Happy Wedding♡「史上最高の結婚披露宴」

Happy WeddingHappy Couple張した面持ちの新郎が式場に入って来る。と思ったのも束の間、満面の笑みを参列した友人たちに振り撒き、ハイタッチでもし兼ねないテンションで神父の元に向かう。新婦を待つ間も、笑顔のままの新郎。そして花嫁の入場。「かなり頑張ったらしいよ」お気楽妻が耳打ちしてくれた。確かに、その日の主役2人と会って一緒に食事をした数ヶ月前に比べて、ほっそりとした新婦。ウェストをキリキリと絞ったウェディングドレスが良く似合う。衣装合わせの時点で、かなり細めのドレスを選び、この日に照準を合わせての見事なダイエット。宣言通り。やるなぁ♬

AntipastoSecondo Piatto場は銀座の有名なイタリアンレストラン。新郎がこの店でプロポーズをしようとしたもののタイミングを逃し、2軒めのバーで無事に完遂。というエピソードが披露され、和やかにパーティがスタート。挨拶は主賓1人だけ。乾杯の挨拶もリラックスした内容。良いなぁ。来賓の挨拶が長々と続き、お預け!と言われたまま、お腹が空くパーティは辛いもの。レストランウェディングだからビールの注ぎ合いもない。新郎新婦の紹介映像もコンパクトに良くできている。友人たちの挨拶は、短めに10人限定。これもテンポ良く、周囲から笑い声が起き、涙が零れる。明るくリラックスした雰囲気が良い感じ。

KawakamiFamilyKawakami気楽夫婦のテーブルは5人。というか、4.5人。新婦の高校時代の同級生が、偶然新婦の先輩と結婚。もうすぐ2歳の長男と一緒に出席というファミリー。席次表的には、新婦職場元先輩、新婦職場先輩のお気楽夫婦。2人とも顔なじみで、Facebookの画像を通じてお子さんとも面識?がある。両親の愛をたっぷり注がれて育ってます!という雰囲気の息子さんとは初対面とは思えない。とは言えまだ2歳。天使であり、怪獣。会場の空気を気にせず活動する息子の動向をイクメンを自称する父親が気遣い、母親は泰然と見守る。実に良い感じの温かい家族。会話に困ることなく、気も遣わない楽しい席だ。

Dolce VikingDolces理はと言えば、新婦がパンも料理も美味しいので、最初からパンを食べ過ぎないで!と冒頭に挨拶した通り、秀逸。アンティパストからメインまで、いわゆる宴会料理と一線を画す料理が供される。一皿の量も抑えめ。最後まで美味しく食べられ、これまた嬉しい。ところが、最後に待っていたのがドルチェのヴァイキング。披露宴会場と隣接するウェイティングスペースだった部屋が、彩りも鮮やかな小さなケーキとパティシェがずらっと並ぶコーナーに変身。奥には新郎新婦が立ち、一緒に記念撮影もできる趣向。むむっ!と思わず目で欲しくなりご覧の通り。食べ過ぎ、ちょっと後で後悔。

腹の状態で新郎新婦の見送り挨拶の列に並ぶ。数年前に父親を亡くした新婦。夫の病を知り介護の勉強を始めたという有言実行の行動パターンがそっくりな母親と、その母によって看取られた亡き父への手紙は、愛情と感謝の気持に溢れた心打たれるものだった。エンディングの映像も、新郎の挨拶も、新婦の父代わりの兄の挨拶も、決して型通りのものではなく、それぞれの才気とユーモアが溢れ、それでいて温かく、参列者へのおもてなしの心が伝わるものだった。良い披露宴でしたとご挨拶。「ホントに良い披露宴だったね」と、すっかり同じテーブルの2歳児に気に入られた妻も呟く。ほんとだね。最後まで笑顔の2人からもらった幸福感と、満足感を胸に会場を出た。祈らなくとも心配なさそうだけど、お幸せに♡

…その日の披露宴は、(お気楽夫婦)史上最高の宴のひとつとなった。

要注意!中毒性あり〼。「萬来軒」

Oyster来軒に行きたいです!」スカッシュ仲間の小顔美女のリクエストが入った。この夏、同じくスカッシュ仲間の役員秘書から同様のオーダーがあり、小顔美女も一緒に初訪問。すっかり気に入っていただき、すぐにご両親と再訪したという。30年近く通っている地元の名店。美味しいと言ってもらえれば我がことのように嬉しい。そこである週末、仲間たちを誘って萬来軒に向かった。「あれぇ、予約今日だっけ?」とオバちゃんに迎えられる。げっ!間違えた?店はまだ早い時間だというのに、テーブルひとつを残し既に満席。瞬間、では他のどの店にしようかと逡巡。「あぁ、ごめん、ごめん。他のお客さんと間違えちゃった。再来週も予約入ってたわよね」ふぅ。相変わらずのオバちゃんのすっとぼけ振りが良い。まずは安心してビールで乾杯。

Mabo川水餃子などの定番メニューを堪能し、飲物はビールから瓶出し紹興酒へ。この紹興酒がまた絶品。常温でその風味を堪能。そこに牡蛎の甘辛炒めが登場。「うわっ!美味しいぃ〜っ♬」小さな悲鳴のような感嘆の声が上がる。生唐辛子の辛味、牡蛎の甘みと旨味、そして酸味などの複雑な味の組合せ。それが皿の上で一体となり、実に繊細かつ絶妙なハーモニーを奏でる。言うことなしの味。「ひとり2ヶにしとくね」とオーダーの際にオバちゃんに言われた時、いや3ヶ、いやいや4ヶに!とお願いするんだったと後悔。またすぐに食べに来たくなる味。そしていつもの通りに四川麻婆豆腐。この中国山椒がピリリと利いた痺れる味が病み付きになる一皿。ご飯との相性も抜群。「癖になる味だよね」「そうそう、ふっと食べたくなるの」感想は全員一致。

Okoge海ガニに代わって登場したのは五目おこげ。この季節、例年なら皆で集まって上海ガニを楽しむのが恒例。けれど、事前調査と称して萬来軒を訪ねた際に、「今年はものすごく高くてねぇ。中国の空気や水も汚染されてっから、どうしようかと思ってねぇ」と厨房担当のオジちゃんのコメント。だったら今年は諦めて他の料理で楽しもう!という趣向。かりっと揚がったおこげに、熱々の餡を掛けるジュッ、ジュワ〜ッという音が食欲を刺激し、目でも香りでも場を盛り上がる一品。「これも美味しい♫この店は久しぶりだから楽しみにしてたんだぁ」と、アスリート系女子もご満悦。

Banraiken日はどうだったですか」調理も一段落。一息入れたオジちゃんが席に来てくれた。「今日も美味しかったです♬」好き嫌い選手権に出場したら敗戦確実の、食べられない物が多い銭湯のお嬢様が笑顔で答える。四川料理などの刺激の強いモノは苦手かと思いきや、夏に続く連続参戦。「辛いもの大好きですぅ。でも貝はダメ、牡蛎は大好き♡」彼女の好き嫌いは法則性がないことを一同納得。そんな彼女をも虜にするオジちゃんの絶妙な料理は、どうやら中毒性があることが明確になった。そしてオジちゃんを囲んで記念撮影。メンバー全員が満足の笑顔。

していつものように、2次会は「BAR808」へ。おつまみはご近所の名パティシエ、マコちゃんのチーズクッキー。飲み足りないメンバーはワインを、その他のメンバーはコーヒーを。どちらにも良く合う、上品でいて濃厚な味と香り。これまた中毒性あり。年に数度、こうしてご近所の絶品中華、絶品スイーツを味わうために集まる仲間がいる。こんな場もまた嬉しい中毒性があるのかもしれない。

美味しい♡で人を繋ぐ店「広東料理Foo」

2011.11.1Fooの店ができた後、お気楽夫婦の外食行動エリアが変わった。それまでは渋谷、六本木、恵比寿を結ぶトライアングルが主な遠征先だった。「SILIN火龍園」「中国飯店」「ティオ・ダンジョウ」「マデュロ」などに足繁く通った。その時代、2011年11月1日以前をB.F.(Before Foo)と呼ぶ。そして、世田谷線松陰神社前に「広東料理Foo」が開店した後、2人の行動エリアは渋谷を起点に反転。渋谷、松陰神社前、桜上水という地味〜な三角地帯となった。Foo以外には、「ビストロ・トロワキャール」「さかなの寄り処てとら」がその中心となった。その時代をA.S(Anno Shin-chan」と呼ぶ。

SanmaAlsaceA.S.2年1月1日(A.D.2013年11月1日)、お気楽夫婦は「広東料理Foo」に向かった。おめでとうございます!出迎えてくれた店長ねもきちくん、オーナーシェフの慎ちゃんに声を掛ける。お祝いにはショコラティエ・ミキのボンボンショコラ。いつものように入口寄りのテーブルに案内される。ねもきちくんとコミュニケーションを取り易いベストシート。お祝いということで、最初の1杯はスパークリングワイン。そして、頭まできれいにいただけるサンマのコンフィを堪能。中華ビストロを標榜するFooならではの一品。ほろほろと身が解け、きりっと冷えたワインとの相性も良い。

MaconVillageShangHaiCrab海ガニは行きますか」ん〜今年のカニは高いんだよね。「そうなんですよ。ウチもお客様から要望があってという感じです」やはり。とは言え、食べておきたい季節もの。カニの卵と豆腐の煮込みをオーダー。2杯めのアルザスのリースリングはあっという間に飲み干し、マコンヴィラージュのシャルドネをいただく。この店は中華料理にビール、紹興酒ではなく(もちろんメニューにあるし、言うまでもなく美味しいが)ワインが豊富に用意され、時には日本酒を勧められることがある。それを仲間たちとわいわい飲んで楽しめる、まさしく中華ビストロ。このスタイルがすっかりお気に入り。

TakasagoNemokichi日はグルクンも入ってます」沖縄の県魚でタカサゴの別名。おめでたい時に食べられる魚だ。ではと、この店の看板メニュー「清蒸鮮活魚(鮮魚の広東式姿蒸し熱々油掛け)」をオーダー。ねもきちくんの前職の店舗「SILIN火龍園」で、彼と話をするきっかけにもなった記念の料理でもある。グルクンを取り分けるねもきちくんを撮影。目線ちょうだい!とリクエストすると、全くテレずに顔を向ける。彼の接客は、客との絶妙な距離感、料理や酒に関する話題と知識、気遣いが心地良い。これで照れ屋のシェフ慎ちゃんの料理の味が倍加する。それが店の魅力となっており、2人の組合せは良いバランス。

味しかったぁ♬」妻が満足そうに、そして余りの満腹で苦しげに呟く。さすがに小食の2人で清蒸鮮活魚は食べ過ぎ。けれど2人は、膨れたお腹以上に幸福感で満たされていた。この店から始り、“美味しい”で繋がった仲間や店が増えた。“美味しい”は人を幸福にし、人を近づけ、人と人を繋げて行く。その起点となった店、広東料理Foo。これからもよろしく!と店を出た。

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SINCE 1.May 2005