よか街ばい♡「博多LOVE」
2012年 4 月29日(日)
前職のぴあの時代から出張が多い仕事だった。ぴあ在籍中は宿泊したものだけで国内130回以上、300泊余り。海外はアトランタ、インディアナポリス、台北、上海、香港など計12回、75泊を数えた。*ぴあを辞める直前に長期休暇をいただき、在籍中を振り返り実際に手帳をチェックしながら数えた(笑)。国内の出張先は、その当時に新たな拠点としてスタートしようとしていた名古屋と博多が圧倒的に多かった。その後、転職先の通信系の会社時代にもなぜか博多には縁があり、ある年には年に20回近く訪れた。とすると通算50回以上(!)博多の街を訪れたことになる。その度に多くの人に会い、多くの美味にも出会った。それだけに私にとっては馴染みも愛着もある街だ。
そんな博多の街を数年ぶりに訪ねた。その日の仕事の予定を終え、新装なった博多駅を訪ねた。駅は街の顔だ。その顔が変わると街の雰囲気も大きく変わる。メインテナントとして阪急が入居した巨大な駅ビルが、周囲を圧するように聳えている。けれど、超高層ではなく、かつての東京の丸の内のように今でも統一された博多のビル群のスカイラインを脅かしはしない。屋上に上ってみる。小さな庭園があり、周囲を一望できる。海岸側に目をやると遠く志賀島が見える。そして山側には太宰府方面に大野城が。万葉集や古事記などの上代文学を学んだ学生時代、それらの歴史的なスポットを訪ねたことを唐突に思い出す。
街の外見は変わった。私も変わった。けれど、変わらないものもある。美味しい料理と、美味しい酒だ。玄界灘に面する博多は、新鮮な魚が美味しい街だ。その日の夜、友人と待ち合わせて博多の魚を味わう…前に、デパ地下に貼ってあった手書きのポスターに絡めとられた。夕方からのちょい呑みセット、刺身胡麻醤油和え、握り3貫、生ビール1杯のセットで、1,001円!速攻カウンタ席に座る。きんと冷えた生ビールをぐびり。ふぅ〜旨い。刺身をつまみに、さらにビールをんぐんぐ。握りをぱくり。これはお得。壁のメニューを眺め、つい調子に乗り煮穴子の炙りを追加。旨い。さっと食べて、さっと席を立つ。お会計!ん?穴子は400円。お得なセットが帳消し(苦笑)。店の作戦に負けたってことだ。美味しく気持良い負け。
数年ぶりに会う同世代の友人と待ち合わせ、地元で人気の店「ろばた焼 磯貝」に向う。カウンタ席中心の元気なこの店は、最近都内にも何店か支店を出した。思えば博多の友人たちに、いくつも地元の美味しい店を教わった。東京で爆発的に人気になる前にもつ鍋の美味しさを堪能し、今ここが博多のラーメン屋で一番美味しい店だと「一風堂」が大名に2店舗しかなかった頃に連れて行かれ、名物屋台で焼きラーメンを食べ、そして何よりも新鮮な玄界灘の魚を味わった。旨くて新鮮なだけなら東京にも店はいくらでもある。けれど、博多の店はリーズナブルな店が多いのだ。気取らず、気さくで、美味しいのに、安い。実に居心地の良い店が多いのだ。
「シロウオ私の分も食べんしゃい」*博多弁はイメージ(笑)「大濠公園のサクラの写真見たくなか?キレーやろう♫」サービス精神に溢れ、物言いは歯に衣着せず、男性を立てながら自らもしっかりと立っている。一緒に飲む相手としても博多の女性は特上級。シロウオの踊り食いはちょっと苦手。けれど、勧められた手前美味しそうに食べた。他の魚はもちろん感動的に旨い。中トロやトコブシの刺身が旨い。炙った海老の頭が旨い。煮付けが旨い。焼酎が旨い。幸せに旨い。美味しい魚、美味しい酒、気立ての良い飲み友だち(本人はノンアルコールビール)がいて、博多の夜が楽しくないはずがない。
「やっぱり私は博多が気に入っとぉ」*博多弁はイメージ(笑)…彼女は実際にはそうは言わない。博多ん人は、博多の街が好き。ちょうど良か程に都会で、田舎で、飛行場が街に近くて、食いもんが旨くて、海も近くて、山笠があって…。そんな博多、よか街ばい♡。またすぐに訪問予定あり!楽しみばいっ♫