お腹いっぱいの幸福♡「オー・コアン・ドゥ・フー」

Au coin de feuAu coin2目黒に引っ越して、真っ先に向かった店があった。駅からほど近い場所にある「Au coin du feu(オー・コアン・ドゥ・フー)」という人気のビストロ。予約なしに店の前まで行くと「遅めの夏休みをいただきます」との貼紙。残念。二度目は、ブラブラと歩き、空いていれば食べようかと店を覗いてみると「本日はご予約のお客様で満席です」との案内。無念。さすがに学習した三度目は、予約しようと電話をしてみると、「申し訳ございません。本日はご予約で満席でして」との返事。もしかしたら縁がないのか(早めに予約しないさいということだけど)と思い、他の店に電話し始めたその時、見知らぬ電話番号から着信。ん?仕事のお客様か。名乗って出ると、それが吉報だった。

RillettesSalmonIGA様ですか。先ほどは失礼しました。今でしたらお席をご用意できますが、いかがですか」という店からの電話。なぜ私の名を知っている?と一瞬訝ったけれど、あぁそうか、自分で名乗ったなと気付き納得し、すかさず名を呼ぶ小技に感心する。もちろん伺いますと答え、いそいそと店に向かう。店頭には予約で満席の貼紙が。席に着いて店を見渡すと、確かに既に満席。さほど広くはない店に、多くのカップルの笑顔と女性グループ客の笑い声が(文字通り)溢れていた。早い話が賑やか。オキドリ系の店ではなく、小振りのテーブル、キビキビと動き回るマダムとギャルソン。内装もこざっぱりとして、パリの裏通りにあるビストロの佇まい。感じの良い店だ。

PatedeComTomato2レンチでも1杯目はビール♬週末の1杯目は、ぐびりっふぅ〜っと旨い。さてと何を食べようか。プリフィクスのコースもお得な料金だが、メイン2品はちょっと多いかなとアラカルトをシェアすることにする。これが実は正解。アミューズとして出てきたのはリエット。シュー生地のようなサクッとしたパンとバゲット付き。美味しいけれど、パンだけでペースオーバーしそうな気配。そしてその日の白眉だった「厚切りサーモンの瞬間薫製 温泉卵添え」。厚切りにも程がある堂々たる厚さのサーモンが、キャロットラペを従え、温泉タマゴを頂き、堂々の登場。絶妙な鮭の柔らかさと香り、スパイスと半熟卵の組合せ。嬉しく、愉しく、快哉を叫ぶ味。電話同様、やるなぁ!この店。

TomatoCassouletくパテドカンパーニュには、豪胆なキューリのピクルス2本差し、さらにはマッシュカボチャのサラダ付き。トマトのファルシーにはたっぷりのワラサが和えられ、キノコソテーが添えられる。美味しいだけに全ての皿を平らげ、白ワインのお試し3杯セットという魅力的なメニューをオーダーすると、お試しどころではなく(嬉しいことに)並々とグラスに注がれ、…この辺りで既に息切れ。メインのカスレの巨大な皿を眺めたところで、撃沈。カリカリとした鴨のコンフィ、太めのソーセージが2本、大量の白インゲン豆の上に鎮座する。もうひと口も食べられません。…という訳にはいかず、2人で1/3くらい食べ終えたところで降参。美味しいだけに残念。でも、ドギーバッグは?

りました。ご用意します」とフツーに応えてくれる。何やら慣れた手配。帰ってネットでチェックしてみると、どうやら食べきれないのは小食のお気楽夫婦だけではない模様。店の紹介にも「フレンチなのにポーションが大き過ぎると不満を漏らすお客様が、数日後には友人たちを連れて再来店する…」とある。まさしく、そんな店。翌日のランチ、温め直したカスレを食べながら「誰を誘おうか」とニンマリと検討し合う2人だった。

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