酒と料理と音楽の関係「サザン・ダイニング」用賀

P1000175ートルズを聴きながら、冷え冷えの生ビールを飲み、かりかりの餃子を齧り、熱々のラーメンを啜る。そんなラーメン屋がお気楽夫婦の住む街にある。「むつみ屋」という北海道発のチェーン店。(但し、他の店でビートルズが流れているかどうかは知らない)中華料理激戦地区のこの街にあって、割とこの店に足が向くことが多いのは、美味しいからというよりもビートルズのBGMによって、私にとっての好感度が高いからと言える。餃子を一口食べた時に、次の曲の前奏が始まる。瞬間的に曲名が分かってしまう自分が嬉しくて、ビールをぐびりと飲んで悦に入る。独り『クイズ ドレミファドン!』の「超ウルトラ・イントラ・クイズ」状態。(ある年齢以上の方には分かる)

Photo_6ポーツクラブで汗を流した後に、2人が立ち寄る3軒の店がある。1軒は焼酎の専属ソムリエ?がいる「なかむらや」、もう1軒は無性に山盛りのシュー・ストリングス(フライドポテト)が食べたくなった時に向かうこぢゃれカフェ「YOGA BUZZ CAFE(用賀 バズ・カフェ)」。そして、サザン・オールスターズの曲が流れるイタリアン・ダイニング「サザン ダイニング」だ。茅ヶ崎の居酒屋とは違い、決してサザンのファンが集っているお店ではない。というより、サザンだけしか音楽が流れていないということに気がつかない客の方が多いかもしれない。店内の会話を邪魔しない程度のボリュームで、バラッド中心のサザン・ナンバーが切れ目なく流れる。

Photo_7ビールをくぃっと飲んで水分を補給し、アンティパストの盛り合わせをつまむ。美しく丁寧な盛付で、どれも美味しい。そこに「Oh!クラウディア」なんぞが流れてくる。その後はスパークリングワインを飲みながらお薦め料理を味わう。この季節はホワイトアスパラとグリーンアスパラが楽しめる「2種のアスパラ ゴルゴンゾーラソース掛け」が抜群。グリルした生のホワイトアスパラのしゃきしゃき感が堪らない。がっつりとお肉を味わいたい時には「骨付き子羊の香草パン粉焼」か「松阪ポークのグリル」うぅ~ん、「鴨の胸肉のワサビロースト」もジューシーで美味しいんだよなぁ。などと迷いながら、BGMで流れる「夏をあきらめて」を口ずさむ。自然に料理と酒にサザンが溶け込む空間。飲んべで、食いしん坊で、サザン好きの私の“お気に入り度”が高くなるのも必然。

Photo_2調べてみると、USENがJ-POPのアーティスト単独の番組を提供しているのはサザンと松任谷由実だけ。(「むつみ屋」もUSENなのだろう)海外アーティストの単独番組はビートルズ、E・クラプトン、ローリング・ストーンズ、ボブ・ディランなど錚々たるメンバー。しかし、どのアーティストでも飲食店が成立しそう。ビートルズは(決してラーメン屋ではなく)無国籍でヘルシーで美味しい料理と、お酒ならなんでも本格的に揃う眺めの良いレストラン。クラプトンなら、落とし気味の照明の中でアンプラグドのギターが泣くこぢゃれたバー。ディランなら、バーボン中心の決して美味しい料理は出さないパブ。ストーンズは紫煙立ち込める会員制バー。そして秘密の扉のさらに奥では…。「私はストーンズは嫌だな。曲も知らないし。YUMINGなら、美味しいカフェかな?」と妻。どの店もちょっと魅力的。

■YOGA BUZZ CAFE(用賀 バズ・カフェ)は残念ながら閉店

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