みんなで踊ろう!歌おう?『マンマ・ミーア!』
2009年 3 月21日(土)
そのミュージカルは、合計5回観たことになる。汐留で3回、NYCで1回、そして六本木で1回。汐留は言わずもがなの劇団四季のステージ。電通四季劇場「海」のこけら落し公演。ミュージカルを観て、立ち上がって踊った初の体験。演出に文字通り踊らされたのかもしれないけれど、そこはABBA世代。ユーキャン ダァンス!ユーキャン ダァ〜ンス!と歌われればダァンスィング♪してしまう。仕方ない。2度目はご近所の友人夫妻を誘い、一緒に踊った。友人(夫)に「IGAさん、真っ先に踊ってましたねぇ」とか言われながら。そして、ロングラン公演も終わりだと聞いた頃、「マンマ・ミーア!」がすっかり気に入った彼らと一緒に再び汐留に向かった。名残惜しさを感じながら、3度目の公演でも立ち上がり、踊った。
4度目はNYCの友人夫妻と一緒に。当時、友人(夫)は人気のチケットを取るために、「日本からVIPが急に来ることになった。取れないと大変なことになる!」と無理やり(半ば脅して?)チケットをゲットしてくれた。さすがの英語力とネゴシエーション力。そして、シャイな日本人があれだけノリノリなんだから、ブロードウェーであれば、さぞや!と思って期待しながら劇場に向かった。さすがに4度目だし、ストーリーはばっちり。歌はもちろん問題なし。そして、エンディングだぁ。ダンスィング・クィーン!イェイ!…え!誰も立たない。踊らない。アラバマやらアイダホ(想像)から来ていた爺ちゃん、婆ちゃんたちは踊らなかった。踊れなかった。きっとABBAは知らなかったのだと思う。不完全燃焼。…それから5年。「マンマ・ミーア!」が映画化されたとのニュース。行かねば!
…と、思いながら映画館になかなか行けない日々が続いた。芝居と違って前もってチケットを予約する習慣がないため、行きそびれていた。そこに故郷に住む弟からメール。「娘が急遽東京に行くことになったんだけど、会場までエスコートしてもらえない?」ん?何?「皆で一緒にマンマ・ミーア!を観ながら映画館で歌おう!というイベントがあって…」何!楽しそうじゃないか!ところでなぜ娘(19歳)がABBAなの?マンマ・ミーア!なの?聞けば、中学の修学旅行で四季の「マンマ・ミーア!」を観て、家に帰り報告すると父親(弟)が手ぐすね引いて待っていた、という訳らしい。なるほど。彼らはカラオケ・スナック(ボックスではなく)でデュエットしたり、震災直後の神戸でボランティアに参加した場所を共に再訪したり、実に仲の良い親娘。今回も後から娘に合流するという。お気楽夫婦はイベント当日は会えず、翌日ランチを一緒に取ることに。
丸ビルで仲良し親娘と待合せ。ところで、イベントはどうだった?「みんなで歌おう!カラオケナイト!っていう英語歌詞字幕付きの上映があって、でも今回のイベントの主催者が行った時は誰も歌わなかったんだって。それで、これはいかん!ということでMixiのコミュで募集して賛同したメンバーが100人弱集まったという訳。娘が最年少参加者で、俺が最年長参加者だったんだ」なるほどねぇ。彼らと別れた翌日、さっそく六本木TOHOシネマズへ。そこは前々日に姪が歌った場所でもある。映画はステージと違って当然ロケが可能。ストーリーの広がりも、映像の広がりもステージとは段違い。もちろん出演者たちの顔もアップにもなる。だからこそ、ドナ役のメリル・ストリーブの皺が良い。その後のステージ衣装とのギャップが際立つ伏線になる。ステージでの“良い娘”過ぎる設定より、ソフィ役のアマンダ・セイフライドが良い。チャーミングなソフィの魅力が画面に溢れる。そして、何よりもABBAの楽曲が良い。思わず小さく口ずさむ。うん、確かに歌いたくなるね♪
ん、そう言えば「DVD出たら買うよ♪」と弟が言っていた。そしたらみんなで、歌おう!踊ろう♪ユーキャンダンス!YES!We Can!「え?私は良いよ」妻の答は予想通り。