絶好のロケーションにあった。ジムとスパも充実。2面のスカッシュコートは眩しいくらい清潔で、コンディション良く保たれていた。公園を見下ろす屋外プールも、明るい陽射しが心地よいマシンジムも、外光が降り注ぐパウダールームとジャグージも、文句なしの設備だった。スタッフも慇懃ではなくフレンドリーで自然な笑顔。初めての街なのに、このホテルにチェックインしたときから、すっかりKLの街が好きになった。
マンダリンオリエンタルは香港に本拠を持ち、シンガポールやバンコクなどアジアに拠点を置くラグジュアリーホテル。このホテル、KL以外でも妙な縁があった。中環(セントラル)のマンダリンのチャイナリーバーでは、現地在住の知人と乾杯。香港出張ではマンダリン系のエクセルシオールに宿泊。お気楽夫婦がホテル好きと知ったスカッシュ仲間の空間デザイナーの女性は、「今度東京にできるマンダリンのチャイニーズレストランは、私のボスが担当してるんだ!私も手伝ってるから二人には是非来てもらいたいと思いながら仕事するね!」とまで言ってくれた。
そして、KLですっかりこのホテルが気に入った妻は、NYCなどに続き、東京に進出!と聞き、指折り数えてOPENの日を待っていた。マンダリンからのDMをエレベータの中で開封。待ちきれなかったらしい。「うわぁっ!」「え、何?」「これ、凄い!」案内の文面を見ると、正規料金で宿泊していただくと、2泊目を無料とのメッセージ。つまり・・・、2泊で1泊分の料金ということは、半額?こりゃぁ、泊まらねば!とは言え、パークハイアットよりもお高い料金。う~ん。「じゃあ、あなたの誕生日に行く?」最近、私の誕生日の度に、都内のホテルに宿泊するのがお約束になっている。妻にとっては自分も(の方が?)嬉しい一石二鳥の美味しいプレゼント。今年の私の誕生日は、日曜日。「OK!じゃあ、金曜日から2泊で行こうぜぇ!」こうして、マンダリン企画はまとまった。