自由が丘ランチ、自由が丘で野菜「旬菜酒房わらび」「カフェおはなや」

わらび対面は顔が大切だ。その人の(当面の)印象が決まってしまうことが多い。誤解のないように書けば、美醜を言っているのではなく、顔や表情は人を現すということ。人と同様に飲食店の顔は大切だ。私は店先の雰囲気、佇まいで、入ってみるかどうか、そして自分の好みかどうかを判断することが多い。店の前が清潔かどうか、ランチであればメニューがきちんと表示されているかどうか。「どうぞ一度食べてみてください!」という感じで待ち受けているメニュー看板があったら嬉しい。その日のおススメ、日替りのメニューなどがあったら合格。お待ちしています感が満載。逆に、ぴかぴかの入口や大げさな店構えはマイナスに感じる場合もある。ん、ある日の昼下がり、楚々とした雰囲気の店先に、清潔な暖簾が目に付いた。手書きではないけれど、メニュー看板もある。自由が丘、熊野神社の参道近く、「旬菜酒房 わらび」という店は私の好みにぴったりだった。

ランチわず暖簾をくぐると、細長い店が全て見渡せるこぢんまりとした店。7、8人も座れば満席のカウンタ。奥の小上がりも数名で一杯だろう。カウンタの向こうには2人のスタッフが忙しそうに立ち働く。「いらっしゃいませ」の潔い一声。スタッフが2人ということもあるが、輪唱はしない。私はあの「いらっしゃいませ〜」とか「ボナセーラ!」の輪唱及び合唱が苦手。大手チェーン店に限らず、そんな店からは足が遠ざかる。席に付き、メニューを眺め、日替りをオーダー。実はメニューを見るまでもなく、店の外のメニュー看板で日替りと決めていたのだけれど。カウンタ席に座りながらきびきびと働くスタッフを眺める。ほほぉ、小鉢がそんなに付くのね。あらら、丁寧で奇麗な盛付けだ。美味しそうだ。隣に座った常連らしき自由が丘マダムたちは昼からビールか。羨ましい。ん、んまい。確かにビールが欲しくなる。夜にも来たい店として、お気に入りリストに加える。

店の外観日は自由が丘で何か食べて帰ろうか。妻にメール。「良いよ♪」妻のメールは簡潔だ。ちなみに滅多に絵文字などは使わない。何が食べたい?どこでも案内するよ。「野菜」という2文字の返信。「!」すらも付けない。う〜ん、野菜をたっぷり食べられる店をリストアップ。真っ先に浮かんだのは「温野菜」だけれど、自由が丘まで妻を呼びだして温野菜ではねぇと自分に突っ込み却下。「AEN」や「カーサ・ジャルディーノ」は本格的に食べる感じだし、今日はもう少しカジュアルな店かなぁと選んだのは「カフェ ohanaya(おはなや)」という小さな店。北口のヒロ通り沿いに開店して1年弱の、店もスタッフも若くて元気なカフェだ。飲食店が密集する1番街。目立たない控えめな看板を横目に階段を上る。明るく甘い味付けのインテリア。かわいい雑貨やレトロ玩具が並ぶショーケース。オヤヂが独りでは絶対に入れない店だ。ちなみに、その日の男性客は私だけ。

4種の野菜前菜理はと言えば、鎌倉野菜や契約農家の野菜を使った徹底的に野菜に拘ったメニュー。4種の野菜前菜の盛り合せ、自家製ピクルス、タコとじゃがいものマリネなどをオーダー。テーブルに並んだ料理はどれも野菜でいっぱい。「うん、このブロッコリー美味しいね♪」確かにどの野菜も元気で美味しい。ピクルスも10種類近くの野菜。店のブログによると、ニンジン、黄ニンジン、ごぼう、トランペットズッキーニ、二十日大根、きゅうり、パプリカなどらしい。これが実に旨い。どれもカフェめしのレベルを超えた本格料理。それにカフェだけあってソフトドリンクも(当然)充実。妻も満足げ。これから自由が丘で食べて帰ることが多くなるんだろうね。「良いよ♪大歓迎!」お気楽夫婦にとって、街を知ることは街を味わうこと。文字通り街の飲食店で食事をすることだけではなく、昼の街を歩き、夜の街を彷徨いながら、街の雰囲気を確かめること。

いっ!酔っ払いくん、ふらふら歩いてないで、電車で帰るよ!」・・・どの街にいても妻は変わらない。

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