ビストロ808/2018.vol.1「冬の定番料理」
2018年 2 月11日(日)
2018年最初の「ビストロ808」のメニューは、オードブル盛合せからスタート。定番のキャロットラペはラインナップに残したが、看板メニューのパテドカンパーニュは敢えて(初めて)外した。他には初登場のトマトとニンジンのムース、長ネギのマリネ、ホタテのミキュイ。ふっくらとした殻付きホタテが入手できたからこそのメニュー。結果的にヘルシーでさっぱりした味の組合せになり、乾杯のシャンパンにぴったり。
サーモンのリエットは、パークハイアット東京のデリカテッセンで買ったサーモンリエットの器を流用。実は、この可愛いイラスト付きの器が欲しくて購入。他にも豚のお尻のイラストが入ったポークリエットが秀逸。どちらもオススメ。ビストロ808の定番となったサバのリエットの代わりに、オリジナル通りのサーモンで作ってみた。サバ好きの私としては、脂の多いサバのリエットの方がバケットに合うと感じるし、味も好み。
ホタテ(ひも)のコキーユは、食材の有効利用のための一品。殻付きホタテのひもが余りにも美味しそうだったし、貝柱よりも量が多いし、何とかできないかと悩んだ末に作ったメニュー。ネットでレシピを検索したものの、イメージにぴったりのものはない。作ったことはないし、かと言って試作もできない。一皿だけ多く作り、2人で味見。ん、OKかなと、一発勝負でお客様にお出しできる水準になったのは幸いだった。
ローストビーフのカルパッチョは、スーシェフ(お気楽妻)が作る鉄板メニューのアレンジ。地元商店街にある肉屋(ショーケースには肉がほとんどなく、オーダーに応じて切ってくれる)で購入する通称「烏山ビーフ」で、ほぼ勝負が決まる。その日もローストビーフ用だと告げ、おススメの部位を見せてもらった上で選んだモモ肉を切り分けてもらった。こんな肉屋がある街は貴重だし、嬉しいことだ。出来上がりは文句なし。
サラダは、メロン、柿などのフルーツとフルーツトマトを使った“カラフルサラダ”。季節によって旬のフルーツを使うサラダは808の定番だが、冬は食材を選ぶのが難しい。小振りのメロンをスーパーで発見し、この組合せになった。ちなみに、このサラダ以外の料理は、事前に作っておき、盛付けるだけの状態でスタンバイ。素人料理を素早く供するためのポイント。そのサラダも食材を切って和えるだけ。どれも仕込が大切。
メイン料理はドイツに近いアルザス地方の郷土料理、シュークルート。ザワークラウト(フランスではシュークルート)と豚の肩ロース、ベーコン、ソーセージなどを煮込み、たっぷりの粒マスタードを付けて食す。酸味が利いたキャベツと柔らかくホロホロになった豚肉がぴったりと寄り添う、カスレやブイヤベース、ブッフ・ブルギニヨンなどと同様に、冬のビストロ808の定番にしたいお気軽鍋料理だ。
その日のメインゲストは、転職活動を無事に終え、ステップアップを果たした可愛い後輩女子。ご近所のパティスリー「プティ・ポワソン」のマコちゃんに依頼した秘密のデザートをプレゼント。転職祝いのメッセージを添えたイチゴのケーキ。Good Luck ! そして、満面の笑みの彼女の横で、やや引き攣り気味の笑顔を振りまく彼にも、余計なお世話ながら(きちんとケジメを付けて)ひと頑張りして欲しいものだ。
ビストロ808の2018年の最初の開店は、冬の定番料理を中心に。改装OPENしてから4年。少しづつメニューを増やしながら、老後の楽しみ(笑)として、のんびりと営業して行きます。新規のご来店もお待ちしています♬