焼酎たっぷり、酔ってにんまり「嘉多蔵」市ヶ谷

Photo_4気楽ながら几帳面なA型の妻は、毎晩のように2人で外食する店のカードを蒐集するのが趣味。と言うかデータとして残しておきたい性分。貯めたカードは名刺ファイルに地域別に整理してある。その数、1,000店以上。カードを集めたということは、それだけの店に食べに行ったということでもあり、何度も通う店もあったり、カードのない店もあるから、お気楽夫婦の外食の回数たるや…。そして、あの店何て名前だっけ?という妻への質問に、ほぼ彼女の記憶力で回答してもらえるのだが、さすがに覚えていない場合は、このファイルを検索することになる。謂わば妻とこのファイルが、記憶力皆無の私の飲食店データベースにもなっている。

Photo_5気楽夫婦が2人で訪ね、味や雰囲気を気に入り、その後大勢でわいわいと飲む店として重宝する店がある。新宿の「ナビィとかまど」「路地」、赤坂の「まるしげ夢葉家」、恵比寿の「五楓」、銀座の「由庵」、下北沢の「都夏」などなど。秘密にしておきたい隠れ家ダイニングなどというコピーが、グルメ系雑誌に良くあるけれど、それらの店は正反対。皆で行きたいわいわいダイニング。市ヶ谷の「嘉多蔵(かたくら)」も、そんな店のひとつ。ある週末、会社の仲間と数人で出掛けることになった。メンバーは“のんべ隊員”が、気楽に、仕事の話し抜きに、楽しく飲める、などの基準で誘った面々。春先に“おやじ飲みの会”と称して(女性は2人いるが)開催。毎月やりましょう!と盛り上がりながらスケジュールが合わず、ようやく2回目が行われたという顛末。

Photo_7の店のお薦めポイントは、酒。まずは八海山 泉ビール。銘酒で有名な八海山の水源にもなっている魚野川と同じ水を使用した、柔らかな香りと優しい味のヴァイツェンで乾杯。遅れて店にやって来たDanchu世代の同僚にも、何を選んだか教えず、無理やりお薦め。「あぁ、美味しい。ヴァイツェンみたいな味ですね♪」さすが!その通り。ヴァイツェンですから。自分で蕎麦を打ち、ピザを生地から作って焼き上げるDanchuオヤジ。薀蓄も聞かせてください。「なんか、今日もとっても楽しいですねぇ♪」やはり同じぐらいの世代の同僚女性も楽しそう。「えっ!隊長と同じ世代にしないでくださいっ!」まぁ、気にしないで。ある程度の年齢を過ぎたら、数年の違いは誤差だから。

Photo_8在働いている会社は(なんて言うと帰属意識がないように聞こえるが)官僚的で、デカイ会社のメリットもデメリットも抱えているけれど、社員一人ひとりの根っこは、こんな風に決して悪くはない。これはこれで楽しいじゃないか。皆良いヤツ。自分をさらけ出さずに距離を置くことを意識してきたことをちょっと反省する。誰も楽しく仕事をするに越したことはなく、仕事をするならポジティブにやった方が良いに決まってる。でも、だったら、もっと楽しくやろうよ!皆、今日はそれぞれ楽しそうだよ!なぁんて腹の底で思いながら身体の芯から酔っ払う。何杯めかの黒千代香(くろじょか)の焼酎にまったりと酔う。美味しいつまみににんまり。さぁ、たっぷり酔ったし、そろそろ帰ろうか。「はぁ~い♪」全員元気。ここで解散!じゃぁね!…あれ?一緒に歩いていた同僚女性が外堀通りを走って消えた。あ、戻ってきた。え?そしてまた走り去るの?どうした?え?えっ?良い酔いっぷりだ。思わずにんまりするような、そんな飲み会。良いねぇ♪またやろうぜっ!

■お気楽夫婦の御用達へ 「嘉多蔵

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