「四年に一度じゃない、一生に一度だ!」ある週末、そんなキャッチ・コピーに乗せられて、ラグビーワールドカップのチケットを手に、東京スタジアムに出かけたお気楽夫婦。日本チームが出場する開幕戦は入手できず、少し高めのカテゴリーで何とか入手できたのが「フランスvsアルゼンチン」戦だった。何しろ「東京スタジアム」は、お気楽夫婦の住む街からは電車で1本、わずか10分余りの場所。これは行かねばの会場だ。
最寄りの駅からさっそく“桜のジャージ”を見かけ、次第にサッカーでもお馴染みの白とスカイブルーの横縞のユニや、ブルーのラグジャーが増えて来る。そして、会場のある飛田給の駅では「ようこそ東京スタジアムへ!」の大きなバナーに迎えられ、駅構内にはナポレオンのトリオやら、相撲レスラーの着ぐるみやら、Le Coqやら、観客の仮装オンパレード。感情体温の低いお気楽妻でさえ、一気にテンション上がってしまう。
駅前広場に出ると大勢のボランティアが観客の誘導や写真撮影のサポートをしており、中にはインスタ用のフレーム付きで撮影してくれるサービスも。これは嬉しい。さっそく列に並び、ついでに直前に撮影していたフランス人グループに声を掛けて、一緒に記念撮影。会場までの道はすでに観客で溢れ、「ラ・マルセイエーズ(フランス国歌)」を大声で歌うフランス人大集団がいたり、会場の周辺はワールドカップ一色。
会場の東京スタジアムに、キックオフの1時間ほど前に到着。ゲートまでの道のりは長かったものの、セキュリティチェックも含め入場はスムースだった。ボランティアスタッフが座席を案内してくれたり、「ワールドカップを楽しんで行ってください」と声をかけてくれたり、フレンドリーで物腰が柔らかい。言わされている感がなく、ホスピタリティに溢れ、とても自然な感じ。良いぞ!調布市民!(とは限らないけど)。
ところが、物販系のオペレーションが困った状況に。オリジナルグッズや食事のブースが圧倒的に少なく、どこも長蛇の列。何だかホスト国側の一市民として、情けないというか、申し訳ない気分でいっぱいになってしまう。飲食の持ち込み禁止を徹底させているのなら、スムースに食事を提供すべき。…と思ったらやはり不評だったらしく、自分の食べる程度の食事の持込は(9月23日より)OKとなったらしい。やれやれ。
ドリンクコーナーの行列は比較的短く、お気楽妻がソフトドリンクを買うために並ぶ。すると、列の前に長身のフランス人美男美女カップル。小柄な妻も自覚したらしいが、女性の脚の長さは妻の胸の辺り?までありそうで、とても同じ動物とは思えない。その違いを撮影しようとスマホを構えると、その意図が妻に伝わり、彼らの背後で視線をレンズに向けてくれた。狙い通りの(ホントは彼女を撮りたかったのだが)写真が撮れた。
そして、いよいよキックオフ。後ろの席に座った5人のフランス人と一緒に「ラ・マルセイエーズ」を歌う。アテネ・フランセ高等科終了、大学受験はフランス語の発音は錆びていない♬ところが、その5人の声が大きい。フランスチームがチャンスの時も、ピンチの時も、「Allez Les Bleus !(行け!フランス・チーム!)」と叫びまくる。「彼らは何て言ってんの?」という質問に答え、ラグビーのルールの解説をしながらの観戦。
試合の行方はと言えば、前半リードのフランスをアルゼンチンが逆転、そしてフランスが再逆転と、ラグビー初観戦(!!)の妻にとっても分かりやすい好ゲーム。終盤のドロップゴールを決めたフランスチームの勝利を祝って飛び上がる(後ろの席の)フランス人とハイタッチ♬実に良い試合だった。「ラグビー、楽しいね♬他の試合も観に行く?」と宣う妻。残念ながらチケットは取れないけれど、ファンゾーンにでも行ってみようか。
「行きたい!行く!」妻の嗜好は分かりやすい。新日鉄釜石が強かった頃のOLDラグビーファンとしては、新たなファンが増えるのは嬉しい。それにしても、日本代表が初戦のロシア戦に勝利したこともあり、ラグビーワールドカップの盛り上がり方は良い感じ。海外からの観客と日本観客やボランティアとの交流も、思ったよりもフランクにできている。来年の東京オリンピックも楽しみだ。
お気楽夫婦のホテル探しは、ジムの施設が充実していることが第1条件。当初旅先に予定していた香港では、いつものグランドハイアットとインターコンチだった。そして、台北でもグランドハイアットとリージェントという全く同じ組合せになった。*香港のインタコは2021年にリージェントとしてリブランド予定。ジムの充実度=ラグジュアリー度は比例する、というのが2人のホテル選びの法則。そして今回もその法則は正しかった。
「グランドハイアット台北」は、かつて世界一の高さを誇った「台北101」とスカイウォークで直結する便利な場所。雨が多かった滞在前半は101に通い詰め、その利便性を満喫。貯まったポイントでアップグレードした客室は「グランドエグゼクティブスイート」という83㎡の眺めの良い部屋。ラウンジのサービスも(もちろん、わんこシャンパンも)充実しており、ホテルライフ優先のお気楽夫婦としては、満足できる滞在だ。
客室で特筆すべきは水周りの充実度だ。角部屋のため、2面の明るい窓から光が射し、ツインボウルの洗面スペース、プールを見下ろせるビューバス、シャワーブース、そして何よりもウォシュレット付き(ToToだった)付きのトイレが嬉しい。リビングルームのソファ、カウチ、ベッドルームなど、本を読む場所にも困らない。2つあるトイレ、ウェイティングスペースの椅子を持て余すのがせいぜいの難点だ。
「ここの施設は良いねぇ」と妻が絶賛したのは、ジム&スパ。有酸素系、筋トレ系のマシンジム、スタジオが独立しており、スチーム&ドライサウナなどのスパ施設が充実。これは使い倒さなきゃ!と、もちろん毎朝ジムで走り、ジャクージに浸かり、たっぷりと汗を流した。さっぱりした後は台湾ビールをぐびり。小籠包をぱくり、部屋に戻って読書、夕刻はわんこシャンパンという嬉しい無限(じゃないけど)ループ生活だ。
台北市内を新都心からダウンタウンに移動して、前回の台北訪問の際にも宿泊した「リージェント台北」にチェックイン。街の雰囲気が大きく変わり、お気楽夫婦がワクワクする猥雑な街並みになる。ホテルの周囲には足裏マッサージやら小籠包の名店が点在する。それらの店にどこも歩いて移動できる嬉しいロケーションだ。中でもすっかりお気に入りの「足道養生会館」という店には2度も(足裏&全身マッサージ)訪問した。
リージェント台北の魅力は「タイパンラウンジ」というクラブフロアのラウンジだ。眼下には康樂公園と林森公園の緑が(NYCのセントラル・パークのように)広がり、その周縁のビル群、その奥に台北101が聳える抜群の眺望。カクテルタイムも、朝食も、丁寧に作られた料理がビュフェ形式で美しく盛り付けられている。窓際に席を取り、そんな風景を眺めながらシャンパン♬どこでも同じスタイルながら、至極の時間だ。
客室はIHG(インタコ)のメンバーズ特典でタイパンジュニアスイートにアップグレードされた。リビングルームとベッドルームがTVを嵌め込んだ壁で仕切られ、そのTVは180度回転し、どちらからでも視られるという合理的な設計。65㎡とコンパクトながら、ラウンジと同様にパークビュー。窓からの景色を楽しみながらゆったりと過ごせる客室だ。ラウンジと同じフロアにあって、ラウンジのアクセスに便利なのも嬉しい。
窓から暮れ行く街を見下ろすと、オフィスビルに明かりが灯り、野外音楽場のようなステージが陰った緑の中に浮かび上がる。ビル群の奥には台北101が周囲を睥睨するように聳え立つ。ラウンジから眺める景色と違い、自分たちの客室からの眺めは独占できる所有感がある。自分たちだけのビュー。飽きず眺めてはビールをグビリ。良い夜だ。良い旅だった。旅の前半に滞在した101方面を眺めながら独り言つ。
チェックインの朝、ラウンジでのんびりと朝食を取る。「野菜が新鮮で良いよね」妻の評価はサラダの野菜のシャキシャキ感で大きく変わる。その点でこのホテルの評価は高い。確かに小ぢんまりとしたラウンジながらメニューは豊富で、料理の味や見た目(これ大事)の水準も高い。「次に来る時も、今回と同じホテルが良いかなぁ」控えめな表現ながら、これが妻の最大級の賛辞。台北の快適ホテル、ぜひ次回も。
久し振りに台湾を訪れた。またいつでも行けると思っていたが、気が付くと前回の訪問から四半世紀近くが経っていた。びっくり。香港に恋をした妻は旅先を台湾にすることはなかったのだ。実は今年もその香港を旅する計画だった。ところが、香港のワカモノたちが香港を守るための抗議活動を行っているため、心情的には応援しているものの、飛行機が飛ばない最悪のケースを避け、急遽予約を全て変更することになったのだ。
直前まで香港に行くつもりで計画をしていたものの、旅先を変更してからのの気持の切替は速い。滞在を台北に絞り、いつもの通りに美味しい中華料理を食べ、ホテルでのんびりする(毎日ジムで走るけどね)ことをテーマに新たに旅程を立てた。ホテルにチェックインして早々に、まずは小籠包の食べ比べだ!と台北に何店かある「鼎泰豊」の内、ホテルの近所にある「101店」を視察。予想以上に物凄い行列。80分待ちだ!
鼎泰豐には作戦を練って訪問し直すことにして、巨大なフードコート周辺を調査。ともかくデカい。カップルや親子連れが笑顔で食事をしつつ、大きな声で会話しており、そのエネルギーがフードコートに充満している。ワクワクする風景だ。しばらく歩き回り、ある店の前で立ち止まると、妻の目が輝いた。「甘牌焼味(カムズ・ローストグース)」という香港で大人気の店。余りの行列に香港では食べるのを諦めた繁盛店だ。
「明日のランチはここに来るよっ!」香港ほどの行列ではないことをチャンスと見た妻が宣言した。御意。そして翌日、午前中にホテルのジムでたっぷりと汗を流し、万全の体調でローストグースに臨むお気楽夫婦。外はパリパリ、中はジューシーというお約束の表現ながら、絶妙な甘さのソースもぴったりで、お気楽夫婦好み。ゼータクにも「蜜汁叉焼」もオーダーし、お昼からたっぷりと肉三昧。満足の昼餉だ。
小籠包の食べ比べは「點水樓」からスタート。地元で人気の店ということで、ホテルのコンシェルジュに予約してもらい、SOGO復興店にある店に向かう。天井が高く、デパートの中にあるのに落ち着いた雰囲気。広い店内は地元客で賑わっている。さっそくお目当ての小籠包をいただくと、やや厚めの皮の中の濃いめのスープ。ん、好みの味。他にも、皮にゴマたっぷりの「ナズナの中華パイ」がパリパリ旨し。お気に入り。
小籠包2店舗目は、万全を期して「鼎泰豊101店」へ。事前の下見の結果、開店早々が良いだろうと11時に店に到着。番号表をもらい待つことしばし。20分ほどで店内へ。すると、奥に奥にと店が広がり、客が入って行く毎にロールスクリーンを上げ、新たな客を案内する。接客は丁寧で、笑顔あり。そして小籠包は、やはり圧倒的に旨い。脱帽。他店の追随を許さない人気が分かる。日本の鼎泰豊(美味しいけどね)とは別格。
小籠包3店舗目は「金品茶樓」へ。ツアー客も多く、並んで待つ人たちを横目に(やはりホテルのコンシェルジュに予約依頼)小ぎれいな店内へ。この店の小籠包はアッサリ目の味。ショウガが小椀にたっぷりで旨し。他にも香港を思いつつ海老ワンタン麺をいただく。麺は香港麺ではないけれど、魚介系のスープはスッキリと美味しい。翌日は小籠包4店舗目として「京鼎樓」へ行こうと思ったものの、さすがに断念。
「台湾、期待以上に美味しかったねぇ」最終日、インルームダイニングで「牛肉麺」と「海南鶏飯」を食べながら、お気楽妻が満足そうに微笑む。台湾の定番「魯肉飯」も「担仔麺」も味わい、何ヶ所かの市場を訪ねて元気な魚介類や野菜を眺め(市場巡りが好き)、ホテルのラウンジの食事にもご満悦。香港に行けなかったことが残念で淋しかったことはすっかり忘れた。香港のワカモノたちのお陰で台湾を再発見できた。
妻にとって「食在香港」だったが、台湾株が急上昇した模様。「台湾、また来なきゃね。今度は台南行って担仔麺食べたいし、タピオカミルクティーの発祥は台中なんだって♬」と妻。「食在台湾」食は台湾にも在り。