こうしてまたひとつ歳を取る「2017-2018年末年始」

Trois3Trois12018年1月も、気が付けば半ば。あっという間の年末年始だった。このように歳を重ねるごとに加速度的に過ぎ去ると感じる日々は、心理学的にも証明されている。例えば、5歳の子供にとっては、1年は人生の1/5。ところが、50歳の大人にとっては、1年は1/50にしか過ぎない。つまり、主観的に記憶される年月の長さは、年少者は長く、年長者はより短く感じられると言うのだ。なるほど。歳を取れば取る程、時間が早く過ぎる。これは心理的な真理なのだ。ところで、お気楽夫婦のの年末は、御礼参りに忙しい。と言っても、神社仏閣を詣でるのではなく、馴染みの飲食店巡り。お世話になった店に、友人たちと一緒に年末のご挨拶に伺うのが恒例。「ビストロトロワキャール」には、ほぼ恒例となった「全日本お疲れ様会」で清水、松井夫妻らと共に訪問。シェフの聡ちゃん、マダムの真由美ちゃんの笑顔の接客と、いつもの美味しさに感謝。

Honjo3Honjoh1料理の名店「用賀 本城」は、恒例の鮎の会を始め、何を食べても幸福になる繊細な料理を味わいに何度も伺った。そして2017年最後の訪問は、スカッシュ仲間と一緒に。女性6人にオヤヂが独り混ざるという、ほぼ女子会。全7席のカウンタを独占し、オヤヂは中央に鎮座。両脇に3人づつのキレーどころ(笑)という、両手に花どころか、両手に花束。右側の3人に話し掛け、酒を酌み交わし、左側の3人の話題に盛り上がり、本城さんの料理に舌鼓を打つ。女性だけの場に自然に解け込むことができるのは、私の特技のひとつ。「IGAIGAは、フツーに違和感なく馴染むよね」「ほんとほんと」きっと褒め言葉であろうと納得。2017年も多くの美味しい店に出没した。けれど、何を食べたかよりも、彼女たちのような気の置けない仲間たちと一緒に訪問できたことを感謝。

hamamatsu1hamamatsu2事納めの日、妻の故郷浜松に向かうのも恒例。その日は、ゼータクに「Dean & Deluca」のデリセットをゲットし、ご機嫌で新幹線のシートに収まる。品川からお気楽夫婦2人だけの宴会が始まり、三島辺りまでのんびりと飲み続ける。その頃には、妻はすっかりリラックスモードに切り替わる。1年の仕事を終えた安堵感と、開放感、そして両親の元へ向かう高揚感に包まれる。彼らの住むマンションが大規模修繕を行っていたため、帰省は1年ぶり。お気楽妻から親を労わる一人娘の顔になり、老いた義父母が手の回らない場所を中心に大掃除に精を出す。そして、年末は近郊の温泉旅館に1泊のゼータク旅行。慎ましく暮らす義父母たちが、毎年楽しみにしている、一人娘と出かける年末の大イベントだ。こうして彼らが元気で年末を迎えられたことを感謝。

hamamatsu4年は「割烹弁いち」特製のお節料理でスタート。店に伺い始め、それ以来ちょうど10年、毎年楽しみにしている新年のお楽しみだ。2018年、戌年。今年は、5回目の年男。すなわち、あろうことか、何と還暦を迎える。60歳、思えば遠くまで来たものだ。そして、妻と出会い、結婚生活をリスタートして25年。どちらもキリの良いケジメの年。妻に、友人たちに感謝し、ささやかなお祝いをして暦を戻し、「0」からスタートすることになる。とは言え、定年という概念のない働き方をしていることもあり、現在の仕事を続けることになる。少なくともあと5年、自分の仕事の集大成となるであろう時間を過ごし、現在のミッションを完遂させ、その日を迎えたい。きっと今年もあっという間の1年。皆さまよろしくお願いいたします。

百万石の味「金沢美味紀行」

Kanazawa1Kanazawa2の金沢の魅力は食にもある。日本海のきときとの(新鮮な)魚介類、加賀伝統野菜など、年中美味しいものが多い金沢なのだけれど、中でも冬は美味しいものが豊富。日中に偶然出くわした(同じ合宿ツアーで金沢入り)スカッシュ仲間と待合せ、「水魚」というかっぽう居酒屋に向かう。その日は忘年会集中日のためか、数日前に何軒か電話を入れたものの、どこも満席。この店も最後の1テーブルを何とか予約できた人気の店だ。乾杯の後、さっそく地元ならではの料理をオーダー。メスのズワイガニの甲羅に身、外子、内子、カニミソを盛り混んだ「蟹面」が痺れるほど旨い。地元の人は高価なオスガニ(金沢では加能ガニ)ではなく、この香箱ガニを好んで食べると言う。納得の味。

Kanazawa3Kanazawa4いて豪華な刺身の盛合せがドカンと登場。寒ブリ、甘エビ、ノドグロなど、日本海の冬の幸が美しく並ぶ。文句なく旨い。中でも寒ブリが良い。脂が乗り、食べ応えがある厚めの切身は、旨ウマ。他にも、まるでワカメのような加賀野菜の金時草(きんじそう)のおひたし、治部煮などの地元料理を堪能。ところで、一緒に酒を酌み交わすのは、お気楽夫婦のスカッシュコーチを始めとした3人。東京早朝出発の新幹線車内から飲み始め、近江町市場の回転すし屋などを巡り、その日通算5店(車内飲み含む)目というツワモノたちだ。「日中食べた寿司に比べて、圧倒的に旨いっす!」という感想。それはそれで不思議。金沢では美味しくない店を探すのが大変だと思うのだけれど(笑)。

Kanazawa5Kanazawa6沢2日目の夜は、地元のスカッシュプレーヤーとの懇親会。他クラブの合宿参加メンバーも含め、初めてお会いするのに「スカッシュ」という共通の話題があれば、話も弾む。美味しい料理に、酒もススム。*「白身魚のピッツア」という珍味?も旨し。最終日、地元メンバーも含めたスカッシュレッスンの後は、交流戦。初めての対戦に戸惑いながらも、和気藹々とコートの中を走り回り、真剣な中にも笑いあり、驚きありのプレーに歓声が湧く。最後は若手コーチと全メンバーのリレー対決。1人2分×参加人数(20人弱)分の試合。メンバーはわずか2分間でもひーひーと走らされ、逆に呼吸も乱れずプレーし続けるコーチの体力に感嘆。期待以上に楽しいレッスン&イベントだった。

Kanazawa7Kanazawa8路は、新幹線の車中でお気楽夫婦2人だけの宴会でシメ。土産物、駅弁などが充実した金沢駅ビル「百番街」で、駅弁2種をゲット。もちろん地酒「加賀鳶」の小瓶も忘れずに。宴会場となった(笑)北陸新幹線は普通席でも座席間のピッチが広く、電源も用意され、、トイレはウォシュレット付き。実に快適。まずは、加賀棒茶(ペットボトル入りの棒茶が売られている!!)とビールで乾杯。鼓の形をした器の「鼓御前」も、2段重ねの輪島塗風の籠に前田家の家紋が入った豪華な「利家御膳」も、カニ飯や治部煮などが入っていて金沢らしいし、酒の肴になるという点で合格。加賀鳶をちびりと飲み、金沢の旅の余韻を味わう。ゆったりとしたスペースで最後まで百万石の味を堪能する。

沢、また違う季節に来たいね」お気楽妻の感想は「再訪したい」という最高ランクの評価。各地方ごとの独自色が失われていく街が多い中で、金沢には独自の文化があり、味があり、街並みがある。学生時代から何度か訪れ、出張でも縁があった金沢。好きな街を妻に気に入ってもらえるのは嬉しいことだ。では次回は、加賀伝統野菜を味わう夏の旅で。

百万石の矜持「金沢冬紀行」

Kanazawa1Kanazawa2る週末、お気楽夫婦はラケットバッグを背負って北に向かった。通っているスポーツクラブが主催するスカッシュ合宿の開催地が金沢と聞き、お気楽妻が珍しく「合宿に行こうか!」と宣うた結果。彼女にとっては初の北陸、金沢の旅ということで、前乗りをして市内観光しようという作戦だ。北陸新幹線の乗車経験は長野まで。車窓から眺める日本海や立山連峰の景色は新鮮だ。金沢駅の改札を出ると、さっそく妻が感嘆の声を上げる。「もてなしドーム」と呼ばれるガラス張りの天井アーチ、観光名所になっている人気の「鼓門」が我々を迎えてくれた。東海道新幹線をはじめ画一的な駅が多い中で、金沢ならではの意匠。“世界で最も美しい駅”のひとつに選ばれただけのことはある。

Kanazawa3Kanazawa5テルにチェックインした後、予約してあった観光タクシーに乗込む。ちょっとゼータクだけれど、効率的に街を回るにはぴったりだ。発車すると間も無く、運転手さんの自己紹介に続き、さっそく街の案内が始まった。古い街並みや手入れされた庭木を褒めると、「金沢の人は見栄っ張りなんです」というコメント。ふむ。老舗の(享保元年創業!)「俵屋」という180年以上続く飴屋に立ち寄る。ロケに使われたり、取材も多かったりという有名店なのに、店先で接客する女将さんの物腰は柔らか。売っているのはコメなどの穀物と砂糖だけで作る素朴な飴。思わずお土産としてお買上げ。続いて「ひがし茶屋街」へ。ここもまた金沢の歴史が詰まったような古い街並みが残っている。

Kanazawa4Kanazawa6屋街の街並みを背景に記念撮影。その写真をやはり合宿に来ているスカッシュ仲間たちに送る。すると、たった今メールを送った相手が目の前に現れた。なんというシンクロニシティ。あとでまた会おうとその場は別れる。そして饒舌な運転手さんに案内されたのは「箔座ひかり蔵」という金箔の専門店。外壁や内装を金箔で仕上げた蔵をを見学したり、金箔付きの菓子とお茶をいただいたり、VIP待遇に思わずお土産を購入。さらに日本三名園のひとつ、兼六園へ。晴れ渡った冬空、無風。眺望、水泉などの六つを兼ね備える名園を楽しむのに、これ以上の好条件はない。雪吊りを終えた庭木が鏡のような池に映り、これぞ冬の金沢という見事な風景だ。案内の運転手さんも誇らし気。

Kanazawa7Kanazawa8沢観光の掉尾を飾るのは、その日最も楽しみにしていた「金沢二十一世紀美術館」だ。以前1人で訪れた際は、なんと休館日。*それでも無料開放されたいくつかの展示作品を楽しむことができた。妻がポーズをとっているのは「カラー・アクティビティ・ハウス」という恒久展示作品。シアン、マゼンダ、イエローという三原色のガラスの壁が、組合せにより色を変え光と共に混じり合う。美術館の周辺は芝生で覆われ、ガラスの壁に囲まれたライブラリーなど、無料で入れる場所が多い。美術館の目玉作品「スイミング・プール」も中庭にあるプールの上から覗き込むことができるくらいの鷹揚さ。これほど周囲の街並に溶け込み、開かれた美術館も貴重。良い美術館だ。お気楽妻もお気に入りの模様。

Kanazawa9い街だね。独自の歴史や文化があるし、自分たちの街を愛してる感じだね」ホテルへの帰路、妻が満足気に感想を漏らす。古い家屋を残し、塀には雪囲い、庭木には雪吊り、橋や階段には滑止めの藁を敷く。店の看板は落ち着いた色に抑え、巨大で派手なものはない。自分たちが心地良く暮らすために伝統や景観を守る。良い意味でのプライドを持っているのだ。「見栄っ張りなんですよ」そう繰り返す運転手さんの言葉は、卑下ではなく矜持の現れ。金沢は百万石の前田のお殿様を敬い、その臣下であることを誇りに思う、武士の末裔の、連綿と続く商人の、矜持溢れる街だった。

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