恋の病にも、ただの呑んべにも。「Mariage Chocolat」

leafletMariage Chocolat pour Champagneょっとだけ辛い恋をしている友人がいた。クリスマスに一緒に食事をしようか、その時に彼女の大好きなショコラティエ・ミキの焼き菓子をプレゼントしようか。妻と一緒にそんな相談をしていた。「えぇ〜ん、IGAさん、ごめんなさい。あるプロジェクトを進めていて、焼き菓子は作れないかもしれません」メールを送るとミキちゃんからの返事が届いた。ん?プロジェクト?ある週末、お店を訪ねると「実は、始めてみて無謀だったかとも思うぐらい大変だったんですけど…」プロジェクトの名前はMariage Chocolat。世界各地の6種類のお酒とのマリアージュのために、新たに6種類のチョコレートを作ったという。「試食会として小さなパーティをやるんですけど、IGAさんもいらっしゃいませんか」「行く!」妻が代わりに即答。ん、友人も誘っていい?「えぇ、ぜひ!」さっそくお誘いメール。すると「行きたいっ!予定が入っているけど、変更してもらう!」…思いのほか元気のようだ(笑)

MikichanMriage Chocolat Projectる夜、友人と待ち合わせ。「嬉しい楽しみぃ♬」歌い出しそうな気分で六本木の試食会会場へ向う。ビルの一室にある小さな会場には、第1部が終了したとのことで大勢の人が溢れている。お礼の挨拶をしているミキちゃんを発見。「あぁ、IGAさんありがとうございます」写真撮っても良い?えぇ、どんどん撮ってください。パーティが始まる前は余裕のミキちゃん。そして試食会がスタート。プロジェクトの仕掛人、MIEL-MMOの高田さんに続いてミキちゃんの挨拶。さすがに笑顔が緊張で強ばる。日本ラム協会の海老沢さん、テキーラ協会の林さんが紹介される頃には笑顔が戻る。やはり彼女にとっては大きな仕事だったんだと実感。

ChampagneRON BARCELO RUM張してたねとミキちゃんに声を掛けると「それはそうですよぉ」と、すっかりいつものミキちゃん。「どうぞ、左から順番に飲んでください」まずは辛口のシャンパンにハイミルクチョコレート。おぉっ、いけるぞ。「美味しいね」と声を揃える。とは言え、連れの女性2人は味見程度。よしっ、全部私に任せたまえ♡と、3人分の酒を飲むことを宣言。続いてラムとミルクチョコ。「すっごい!口の中でお酒の味もチョコの味も変わる!」確かに素晴らしいマリアージュ。口の中で結婚おめでとう!と祝いたくなる。それにしても、このラムも絶品。ミキちゃんに紹介された日本ラム協会の海老沢さんに声を掛ける。実に美味しいラムですね。「ありがとうございます。ラムは日本ではまだまだ知名度が低いんですけど」聞けば、吉祥寺で400種類以上のラムを揃えるバーを経営されているとのこと。ぜひ伺います!「えぇ、お待ちしています」

service tablePARLOUR ECODAいてパーラー江古田の原田さんに声を掛ける。この春に僅かな数だけ販売した、彼のラスクとミキちゃんのチョコレートのマリアージュは周囲に大好評。「美味しかったです♡」絶賛した内の1人である友人が目を輝かせる。「いえいえ、ミキちゃんのチョコが…」と、ご謙遜。最近メディアでも頻繁に紹介される彼の店にも伺ってみたいものだ。彼の絶品パンを齧りながら、ブルゴーニュとビターチョコの、コニャックとブラックチョコの、アイラモルトと塩粒が入ったホワイトチョコのマリアージュを楽しむ。「素敵なパーティだね。すごく楽しい♬」それは良かった。小さな試飲用のグラスとは言え、3杯全てを飲み干し、ミキちゃんがこっそり注いでくれる追加の銘酒で、すっかり私もご機嫌。「IGA-IGAも、楽しそうだねぇ」そう呟く友人も満面の笑み。

6 Chocolatsillumination回のミキちゃんのプロジェクトはお酒とチョコレートのマリアージュだったけれど、試食会に伺ってみれば、ミキちゃんを中心とした、人と人と、プロとプロとのマリアージュ。どの世界にもエキスパートは存在し、自分の仕事とする幸福な人々がいる。その人たちの出会いに立ち会わせてもらい、その成果を堪能した。そして、そのお酒とチョコには、恋のちょっとした痛みを和らげる効能があるらしい。「ただの呑んべを酔っぱらわせるにも充分だしね」妻の呟きを柔らかくする効能もあるようだ。さぁ、一緒にミッドタウンのイルミネーションでも観に行こうか!

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