あゝ青春の葉山「ラ・マーレ&葉山マリーナ」

Hayama1Hayama2気楽夫婦にとって、葉山には特別な思い出がある。それも別々に。学生時代、友人2人と一緒に中古のディンギーを購入し、野比や三浦海岸でセーリングを楽しんでいた私。そのディンギー(Y15)の購入の際、前の所有者の方が艇置していた葉山マリーナまで中古艇を引き取りに行った。マリーナの会員になどなれない貧乏学生にとって、そこは華やかな別世界だった。数年後、某百貨店の外商マンだった私は、VIP客の誕生パーティを企画した。竹芝からクルーザーをチャーターし、東京湾クルージングの後、葉山沖に停泊し(大き過ぎて係留できなかった)マリーナまで招待客を送迎。2階のレストランで食事。その場で私の退職もお祝いしていただいた。前職での私の最後の仕事だった。

Hayama3Hayama4の腱鞘炎療養のためと称し、週末ショートトリップに選んだ先は、そんな記憶が蘇る葉山。チェックイン前のホテルで借りたクロスバイクを駆って、ランチにやって来たのは「ラ・マーレ」。創業300年の「日影茶屋」が経営する人気のレストランだ。葉山の海に浮かぶように、波打ち際に建てられた洋館。この春にリニューアルしたばかりの真っ白な外観が眩しい。1階のカフェ・ブラッセリーで、まずは名物だというお刺身サラダを肴に「湘南ビーチFMビール789」をぐびり。そして佐島産タコのラグーパスタをいただく。ピリッと辛く濃厚なラグーソースがビールに良く合う。んまい。何より、平日の日中に飲むビールは、禁断の味わいが加わり格別に旨い。すまんすまん。

Hayama5Hayama6だかキレーになったなぁ」ラ・マーレのすぐ隣にある葉山マリーナに立ち寄った妻の感想。あれ?意外なほどにお気楽モード。20年以上前、妻と元カレ(というか元夫)はこのマリーナをベースに本格的な競技用クルーザーに乗っていた。たぶん彼は今でも通っているはず。すなわち、大げさに言えば、私にとってこのマリーナは結界が張られた空間。そこに2人一緒に立ち入ることは、その結界を破ることになる。「ショップで何かお土産でも買ってく?」あれれ?さらにお気軽モード。結局、妻はリゾート風Tシャツと短パンを買い、私はなぜかヨットの信号旗デザインの腕時計を購入。ふぅ〜む、この時計は結界踏破の記念だと思えば良いか。腕時計を変え、クロスバイクに跨る。

Hayama7Hayama8に葉山灯台、遠くには江ノ島が見える。残念ながら富士山の姿はなかったけれど、無風、快晴、湿度も低い。絶好のサイクリング日和だ。スタンダップ・パドルボードが人気のようで、波のない海面をアメンボのようにスイスイと何人もが漕いで行く。森戸海岸まで戻り、森戸大明神にお参り。岬の先には石原裕次郎の石碑がある。「夢はとおく 白い帆に のって消えていく…石原裕次郎を偲んで」裕次郎のレリーフと共にそんな詩が刻まれている。間近に見える葉山灯台は通称「裕次郎灯台」と呼ばれ、彼の3周忌の際に建設されたものだという。湘南の海を愛し、ヨットを愛した彼の石碑と一緒に記念撮影。さぁて、では裕次郎が大好きだったという葉山コロッケでも買いに行くか!

山元町の交差点からすぐ、「葉山コロッケ」を売っているのは「旭屋牛肉店」という小さな店。1ヶ80円、2人分2ケで160円也をゲットして、その日の宿へ。以前からずっと宿泊したかった、待望のホテル「SCAPES THE SUITE(スケープス ザ・スイート」という4部屋だけの小さな宿だ。ホテルの詳細は明日のブログで♬

スカッシュを愛し♡愛され「山ちゃん コーチ25thParty」

25th125th217年前、お気楽夫婦は彼に出会ってスカッシュに目覚めた。ラケットボールをやっていた2人はハードヒッター。早い展開でキルショットを打ち込むのが得意だった。それに対しスカッシュは長いラリーの応酬で、攻め手を欠き、余り魅力を感じなかった。ところが、彼、山崎貴行コーチ(山ちゃん)のスカッシュは違った。ボレーを多用し、アグレッシブな攻めのスカッシュ。技術的なレベルの高さはもちろん、何よりもスカッシュを愛し、それがレッスンを受ける生徒たちに伝染する。実に魅力的なスカッシュだった。そんな彼がスカッシュコーチを始めて、今年で25年になると言う。これは皆でお祝いしなければ。さっそく所属クラブのレッスン生を中心にパーティの準備が始まった。

25th425th3ちゃんが育て、全日本を制した選手は男女各1名。4度の日本チャンピオンとなり、日本スカッシュ界の広告塔的な存在でもある松井千夏、そして怪我を乗り越えて日本チャンピオンとなった石渡康則だ。パーティの日程を決めた後、真っ先にスペシャルゲストとしてお2人をお誘いした。当日パーティに出席できないメンバーも含めて寄書きを書いてもらい、お祝いのプレゼント購入の参加を募った。パーティの発起人でもある顔の広い“古株レッスン生”幹事の功績もあり、出席者は50名を超え、お祝いメッセージは100名近く集まった。千夏ちゃん、石渡くんにも声を掛け、山ちゃんのコーチ25年間の軌跡を辿る思い出の写真を集め、パーティ会場で流すスライドショー用に編集した。

25th525th6ちゃん、おめでとう!」当日のレッスンを終えた山ちゃんを、参加者の拍手とクラッカーが迎える。間髪を入れず、スペシャルゲストのチャンピオン2人を紹介し、花束と“本日の主役”というタスキを贈呈する。メンバーのお嬢さんが手作りの金メダルを授与する。続いて、最長老76歳の現役スクール生による乾杯の挨拶。さぁ、パーティの始まりだ。懐かしいメンバーとの再会あり、緊張気味に日本チャンピオンと初対面の挨拶する者あり、山ちゃんを囲んだ記念撮影もあちこちで行われた。ここで活躍したのが2人の小さな子供を持つお父さんレッスン生。手馴れた様子でデジタル一眼レフを操り、参加者全員を撮影し、歓談風景と共に膨大な量の画像をカメラに収めた。グッジョブ!

25th725th8やかに賑やかに時間は流れ、中締めとしてレッスン生を代表して、不詳私がお祝いの挨拶。当日の司会進行や企画を率先してやってきたのも、山ちゃんに感謝とお祝いのメッセージを伝えたかったからこそ。彼と出会い、スカッシュが大好きになり、スカッシュを通じて多くの友人たちと出会い、良い仲間に恵まれたことを心から感謝したかった。こういった機会でもなければ、面と向かって言えない気持ちを伝えることができた。他の多くの参加者も同じ気持ちだと思う。これでミッション終了。ふぅ。その後に記念品贈呈、山ちゃんからの挨拶でパーティは最高潮の盛上がり。全員での記念撮影を終えた所で1次会は終了。さらに希望者を募り貸切飲み放題を延長し2次会に突入!

25周年、おめでとうございます」改めてスペシャルゲストの2人からお祝いのメッセージをいただく。急なフリにも関わらず、山ちゃんとの出会いや貴重なエピソードを聞くことができた、愛弟子だった2人からの愛を感じる、とても温かく良いスピーチだった。自分自身も日本代表となり、その後日本代表のナショナルコーチを務め、ちょうど現在行われている「東アジアスカッシュ選手権」に日本代表チームの監督として参加している山ちゃん。愛するスカッシュを生業とし、スカッシュに愛され、スカッシュ愛を伝えた教え子たちに愛された25年。実に幸福な男なのだと実感した。これから30周年、50周年と楽しく一緒にスカッシュしようぜ!

街の元気を掘り起こせ!「ちとからまちバル」

MachiBal1MachiBal2本各地の商店街で開催されている「街バル」は、2004年に函館で初めて開催されたものらしい。スペインの“バル”は、立ち飲みの居酒屋で、チョイとつまめるおつまみ(タパスやピンチョス)を肴に、友人同士で何軒かハシゴしながら楽しむ店。そのバル文化を日本の街に持ち込み、参加店を募集し、お手頃なメニューを用意してもらい、お得なチケット制にして何軒かを廻って楽しんでもらおうという企画。それが全国に拡がり、地域活性化や飲食店の集客支援のイベントとして定着し始めた。そんなイベントがお気楽夫婦の住む街でも開催されるという。まるでお気楽夫婦のための企画。これは行かねば。

MachiBal3MachiBal4前に5枚綴りの前売り券を購入。いただいたパンフレットにはチケットの利用方法や参加店の紹介が記載されている。写真のクオリティはイマイチながら、なかなか良くできている。さて、当日。どんな作戦で攻めようか。参加店は最寄り駅から数分以内に45店。お気楽夫婦が行きつけの店もあれば、気になっていた未訪問店や、パンフレットを読んで初めて知る店も。まずは気になっていた人気の店へ向かう。途中、ふだんは見かけない客層のグループがパンフレットを手に歩いている。店の前まで来ると、のぼり旗を店頭に掲げる目当ての店には長蛇の列。近隣の店も同様に列ができている。出遅れか!

MachiBal5MachiBal6ゃあ、あの店に行こうか!」いつも店の前を通りながら入ったことのなかった「PecoPeco」というイタリアンバルに向かう。店はいつもより賑わってはいるものの、辛うじてカウンタ席が空いている。他の客は、独り飲みの初老の女性、カップル、グループと多彩。店内は高揚感に溢れ、店のスタッフもハイテンションで迎えてくれる。バルメニューはドリンク1杯と4種のタパスの盛合せ。ようやく乾杯。「私はこの店で5軒目なのよ」独り飲みの女性がスタッフと会話している声が耳に入る。どうやら初来店の模様。ふぅむ、どうやら企画意図通りに新規顧客の取り込みは上手くいっていっている気配。

MachiBal7MachiBal8だか凄いことになってるね。でも街には良いことだ」地元の街LOVEの妻。思うようにチケットが使えないことをポジティブに捉えつつ、2軒目の韓国料理店で再び乾杯。その後、何軒かの店を見て回るも、いずこも店の前に待ち行列。「今日はもうダメだね」と言いながら嬉しそうな妻。その余裕の笑顔は、「あとバル」という企画があるから。イベント当日に使いきれなかったチケットは、期間限定ではあるものの、何店かで割引クーポンなどとして利用できるのだ。先行した街のノウハウの共有なのか、なかなか工夫されている。今日行けなかったあの店に行こうか、それとも…と企画に乗っかる2人。

2人が住む街の飲食店は、量も質も十分なポテンシャルがあると思いながら、必ずしも繁盛店ばかりではないことが残念だった。点(個店)の力(魅力)はあっても、面(街)の魅力には繋がり切ってはいなかった。小売店の元気がなくなってきた昨今、飲食店はまだまだ元気なのに、なぜ連携しないのかと思っていた。そこに嬉しい今回の企画。小売店と飲食店の相互連携で街の魅力は向上する。街に深みが生まれる。掘り起こせば、街には魅力のある店、すなわち街の元気が埋もれている。その元気を掘り起こそうという企画、第1回と記載されているから、継続したい!という意気込みがあって良い感じ。自分の街が元気になって嬉しくない住民はいない。次回以降も是非。今度は友人たちを誘って飲み回ろうか。頑張れ!わが街。

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SINCE 1.May 2005