お楽しみはこれからだ「割烹 弁いち」浜松

Photoぇ~っ!2人とも浜松行っちゃうの?淋しいっ!」そう言われることが増えた。でも、残念ながらまだ移住することはできない。なにしろ、住宅ローン返済を最優先してきたため、蓄えがほとんどないお気楽夫婦。妻の両親が住む浜松では「働かないよ!」と宣言している妻の方針を尊重すれば、働かなくても充分生活できる資産が必要ということになる。ということで、ご心配をお掛けしている皆さま、ご安心ください。まだ当分移住はできません。しかし、浜松の味、殊に遠州灘の海の幸は“食いしん坊”を惹きつける魅力を持っている。椀ものに続いて出てきたお造り、弁いちさん、さすがです。生シラス食べたかったんです。なぜそれをご存知だったんでしょう?ぴかぴかと銀色に輝くシラス、旨し。

Photo_3んな感涙ものの味を楽しんでいると、2杯目の酒が店主と共にやってきた。「良いお酒です。純米大吟醸 山廃 田酒です。先日、青森にお住まいのお客さまがいらした際に、なぜこの酒がここにあるんだ!って驚かれてました」数量限定の貴重な、そして気品ある一杯。「あ、美味しい。飲み口が良いね。これ好き♪」お酒を飲めないが、舌は私よりずっと確かな妻の感想。うぅ~む、デリケートな刺身の味を引き立たせる良い香り。やっぱり日本酒も良いなぁ。次第にご機嫌な酔払いになっていく私を、(文字通り)醒めた目で見守る妻。ふふふ、まだ次の一杯が待っている。ご機嫌だけど、酔っ払ってはいないよ。

Photo_4かし、酔払いの食いしん坊を待っていたのは美味しい酒だけではなかった。先ほど美味しくいただいた刺身の、頭。見事な大きさの鯛のお頭を、香ばしく焼いて酒蒸しにした一品。これが、“ほっぺが落ちそう”な旨さ。魚を上手に食べるのが苦手な母娘のために、義父と夫がせっせ、せっせと骨を除き、身を取り、食べさせる。「うぁ、ほんとに美味しいねぇ。鯛の出汁が出てるね♪」コクのある、それでもさっぱりとした、箸も酒も進む美味しさ。鯛って魚はほんとに偉い。自分の身を美味しくするために、自らこんな素晴らしい出汁を提供してくれるなんて。それにしても、そんな鯛の身を食べるだけの母娘は実に幸せそう。

Photo_7して、3杯目。開運 斗瓶取り大吟醸生 波瀬正吉。これは、私などには畏れ多くて、という名品。首に限定の番号付き。それも、私のために目の前で封を切っていただいた。うっ、うっ、旨ぁ~~~いっ!これも静岡の酒。杜氏の名前が酒の名前かと思うぐらいの、自信溢れるラベル。上品で、微かに甘く、きりりと旨い。これは素晴らしい。「喜んでいただけて良かったです」ご店主の佇まいは、物腰柔らかで、品があり、説明も押し付けがましくなく、とても好ましい。「この後はデザートをお出しします」しばらくして洋菓子と見紛うような「トマトの寒天寄せ」が登場。ちょっと酸味の利いた上品なお味。旨い。

Photo_9ぁ、今宵の食事もお終いになるのか。いつまでも食べていたい、飲んでいたい。そんな名残惜しい気分。しっかし、どの料理も酒も美味しかった。こんな良い店が妻の故郷にあることが嬉しい。食の文化は、街の文化の根幹。侮れず浜松。よしっ、この街に住んだら、この店に通うぞ!季節ごとの美味しい料理と日本酒をいただくぞ!「浜松に住んで、新幹線通勤するって手もあるよ」悪魔のささやきのような妻のひと言。そうか、浜松の駅前に住めば都内まで90分。通えなくもない。「毎日ふたりで旅行気分かもよ」なるほど、そんな選択肢もある。それはそれで楽しいかもね。う~む。(…本気で悩むお気楽男だった)

2つのコメントがあります。

  1. ばう・


    あぁ、田酒・・・。仙台を離れて以来口にしておりません・・・。その昔は近所で1升買って飲んだのですが。

    今コチラは生桜えびがおいしいですよ。

  2. IGA


    生サクラエビをつまみにして、「弁いち」で田酒をご堪能ください。
    この店のご近所なのは羨ましいです。

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