奇妙な食事会「ティオ・ダンジョウ」恵比寿

Photo_178不思議なメンバーの、不思議な会だった。私の会社の後輩だった女の子から、妻に食事のお誘いがあり、ついでに私も参加することになり、それがいつの間にか友が友を呼び、結果的には9人での食事会となった。その店にはもう一度行ってみたかった。正確には、1階のバルしか行ってはいないし。大勢の方が、いろんなタパスが食べられるだろうし。そう思って予約した。しかしそれは奇妙な食事会だった。…当日、妻と待ち合わせ、慌しく会場のティオ・ダンジョウに向かった。5分ぐらいの遅刻か。申し訳ない。店に入ると、ん?誰もいない。狭い店の唯一大きなテーブルだけが淋しそうにお気楽夫婦を待っていた。

気を取り直しテーブルの中央に陣取り、ドリンクをオーダー。2人で乾杯。料理も頼んじまえ!そこに、心細げな表情で若い女性が現れる。もちろん初対面。しかしそこは年の功、互いに紹介しあって話を始める。続いて男女2人が登場。これで5人。でも、まだ誰も(連れ以外は)お互いに知り合いはいない。またもや初めましての乾杯。話をしている内に、共通の知人がいたり、ご近所だったりということが分かる。それも妙な縁。頼んだ料理が出揃った頃、首謀者の2人が現れる。こらっ!「すいませぇ~ん。きっとIGAさんに叱られると思って店に電話したんですけどぉ」まぁ、キャラを知っているだけに、本気では怒れないけど。しかし、その後も彼女らはマイペース。メンバー全員が揃っても仕切らない。それぞれが勝手に話し、勝手に盛り上がる。ま、良いか。これはこれで楽しいし。

Photo_179料理はきちんと美味しい。ハモン・イベリコ、マッシュルームのアヒーリョ、カジョス、イカのフリットなど、定番メニューをひと通り。どれも素朴ながら本場そのものの(行ったことないけど)スペイン料理。しみじみ旨い。翌日は人間ドックで…と酒は控えようとしていたメンバーの男性に「前日の9時までは大丈夫なのよ♪」と先輩の説得力のない発言。それを自ら信じようとして飲み続ける後輩。「あまりお酒飲めないんです」という女性メンバーのために、カヴァをボトルでオーダー。気が付いたら3本空いていた。〆はお約束のパエリアで。これもきっぱりと美味しい。人間ドックの彼も食べてる気がするけど、見なかったことにする。それにしても、何を頼んでも、お酒や料理よりも、話に夢中な首謀者たち。微笑ましいぐらいに元気。

「…なんだか不思議な飲み会だったね」妻が呟いた。妻と元同僚の3人で2次会。同じビルにある御馴染みのバーでまったり。きっかけは、首謀者から仕事絡みの話を聞かせて欲しいと言われ、企画された会。それはそれできちんと話をしたらしい。ネットワークを拡げるのは悪くない。こんな偶然に出会ったのも何かの縁。必然があれば残るものは残るし、継続したいネットワークは残せば良い。そんなメンバーがあの中にいるのかもしれない。不思議だけれど楽しい気分。「続けたくても続けられない関係もありますしね」元同僚が意味深に呟いた。全くだ。3人がそれぞれ、去年の今頃を思い出し頷いた。また4人で一緒に飲めるパートナーが現れると良いね。

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