再会に乾杯♬「パークハイアット東京」

DaytimeNighttime10月某日。ワシントンD.C.に住む友人が急遽帰国。日本に残ったお嬢さんの結婚が決まり、挙式の準備などで慌ただしい日程での滞在。そんな中、1夜だけスケジュールを合わせることができた。ちょうどお気楽妻の誕生日の翌日。では、誕生日のお祝いを兼ねて、気の置けない仲間たちと一緒にホテルでのんびり過ごそう。そんな企画を立てた。ホテルは迷いなくパークハイアット東京。結婚パーティでも利用したお気楽夫婦お気に入りのホテル。貯まっていたハイアットのポイントでパークスイートにアップグレード。

LivingroomLivingroom2めにチェックインしてジムで走り込み、スパでのんびり。あいにくの曇天ではあるものの、それでも爽快な眺めの天空のジム。ゼータクに汗を流した後、ビールを飲みながら友人たちの到着を待つ。その日はシャンパンやワインと、それに合う料理を各自持参というコンセプト。オードブル盛付け用の紙皿などを事前に買込み、準備は万端。本来はNGの客室内での持込みパーティ。けれど、人数分のグラスやカテラリー、ワインクーラーなどをお願いすると、にこやかにルームサービスが対応してくれる。さすが。

PartyMadame旅の疲れか、昼寝をしてしまって遅れたぁ!と主賓の友人がタクシーで到着。「お帰り!」「久しぶり」久々の再会に熱いハグ。それぞれが持参した料理やワインをセッティングするのは私の役割。彩り用の葉野菜やプティトマトと一緒に盛付けると、なかなか豪華なオードブルになった。乾杯!「誕生日おめでとう♬」「お嬢さんの結婚おめでとう♡」Facebookなどで公にできる近況は知っているけれど、話したいことはたっぷり。けれど時間もたっぷりある。レディーストークに花が咲き、オヤヂも仲間入り。

LadiesSquatットやSNSで繋がっている今、遠く離れて住む友人との距離はさほど感じない。けれど、だからこそ、リアルで会うことは格別の歓びだ。冷えたシャンパンを一緒に飲み、それぞれが相手を思って選んだ料理を味わって、たっぷり笑って、大いに酔っぱらう。互いの声が聞こえる。ことばに含まれる温かさが分かる。笑顔が見える。嬉しい夜だ。と、体型やトレーニングの話題になり、なぜかスクワットが始る。笑ってはいるが、真剣。筋肉マニアの友人が自らお手本を示し、厳しく指導する。実に楽しい夜だ。

しかったね。また会えると良いね」深夜、お別れのハグで友人たちを見送る。「良い誕生日だったね」妻が笑顔で呟く。形として残るモノを買う時には慎重になるけれど、記憶に残る愉しい時間のためには迷いなく出費する2人。その夜も、きっとこれから繰り返し思い出す、ずっと記憶の中で輝く時間になった。

半世紀に乾杯♬「お気楽妻 生誕50年」

HoegaardenPacific saury10月某日。お気楽妻、50歳の誕生日。どこでお祝いをしようかと考えた。「用賀 本城」「広東料理Foo」「鮨いち伍」などの馴染みの何店かは最近伺ったばかり。そこで2ヶ月ほどご無沙汰の「ビストロ トロワキャール」のカウンタ席を予約。早めに到着して独りカウンタで妻を待つ。と言っても最初の1杯、ヒューガルデンホワイトをぐびりと飲みながら。木下シェフの仕事を眺めつつ、奥さまのまゆみちゃんを交えての会話と笑いのオードブルで席を温める。今日も美味しく楽しく味わえそうだ。そこに仕事で遅れた妻が登場。

Vin d'AlsaceHors-d'œuvreめでとう♡半世紀!アルザスのお手頃白ワイン「エーデルツヴィッカー」で乾杯。粗挽き豚肉のリエットが一段と旨い。カラスミバターでパンとワインが進む。美しく輝くサンマのマリネサラダが涙モノの旨さ。だめ押しはシェフ渾身のオードブルの盛り合せ。最近はこの店のシャルキュトリーの味が基準。他の店の料理を味わう度に、トロワキャールの方が…などと思ってしまう。「オードブルとパンだけでも食べに来たいよね♡」と妻。「そんな使い方もしてください♬」とシェフが微笑む。

Saint-AubinMarasannayの店はグラスワインも豊富で、定期的に銘柄を変えている。その日の料理に合わせたまゆみちゃんセレクトの2杯目は、ブルゴーニュ「Saint Aubin(サン・トーバン)」の白。白ワインが有名なラペラシオン(産地)。これまた美味しい。3杯目は同じくブルゴーニュのラペラシオン「Marsanney(マルサネ)」の赤。中途半端なワインの知識は自分で持たず、店に委ねるのがお気楽。飲む度に感想を伝え、好みを覚えてもらったら、後はお任せ。自分で選ばない分、新鮮な出会いがある。それが楽しい。それが美味しい。

FlowersOkiraku誕生日おめでとうございまぁす♡」メインを食べ終わった頃、お店からスペシャルケーキと可愛い花束のサプライズ。これは嬉しい。「よろしかったらお裾分けをどうぞ!」隣の席に座った見知らぬ常連客からは、冷え冷えのシャンパンを分けていただいた。乾杯!とグラスを交わす。これまた嬉しい。良い誕生日だ。お気楽妻と出逢って20年余り。いろいろなことがあったけれど、50歳の誕生日をこうして一緒に迎えられることを素直に喜びたい。*ちなみに、ケーキにはシャラントのロゼ♡旨し!

社でもサプライズで祝ってもらったんだ」と妻がはにかむ。Facebookでもたくさんのメッセージをいただいた。「寿退社で仕事を辞めるつもりだったのに、30年も仕事してるんだよ。我ながらびっくりだよ」若い頃に描いていた自分とのギャップはあるにせよ、お気楽で幸福な50歳。かなり健康で若々しく迎えられた節目の誕生日。2人の年齢を足すことに余り意味はないけれど、夫婦2人合わせて105歳!まだまだ人生楽しまなきゃね。「もちろんだよ!」妻のことばは力強い♬

オトナの話をする夜は♬「亜細亜食堂 サイゴン」

SaigonCool-Ladiesトナム料理を食べながら、ベトナムの土産話を聞くっていうのはどう?」そんなスカッシュ仲間の提案に友人たちが集まった。ところが言い出しっぺの本人が欠席。妻を含めた女子3人とのこぢんまりとした会になった。3人の共通項は「太ってはいかん!」というポリシー。アメリカで「肥満は自制心がないと見なされ出世できない」と言われているように、自分がコントロールできていないから太るのだ!そんな男はゴメンだ!というご意見。遠慮のないオトナの女子トーク。世のオヤヂを代表して神妙に頷く。

GoicuonKushinsai情体温が低め。それも3人の共通項。大声ではしゃぐこともなく、穏やかに笑い、語る。相手の話をきちんと聞き、しっかりと自分の意見を言う。互いの良さを認め合い、ことばに出して誉めることができる。違う視点を受け入れるけれど、譲れない自分のポリシーは変えない。ブレが少ないオトナの女性たち。良い意味で気を遣う必要がない。ひとり混じったオヤヂの居心地も良い。そして3人ともしっかりしているようで、時に天然にボケて可愛い女の子になる。ちょっと似ている3姉妹。そこもオヤヂのツボ。

PaxiWine妹の小顔美女が始めた独り暮らし。初めての独り暮らしを末妹が語る。先輩である長姉、次姉が自らの経験を語る。お気楽妻の場合は遠い昔。さほど参考にはならず、ただの思い出話となる。次姉のアスリート系女子は自らへの戒めを込めたアドバイス。それぞれが楽しいエピソード。生春巻き、空心菜炒めなど、絶品のベトナム料理を味わいながら話が弾む。ワインが進む。妹2人は顔色も変えずに淡々と飲み続ける。長姉は蓮茶をちびちびと飲みながら妹たちの話に頷き、調子に乗りそうなオヤヂの話を抑える。

BanhxeoMoyashi4人が座ったのは窓際の席。時折窓の外を世田谷線の電車が通っていく。「パクチー試してみます」パクチーが苦手だという末妹がチャレンジ。「食べられるけど、もう食べなくて良いです」敢えなく挫折。パクチー好きの姉たちが嬉々として頬張る。一見オムレツのようなバインセオはベトナム風お好み焼き。米粉とココナッツミルクを混ぜて焼いた皮の中にはモヤシや海老などがたっぷり。サンチュのような葉に包んで、ヌクチャムという甘酸っぱいソースを付けて食べるお気楽夫婦の好物。

NikumakiPhoトナム料理は他の東南アジアの料理に比べて辛味が少なく、あっさり食べやすい。特に南部の料理はたっぷりのミント、バジルなどの香草を使っており、洗練されたオトナの味がする。ふぅむ。さっぱりとした性格の男前3姉妹にぴったりではないか。肉巻き、焼きフォーなどを食しつつ、ワインのボトルがさらに空いて行く。それぞれの恋話になり、宴は続き、話題もディープになって行く。もう1本飲みますか?と酒豪たる末妹からアイコンタクト。飲みたいところだけど、長姉が許してくれないと思うよと目で返す。

しかったです♬またご一緒しましょう」「IGAさん、椅子から落っこちないように!」店の前で、世田谷線で、可愛い妹たちと別れた長姉が呟く。「2人ともきちんとしてて、良い感じで飲めて落着くんだよね」同意。…と、この辺りまでの記憶はある。楽しく美味しい酒宴の後の記憶は、最終盤に凡そ失われる。

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