お気楽妻の卒業旅行記(5)「スイートシティ♡ブリュッセル」

Bruxelles01Bruxelles02気楽妻の卒業旅行 Part2 ヨーロッパ編 2番目に訪問した街はブリュッセル。空港ではベルギーが誇るアーティスト「ルネ・マグリット」のショップに迎えられ、気分高揚。45年ほど前、パリに短期留学した際に「ポンピドゥセンター」で開催していた「マグリット展」で「大家族(La Grande Famille)」という作品を観て、若きハート(20歳だった)が揺さぶられて以来、大好きな画家になった。ブリュッセルにはマグリット美術館もあり、訪問を楽しみにしていた。幸先の良いスタートだ。宿泊先の「ブリュッセル・マリオットホテル」のロケーションも抜群。街歩きにはぴったり。

Bruxelles03Bruxelles04テルは街の中心にある「ブルス広場」に面し、神殿風の巨大な建物「ブリュッセル証券取引所」が間近に見える場所。現在は取引は行われておらず、ビール博物館などが入っていて見かけと違ってOPENな施設。そして近くには世界で最も美しい広場と呼ばれる「グランプラス(Grand Place)」がある。ほとんど予備知識を持たずに訪れて、久しぶりに肌が粟立つくらいに驚愕した2人。チョコレートショップが立ち並ぶ路地を抜けて現れたのは、市庁舎を始めとした歴史的建築物群。それらの美術品的な建物がが広場に覆い被さるように建っている。狭くはない広場に比べても、建物が高すぎて、スケール感覚が狂いそうになる。初見のインパクトは怖いぐらいの感覚だった。

Bruxelles05Bruxelles06奮を腹の底に沈めて、待望の「マグリット美術館」へ向かう。美術館の入口で山高帽を被ったマグリットの写真に迎えられる。わくわくが抑えきれない。3フロアに分かれた展示室では年代順に作品が並べられ、ルネ・マグリットの生涯を画風の変遷と共に辿ることができる。ふむふむ。ところが、あれ?あれ?と思っている間に出口。事前に調べていなかったのが悪かったのだが、意外に代表作品がない。考えてみれば、世界各国の美術館に数多のマグリット作品が展示されており、この美術館に彼の作品が網羅されているだろうというのは勝手な思い込み。消化不良のまま鑑賞終了。世界三大がっかりの「小便小僧」は期待通りにガッカリしたから、こちらもこれで良しとしよう(汗)。

Bruxelles07Bruxelles08わ〜っ♡朝からチョコレート三昧だ〜っ♬」と、お気楽妻の卒業旅行の裏テーマ、スイーツを巡る旅は順調。ホテルの朝食ビュフェのメニューには、自分で焼くことができるワッフル、チョコレートファウンテンが。朝からテンション爆上がり。街に出ればチョコレートショップが乱立しており、それも本当に商売が成り立つのかと心配するぐらいの店舗数。そしてショーケースの中のショコラたちはどれも見目麗しく、どの店もディスプレーがシュッとしており、フランス語文化圏のオシャレさ加減を実感。

Bruxelles09Bruxelles10ルギースイーツのもうひとつの雄、ワッフルも負けてはいない。店頭にはこれでもか!というバリエーションのトッピングでワッフルが並ぶ。そのプレゼンテーションの見事さ。目の前で焼いてもらえ、その場でささっとデコレーション。素晴らしい。朝食に自分で焼いたワッフルを満足げに頬張り、さらにテイクアウトのワッフルをホテルに持ち帰って食べただけでは飽き足らず、ベルギー最終日にワッフル専門店でもしっかりと平らげた。普段の少食が信じられないお気楽妻の食べっぷりに感嘆。天晴れだ。

Bruxelles11Bruxelles12れてはいけないベルギー名物、ムール&フリッツももちろん頂いた。散策の途中でチェックしてあったホテルから数分の老舗(1886年創業)カフェレストラン「ル・シリオ」へ。さっそく大きな鍋?でムール貝のワイン蒸しが登場。大量のフリッツも寄り添って。日本でもお馴染みのヒューガルデン・ホワイトをぐびり、ムール貝をぱくり、フリッツをカリカリ。無限のループ。旨し。他のメニューを追加するという選択肢もなく、満腹。それではと、証券取引所の屋上にあるビアホールで腹ごなし。さすがにビールの飲み比べもできず、ただ屋上からブリュッセルの街の風景を眺めるだけ。

Bruxelles13Bruxelles14リュッセル最終日、街中に貼ってあったポスターで知った「Le Plus Bruxelles des festival」というイベントに出かけてみる。街のあちこちに大道芸人が出没。シャボン玉製造ワゴン?を牽く陽気な2人が通りかかると、お気楽夫婦は子供のような満面の笑み。手を振ると大きく振り返してくれる。その様子にさらにご機嫌な妻。シャンソンを歌う若い女性、ジャグリングの3人組などを眺めていると、巡回中のポリスに遭遇。あっという間に逮捕される妻。その後、どうにか疑惑(何の?)も晴れ、釈放された後も街を巡る。

「いろんな意味で甘い街だったね」妻が意味深なことを言う。ベルギーはフランス語圏の文化で、センスの良さ、ユーモア、エスプリなどが街の空気と混じり合う。スイーツのショップが多かっただけではなく、街の中にはスイーツの香りが甘く漂い、ホテルのクラブラウンジはフリーパス(管理してない?)、ホテルや店のスタッフには英語が通じるし、笑顔も甘く優しい。さて、卒業旅行Part2 最後の目的地、19年ぶり5度目(妻は3度目)のパリは、ベルギー同様に甘いのか?それとも…。

お気楽妻の卒業旅行記(4)「優雅、上品、オシャレなウィーン」

IMG_3470 2IMG_3473 2れ?卒業旅行は終わったはずでは?」その通りです。一度、ハッキリと「旅は終わった」と宣言しました。けれど、これで最後と言いながら、(自分たちに)好評な場合は、映画の続編が制作されるように、お気楽妻の卒業旅行Part2はヨーロッパ編。言い訳をすると、元々の計画はスターアライアンスの「世界一周航空券」を使って、北米とヨーロッパを廻る予定だったのが、諸事情により2回に分けて旅することになったのだ。何はともあれ、長時間のフライトは大変だということで、7月の北米ツアーに続いてビジネスクラス。卒業旅行なので、(退職金で?)大盤振舞い。どうかお許しを(誰に?)。

wieen03wieen04イトフライト故に、ウィーン国際空港に到着したのは朝の6時過ぎ!さすがにチェックインは叶わず、荷物をホテルに預けて街を散策。ネットで地下鉄&トラムの48時間有効チケット購入を試みるも何故か上手くいかず、最寄駅の販売機で何とかゲット。実はこのチケットが実に快適。と言うのも、ウィーンの交通機関は基本的に改札なし。最初の乗車の際にホームの機械で刻印したら、後は抜き打ちの検札に備えて持参していればOK。ストレスなし。地下鉄もトラムも2日間乗り放題。改札(ないけど)で人流が滞ることもない。街の大きさや路線の数にも依るけれど、東京でも導入でき…ないだろうなぁ。

wieen05wieen06ずはトラムで都心へ。荘厳な市庁舎、その前には何と移動式のサーカス小屋。美しい街並みを縫って白馬を駆って馬車が行き交う。あぁ、ヨーロッパ!と言う風景。そして卒業旅行Part2の裏テーマは“スイーツ”と決めていたお気楽妻。ウィーンでのお目当ては、かの有名な「ザッハトルテ」だ。並ぶのが嫌いな2人、行列ができる「ホテルザッハ」や「デメル」を避け、「カフェ・ラントマン」と言う老舗カフェへ。サンルームのような明るい店内でザッハトルテと、リンゴを薄い生地で包みくるくると巻いて焼き上げる「アップル・シュトゥルードル(渦巻という意味らしい)」と言うオーストリア伝統菓子を堪能。アップルパイ好きの私にとってはお気に入りの味だ。順調な滑り出し。

wieen07wieen08宿泊費の高騰により泊まれなかった(涙)「パークハイアットウィーン」の前で記念撮影をしたり、多くの観光客で賑わうグラーベン通りを歩き、「シュテファン大聖堂」や「ホテル・ザッハー」を横目で見ながら街歩き。その後トラムでホテルに戻り、無事にチェックインを済ませ、夕食に出かける。ホテル周辺散策の際にチェックしていた「ザルム・ブラウ」という人気のビアホールへ。醸造所併設の店ということで5種のビールを飲み比べ、お約束の「シュニッツエル」をいただき、どちらもうまうま満足の味。美味しいものがある国は良いなぁと実感する2人。小さな幸福。

wieen09wieen10日はホテルのお隣の「ベルヴェデーレ宮殿」へ。広大な敷地に上宮と下宮が配され、その中間にある美しく整備された庭園が素晴らしい。庭園への入場だけなら無料だし、*日本食研の焼肉のタレ「宮殿」のCMに出てくる宮殿(日本食研の工場)のモデルになったのはここベルヴェデーレ宮殿)華美な装飾のない、上品な佇まいの宮殿を外から眺めるだけでも優雅な気分に浸れる。上宮の内部は美術館になっており、代表作『接吻』を始めグスタフ・クリムトの作品が多く所蔵されている。他にもエゴン・シーレなどの作品が多数。見応えのある展示だった。庭園、宮殿、美術館、三位一体で素晴らしさを実感できた。お薦め。

wieen12wieen11の日のランチは「美術史美術館」のカフェで。このウィーン最大の美術館は、ブリューゲルなどの展示や豪華な内装も素晴らしいが、お気楽な2人が最も心震えたのはその華麗なカフェ。天窓まで吹抜けの空間は開放感があり、壁面の装飾がうっとりするほどの優雅さ。2層の美しい窓から差し込む光との組合せの妙ががなんとも言えない。公共の施設にも関わらず、そんな場所をカフェとして使うウィーンのオシャレ感覚。このカフェの中央にある階下からの吹抜けを囲む鮮やかに赤いシートに座り、美味しいカフェとアップル・シュトゥードルをいただく時間の贅沢。その支払う対価は、お、値段以上♬

wieen13wieen14ィーンにはまた来てみたいね」青空と、優美で華麗な街並みと、オシャレで上品な(キレーな女性も多い‼️)街の人々を眺めながらお気楽妻が呟く。彼女にとってこれは最大の賛辞。トラム、バス、地下鉄を使って街のどこにでも辿り着ける機能的で合理的な交通網。卒業旅行Part1の北米に比べて街にゴミは少なく、浮浪者の姿も少ない。街の香りはアンモニア臭ではなく、香水などのフローラルな上品さ。妻の嗜好はアメリカ寄りだったけれど、ヨーロッパ寄りに傾きつつある模様。ふふふ、元々ヨーロッパ派の私としては望むところだ。さて、次に訪れる街は…。

北陸ラバーズ♡「富山へ、金沢へ、そして鯖江から」

IMG_3437IMG_3100 2 (1)気楽妻にとっては初の富山。降り立ったのは北陸新幹線富山駅、ではなく「富山きときと空港」。「きときと」とは、富山弁で新鮮な、ぴちぴちのと言うような意味合い。天然の生簀と呼ばれる富山湾のきときとの海の幸が2人を待っている。空港からバスで富山駅へ向かい、荷物を預けて街歩き。富山駅で名物ます寿し巡りのクーポン付きの1日乗車券を購入し、路面電車に乗車。それにしても富山地方鉄道(富山地鉄)とJR富山駅との連携は素晴らしい。駅構内の南北自由通路と並行に、東西自由通路と交差し(踏切がある)路面電車の軌道が配置され、駅ビルを南北に貫通する形で電車が運行されている。撮り鉄、乗り鉄にとってはワクワクする構造。実際鉄ちゃんが多数出没していた。

IMG_3104 2 (1)IMG_3115ころで、「ぐるっとグルメぐりクーポン」と言う名称のフリーきっぷには、市内何店舗かの「ます寿し」が食べられるクーポン券が付いている。*お気楽夫婦は「ますのすし本舗 源」と言う駅弁で有名な店だけなのかと思い込んでいた。聞けばそれぞれの家庭に贔屓の店があり、自宅で食べたり、進物に使っているとのこと。さっそく1軒目「青山総本舗」と言う駅前近くの有名店へ。同様のお客様が多いらしく、クーポン用の個包装がさっと出てきて、店内で食べさせていただいた。ぱくりとひと口。ほんのりと酢とますの香りが漂い、上品な旨さ。2軒目の店とも味わいが違う。奥が深いぞ、富山の伝統の味。

IMG_3122 2 (1)IMG_3132 2に向かったのは、隈研吾氏の設計で有名な「富山市ガラス美術館」と併設の「富山市立図書館」。ガラスアートのようなキラキラ光る外観と、富山県産の杉を多用して作られた杉の板で構成される巨大な吹き抜けを持つ内部が対照的。館内に入った瞬間に圧倒される開放的で、美しい構造とデザイン。そして続いては「富山県美術館」。真っ先に向かったのは「オノマトペの屋上」。「ぐるぐる」とか「ふわふわ」とか、オノマトペ(擬音、擬態語)によって発想された遊具で子供たちが(実はお気楽妻も)遊べるし、立山連峰を望むことができる(当日は残念ながら曇りで見えず)素晴らしい無料の施設だ。

IMG_3153 2 (1)IMG_6366 (1)山県美術館」にはもちろん常設展や企画展もあるが、「ANIMALS」などの無料で鑑賞できる屋外展示も充実しており、十分無料でも楽しめる。近接する「富岩運河環水公園」や世界一美しいと称されるスタバ(それ程でもなかった^^;)など、周辺には見所も沢山。そして富山での締めは、きときとの寿司で決まりだ♬ 駅近くの「とやま鮨 海富山(海to山)」と言う店で、“富山湾寿司”と言うコンセプトのセットメニューをいただく。白エビ、甘エビ、ホタルイカ、富山の地魚と富山県産の米を使った握り寿司、富山らしい汁物付き。お手頃で幸せな味。富山L♡OVE。富山県人羨ましいぞ!

IMG_3162 2IMG_3269 2 (1)陸新幹線で金沢へ。ハイアット修行の一環で、駅前の「ハイアットセントリック金沢」に長期滞在。2人で金沢を訪れるのは4度目。有名な観光スポットは既に訪問済みだから、どこを必ず訪ねたいと言うこともない。暮らすように滞在するのがコンセプト。「World of Hyatt」と言う会員制度のアワードで、一番お手頃な客室料金で、スイートルームに1週間滞在できるという大盤振舞い。都内のハイアット系ホテルの1泊の料金で1週間滞在できる。交通費もマイルを貯めての特典航空券だから、お手頃でゼータクな滞在だ。金沢駅のショッピングモールも近いから、駅弁や土産をつまみに室内宴会もできる♬

IMG_3239 2 (1)IMG_3295 2 (1)沢も美食の都。鰤やカニ、ノドグロなどの日本海の幸はもちろん、能登牛、加賀野菜、金沢おでんなど地元ならではの美味しい食材や料理が豊富。香林坊などの繁華街や、駅近辺に名店が(選ぶのに悩むほど)軒を連ねる。その上、都内近郊に比べてお手頃。ハイアット修行中の2人にとって、どの要素をとっても金沢は絶好のロケーションなのだ。滞在中スカッシュをして洗濯しつつ、「のど黒飯本舗 いたる」で人気のノドグロを、「能加万菜(のうかばんざい)」で能登牛や加賀野菜を、そして忘れてはいけない地酒の利酒を、「黒百合」で金沢おでんを堪能。いずれも感涙ものの絶品だった。

IMG_3286 2 (1)IMG_3282 2回の滞在でどうしても訪問したかった唯一の場所が「石川県立図書館」。愛称は「百万石Biblio Baum(ビブリオ バウム)」。ラテン語で「図書」と「木」と言うことばを組合せた造語らしい。公立の図書館なのに、見学コースまである人気のスポット。金沢駅からバスに乗って20分。内部に入ると口が開いたままになる。圧巻。360度、巨大な吹抜けがある円形劇場のような空間。木材を多用した建築と照明、レイアウトの素晴らしさに感動すら覚える。そして何より、書籍の分類が詳細で、日本各県毎の文化を取りまとめるなどの独自性があったり、豊富な読書スペースや自習コーナーがあったり、賞賛のことばが言い尽くせない。ここには1日中いたかった。また来たいと、いや来ると誓った。それほど素晴らしい空間だった。良いなぁ、石川県民、羨ましいぞ‼️

IMG_3320 2IMG_3330 2山、石川と来たら、トリは北陸新幹線延伸で話題の福井。福井県は鯖江からラブラブな友人夫妻が訪ねて来てくれた。選んだ店が大正解。「333(sasami)」と言う人気の比内地鶏と加賀野菜の炭火焼きの店。この店、串に刺さない焼き鳥を提供。グループで行ってもシェアし易いし、何より鶏のどの部位もジューシーで旨い。リピート決定。絶品焼き鳥を食べた後は、友人夫妻と部屋飲み。ついつい楽しくて飲み過ぎ、用意していた酒が足りなくなり、駅まで皆んなで買いに出かけたのも楽しい思い出になった。これは止められないね、金沢滞在。すっかりお気楽夫婦は北陸L♡VE。また来年、伺います。

*年初の能登半島地震、9月の能登半島豪雨で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

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