ローテーション入り?「蕎麦前屋よし・季節料理びぃぼ」
2017年 6 月11日(日)
中華、焼肉、イタリアン、ビストロ、カレー、ファーストフード、居酒屋など、お気楽夫婦のご近所には飲食店が密集している。それらの料理を国別に分けると、中国、韓国、イタリア、フランス、インド、アメリカなど、間も無く開催される「G20」参加国と重なる。中でも政治・経済と同様に存在感があるのが中国だ。最寄駅から2人が住むマンションまでわずか徒歩2分の距離なのに、5軒もの中華料理店が軒を連ねている。それに比べて、落ち着いて飲める和食の店が少なかった。頑張れ!日本!…すると、そんなある日、白い暖簾のこぢんまりとした蕎麦屋を発見。以前「はしぐち亭」という馴染みの洋食店のあった場所。「蕎麦前屋よし」と書いてある。カツ丼や親子丼もあるような蕎麦屋は何軒もあるが、“飲める”蕎麦屋がなかった。これはいいぞ。
蕎麦前、すなわち蕎麦を食べる前の酒の肴が充実している店と名乗っているだけあり、蕎麦屋定番のおつまみが揃っている。…だけでなく、そば味噌200円、焼き味噌300円(香ばしく旨かった)、蛸やわらか煮400円、などという嬉しい価格設定。初訪問の際の、ビール1本と冷酒1合、焼き味噌、蛸、ウドの酢味噌和え、カラッと揚がった山菜の天ぷら、手打ちのせいろ1枚で、何と合計2,400円!これは嬉しい店だ。妻が残業で遅い日の、オヤヂの独り飲みにはぴったり。長居をせずに、さっと食べて飲んで、さっと帰る。蕎麦屋の飲みの鉄則だ。後日、妻と一緒に再訪。2人だと料理の品数も増やして楽しめ、せいろは200円で大盛りにできるから、ますますお得。1人で飲んでも、2人で一緒に食べても、いい店だ。私が(老後に)常連になるまで(笑)長く続けてもらいたい店だ。
「来たかったんだよね、この店。ずっと気になっていたんだ」ある日、お気楽妻待望の店「季節料理びぃぼ」を訪問。この店も「蕎麦前屋 よし」同様に歩いて1分の距離にある。こぢゃれた外観と看板を見上げ、階段を上って店内に入ると直ぐに目に付く「富嶽三十六景」風のボードが印象的。*後で調べてみると、ホワイトボード(本来メニューを書くもの?)に若い店主が自ら描いているらしい。凄い才能だ。照明はかなり落とし気味で落ち着いた雰囲気。店内はきちんとしており、清潔感があり、居心地がいい。メニューは、意外なほどに(失礼)魚の料理が充実。お造りなどの定番メニューはもちろん、斬新な(例えば、生しらすの漬けを豆腐の上に乗せた料理:名前忘れた)メニューが豊富だ。店のキャッチに「創作和食と日本酒」と付するだけのことはある。いいぞいいぞ〜。
その日本酒の品揃えも嬉しい。各地の純米酒、吟醸酒、大吟醸だけではなく、古酒、スパークリングなど、多岐にわたり、季節限定の酒や希少酒など50種類ほど常備されているという。そして3種類の酒を自分で選べる「飲み比べ3点セット:1,000円」も嬉しい。初めての酒を楽しみ、飲み比べる。その日は、カツオのタタキ(周りに岩海苔を巻いている)を肴に、松本の「大信州」、会津の「飛露喜」、同じく会津の酒「ロ万(ろまん)」をチョイス。それぞれを舐める程度に口をつけ、「これが一番好きかな」と、私より余程違いが分かる舌を持つ妻がつぶやく。酒は全く飲めないのだけれど。選んだ酒は㊙︎。満足の料理と酒、適度な距離感のサービス…ん〜、好みの店だ。この店も(ご隠居にならなくても)通ってしまう店になりそうだ。
「ローテーションがますます大変になるね」と妻。通いたい店が増えることは嬉しいことだが、1店当たりの訪問頻度が低くなってしまう。お久しぶりですと挨拶される店が増えてしまうことになる。大リーグの先発ローテーションの中4日どころか、中4ヶ月、6ヶ月でも順番が回らない店も出てきそうだ。さて、果たしてこの2店は、ローテーション入りなるか?