梅は咲いたか、桜はまだ・・・「水戸偕楽園公園」

Photo_10戸の春と言えば、偕楽園の梅。妻の従妹が嫁いだ茨城への旅、2日目は梅祭りで賑わう偕楽園へ。偕楽園は金沢の兼六園、岡山の後楽園と並び「日本三名園」と称される日本庭園。そう言えば、水戸は「三」ということばに関係が深い。紀州、尾張、水戸の徳川家は「御三家」。水戸黄門として知られる徳川光圀は水戸藩の第二代藩主。徳川家康の孫に当たるから、三代目。また、最近はそんな言い方はしないし、街には可愛い子も多いと思うのだけれど、仙台、名古屋と並び「日本三大○○産地」とも言われていた。不思議。そして、水戸の三大名物を上げろと言われれば、アンコウ、梅、納豆か。前夜にアンコウを制覇したお気楽夫婦。残念ながら納豆は致命的に苦手な私にとって、偕楽園の梅を制すれば水戸は攻略したも同然。ぜひ梅の名所を訪ねよう。

Photoは言え、朝7時のお迎えは早すぎない?「いやぁ、駐車場がすぐ満杯になっちゃうんですよ」と従妹のダンナ。なるほど。しかし、せめて8時にと懇願して早朝の観梅に向かう。偕楽園に隣接する千波湖(せんばこ)沿いの美しく整備された周回道路を走り、無料駐車場に到着。なんとか空きはありそうだが、確かに既に多くの車が駐まっている。皆さん朝が早い。のんびりと湖畔を歩きながら偕楽園へ。売店もまだ開店準備中。偕楽園を造園した第9代藩主徳川斉昭の別墅(べっしょ:別邸)だった好文亭にもまだ入れない。9時の開門まで偕楽園の梅林を散策。園内の梅の木は今が盛りと咲き誇り、実に見事。しかし古木が多く、痛々しくも健気に花を付ける樹も多い。白梅、紅梅、中には1本の樹に紅白の花が咲くものもある。「それは接ぎ木するんだって聞いたことがあります」ふぅ〜ん。地元出身の従妹のダンナのガイドが続く。

Photo_21842年に造園された偕楽園は、1999年に隣接する千波公園などと合わせて偕楽園公園とされた。面積は30ヘクタール。都市公園としてはNYCのセントラルパークに次ぎ、世界第二位の広さだという。好文亭の急な階段を上り、公園を見渡すとその規模を実感することができる。視界一杯に広がる梅林、千波湖、美しく手入れされた木々と芝生。実に気持の良い風景だ。「芝生の向こうまで行ってみましょう」団体客が増え始め、大勢の人で賑わう偕楽園と対照的に散策する人も少なく、広々とした穴場的な梅林。まだ若木が多く、花の付き方も豪勢だ。「団体客は時間がないからこっちまで来ないんですよ」さすがに地元民の情報は確かだ。それにしても開放的で心地良い空間だ。「すごいスケールだよね。羨ましい環境だなぁ」妻も感心しきり。「まだ造成中のところもあるし、奥の方は桜も見事ですよ」従妹のダンナも胸を張る。

Photo_3 園の隅々まで手が行き届き、きちんと管理されている。園の外れに咲いていた枝垂れ梅も見事な枝振りだ。千波湖の周回道路も歩行者用(ランナー用)の広い歩道と、車道にきちんと分かれている。湖を眺めながら走る周囲3kmのコースは気持良さそう。「ここだったら走ってみたいなぁ」と普段はジムでしか走らない妻。「周りは桜の樹なんです。桜の季節もきれいですよ」確かに湖の周囲は桜並木。満開の頃には素晴らしい風景になるのだろう。梅は〜咲いぃたぁか♪桜ぁはまだかいなぁ♪小声で端唄を口ずさんでみる。「桜の季節にもぜひ来てください!」まるで茨城県の観光大使のように従妹夫婦が声を揃える。地元を愛してるんだなぁ。良い街だ、良い夫婦だ。妻の妹夫婦のようなものだし、また来る機会もあるだろう。「その時は、“山コース”ドライブを考えておきます」はい。いつか、茨城弁ガイドによるほのぼの紀行、楽しみにしてます。

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