TOKYO,Honolulu,NYC「東京マラソン」
2008年 2 月17日(日)
2008東京マラソンを完走した、人たちを観た。それもTVで。暖かい部屋でぬくぬくと「うわぁ~!気温2.5度であのランニングシャツで寒くないのかなぁ」などとほざきながら。実にゆるい観戦。日テレが番宣というか、大会の宣伝をかなり前からやっていたこともあり、ついつい観てしまった。日テレと言えば、箱根駅伝やら24時間チャリティマラソンやら、走ることに関していつの間にかやたら力を入れているTV局となった。それにしてもテレビの影響だけではなく、東京マラソンの盛り上がり方は凄い。他局の取り上げ方も全般に好意的だし、観客の数も驚くほど多い。何より走る人自体が間違いなく増えている。竹橋にある会社に通う身として、皇居周辺をグループで走る人たちを見かける機会も多く、マラソンブームを実感する日々。(スカッシュ仲間のHくん、完走できたかなぁ?)
ボストンマラソンの名所?と言えば“心臓破りの丘”とか、NYCマラソンはと言えば“クィーンズボロー橋”。そして東京マラソンは、スタートの東京都庁を皮切りに、皇居を半周回、東京タワーを横目に品川を折り返し、銀座四丁目を左折し、浅草雷門に向かい、最近話題の豊洲を横切ってお台場に向かう。TVで観戦している分には見所も多くなかなか楽しそうなコース。沿道の観客の声援も暖かく、出場者からは励まされる、嬉しかったとのコメントも多い。昨年不足気味だった給水ポイントの水やバナナも今年は充分用意されていたらしい。良かった良かった。第1回目から3万人のランナーが走る大会も珍しいし、今年は募集人員の5倍以上の申込みがあったという。凄いね。2回目にして早くも定着した感がある。先輩格のシティマラソンにも引けをとらない大イベントとなった。
「私は一生走らない。マラソン走ったり、山登ったりする人の気持が分かんないんだよねぇ」妻の発言は一貫している。ジムで走るのはあくまでもトレーニング。スカッシュのためだったり、脂肪を燃やすためだったり。(どこに脂肪が付いているんだよっ!と突っ込みたくなるけれど)彼女の大好きな村上春樹が走ることを軸にした<個人史(メモワール)>と呼んでいる著書「走ることについて語るときに僕の語ること」についても感想は同様。村上春樹の思考や動向に興味はあっても、彼の走ることへの思いは共有できないらしい。ボストンマラソンやニューヨークシティマラソンを走った彼の文章は、好きなものを小説的な描写とはまた違った表現で綴られた良い本なのに。そして何よりも、生の彼が現れているほっとする一冊なのに。(ノーベル文学賞獲らなくてほんとに良かったですねぇ、村上さん)
そう言えばNYCの友人夫妻も、日本でのマラソン経験など一度もないのに、NYCマラソンを2人で走って完走した。東京であれば皇居を周回する市民ランナーが多いように、NYCであればセントラルパークを走る人のなんと多いことか。彼らも大会直前にパークを走って練習を積んだという。ちょっと羨ましい。実は、いつかホノルルマラソンを走ってみたいと(ほんのちょっとだけ)思っている。前職の会社の出張でホノルルマラソンの10kmウォークに参加した際に、完走者たちに感じた緩やかな連帯の記憶。大会翌日に完走Tシャツを着ながら誇らしげに街を歩き、見知らぬ同士が気軽に声を掛け合い、すれ違いざまにハイタッチをし、ハグしたりしている風景が。ちょっと良い感じでしょ?「でも、私は走らないよ」うぅ~む、なかなか手強い。南の島の魅力で、そこをなんとか。