馴染みの宿で「グランドハイアット香港」
2015年 9 月06日(日)
「香港にずいぶん行ってないねぇ。今年は行くよ!」と、年明け早々さっさと航空券とホテルを予約したお気楽妻。以降、「香港、早く行きたいぞぉ!」と、指折り数えて過ごした半年余り。ようやくやって来た夏のヴァカンス。2013年の12月以来、11度目の香港に出かけた。妻の調査によると、ほぼ全室のリノベーションが終わった馴染みの「ホテルグランドハイアット香港」にあって、なぜかいつも指定する「ハーバービュースイート*」だけが古色蒼然とした内装だったのだけれど、ようやく全面改装したらしい。これも楽しみだった。*ハイアットのポイントを貯め、ポイントを使ってスイートルームにアップグレードする、という技を駆使する妻。さすがである。
ペニンシュラ、マンダリンオリエンタル、リージェント(現在はインターコンチ)、シャングリラと、綺羅星のごとく極上ホテルがある中で、それらに全て宿泊した上で、お気に入りはグランドハイアット。11回の香港滞在の内、なんと8回目(1滞在で複数ホテルの宿泊もあり)の宿泊。通算宿泊数も今回で20泊を超える。お気に入りの理由はいくつかあるが、ひとつはホテルのロケーション。ヴィクトリアハーバーに面し香港らしいビューが楽しめること、市場巡りなどの街歩きに楽しい灣仔(ワンチャイ)が最寄りで、中環(セントラル)や銅鐸灣(コーズウェイベイ)にも出かけやすいことが魅力。さらには、コンパクトながら充実したジムがあり、何よりもスカッシュコートがあることだ。
アップグレードした客室に入るなり、「うわぁ♡」と妻が声を上げる。この短い感嘆詞は、感情体温の低い彼女にとっては最大級の賛辞。同じ間取りなのに、格段に機能的になり、リンビングルーム、ベッドルーム、バスルームと回遊ができるレイアウト。デッドスペースや無駄な装飾がなく、すっきり。「おぉっ」と妻が続ける。大きくなったバスタブはベッドルームに向かって壁がなく、部屋越しに夜景を眺められるビューバスになった。素晴らしい。クローゼットは2ヶ所にあり、ジムで走った後に洗ったウェアを干す場所にも困らない。これはかなり嬉しい。TVも大型の壁掛けタイプに変わり、バスルームにも3台目が追加された。読書にぴったりの大きめのソファも◎。
「Wellcome back!」チェックインした直後にジムで汗を流し、クラブラウンジに向かうと、馴染みのスタッフが笑顔で挨拶してくれる。長年スタッフが変わらず、彼らとの会話も嬉しい。小食の2人は、このラウンジのカクテルタイムで供されるオードブルで夕食を済ますことも多い。飲み干そうとする絶妙のタイミングでニコニコとやって来て、「Enjoy!」と言いながら、シャンパンをグラスに満たしてくれる。この“わんこシャンパン”が嬉しいこともある。料理のレベルも高く、毎晩メニューも変わる。朝食のヴァリエーションも豊富で、何日かの滞在でも飽きさせないどころか、食事の時間が待ち遠しくなる。「食べ過ぎちゃうからジムで走るよ!」と妻がいつも通りに宣言。
クラブラウンジは、ちょうど今回の滞在では改装中で、仮のスペースでサービスを行っている。「いつ完成するの?」スタッフの1人、いつも忙しそうに動き回るMr.スコットが一息ついた頃を見計らって、妻が彼に尋ねると、9月中には完成とのこと。「きっとエクセレントなスペースになるよ」と彼も嬉しそう。彼のようなフランクで慇懃ではない接客もこのホテルの魅力。「あぁ、それは楽しみ。またすぐ来ます!」という妻のことばは、決して社交辞令に聞こえないのは何故だろう。