中華料理三昧の日々「第一夜:天天厨房」

tenten1tenten2華料理好きのお気楽夫婦は、数日なら(例えば香港滞在6日間)毎晩中華料理でもOK。それはすごいねと言われることもあるけれど、「中華料理」と大きく括っているから、「日本料理」が好きと同意。毎日和食と言うなら誰も疑問は湧かないはず。中華料理も幅広く、各地方の料理はそれぞれ進化し、融合し合い、洗練されてきている。日本においても、北京、広東、上海、台湾ときちんとカテゴリが分けられつつあり、店毎に特色ある料理を出す店が増えている。だから毎日中華でも飽きずに楽しめる環境は整ってきたと言える。中華好きのお気楽夫婦にとっては嬉しい限り。そんな2人が、ある週末偶然にも3日間連続で中華!ということになった。初日は、台湾料理「天天厨房」だ。

tenten3tenten4湾料理と言えば、渋谷の老舗「麗郷」「台南担仔麺」(今は渋谷に店はなくなり、水道橋店しかなくなったが)など、お気楽夫婦の大好物。特にパクチーをたっぷり使った料理が多く、パクチー好きの2人は、中国では香菜(シャンツァイ)と呼ばれるパクチーだけ追加でオーダーしていた。2年ほど前に、ご近所に開店したこの店「天天厨房」のシェフは、かの「パクチーハウス」のシェフを務めたということで、パクチー好きにとっては嬉しいメニューが多い。店の名前の「天天」は「毎日」という意味。毎日食べても身体に良いものを提供するというのが店のコンセプト。また、紹興酒はもちろん、日本酒の品揃えも多く、飲み比べ利き酒3種というメニューも嬉しい。

tenten5tenten6ビールの後は、その日も紹興酒の利き酒セット。3年、5年、8年の香りも味わいも違う黄金色の酒を味わいつつ、3種の前菜盛り合わせ。その日は、パクチーがたっぷりの干し豆腐香味野菜和え、半熟ピータン豆腐、鶏胸肉とパクチーの麻辣和えというラインナップ。旨し。「今日は酔っ払い海老がありますが、いかがですか」シェフからそんなオススメ。もちろんいただきます♬活きた車海老を紹興酒に漬け込む酔っ払い海老は、ねっとりと甘く香りたつ一品。頭と尻尾を除いて殻も剥いてあり、食べやすく、頭を咥えてちゅるっと味噌を吸い込む。ふふふ。旨いに決まってる。さらに、季節野菜のパクチーサラダ。どんだけパクチー好きなんだ。NO PAXI NO LIFE。

tenten7tenten8湾料理の醍醐味は、屋台料理にもある。例えば、「牡蠣と旬野菜のオムレツ」、麗郷名物でもある「台湾腸詰」そして、「魯肉(ルーロー)飯」や「汁ビーフン」など、お馴染みの料理がメニューが並ぶ。その日は残念ながら麺が品切れとのことで、オムレツとルーロー飯。そしてオススメの日本酒、長野の「麻輝(あさき)」をいただく。ふくよかジューシーな牡蠣がたっぷり入った、ふかふか美味しいオムレツ、旨し。そして小食な2人が頑張って辿り着いた炭水化物、タレが浸みたルーロー飯が実に美味しい。小さなポーションで取り分けてくれたから、あっという間にぱくりといただく。もちろんご飯の上にはこんもりとパクチー。くぅ〜っ、〆まで幸福なパクパクパクチー♡

た来まぁ〜す♬すぐに来まぁ〜す」かなり気に入った様子の妻が、珍しくテンション高く挨拶をする。季節の新鮮な食材を活かした、とっても素直な台湾料理。カウンタ席がほとんどで、テーブル席は1つだけの小さな店だけど、そんなこぢんまりとした店だから、いい意味でシェフとの距離が近く、親しみやすく心地よい空間だ。確かに妻好み。酒の種類が多いのは私好み。こうして2人のお気に入りの店がまたひとつ♬

愛妻と、愛人と、自由が丘で♬「マリスコス・ブー」

megami1megami2由が丘女神まつり」初日は小雨模様だったけれど、2日目は暑くもなく、寒くもない絶好の外飲み日和。自由が丘の街中に人が溢れ、特に緑道沿いではワインやビールのグラスを片手に、大勢の人々が笑顔で談笑している。「今年は一段と賑わってるねぇ」いつものようにお気楽夫婦に同行してくれるのは役員秘書。自由が丘で仕事をし始めて以来、毎年のように一緒に参加する恒例行事になった。まずは街をぶらぶら。幸福そうなカップルやグループを眺めているだけで、幸福な気持が伝染する。何人もの商店街スタッフに、声をかけられ、挨拶を交わす。誰もが忙しそうに動きながらも笑顔。本部テントには街の旦那衆が集まりワインを酌み交わしている。これまた笑顔。

megami3pepperSAKURAバル」の店先で買い求めた生ビールと白ワインで乾杯♬くぅ〜っ。しみじみ旨い。明るい内に飲む酒は、普段なら背徳的に美味しいけれど、こんな日の酒は健全で健康的に旨い。ウキウキ気分で、新たな事業を一緒に立上げる予定のスタッフたちが待つイベントブースに向かう。「あぁ、IGAさん、こんにちは」初対面の妻と、役員秘書を愛人だと紹介する。「奥様公認の愛人でぇ〜す」軽いノリで役員秘書が乗ってくれる。うはは♬さすが秘書。ペッパーくんと一緒に記念撮影をした後に、妻と愛人を伴い自由が丘の街をご案内。日本で一番高価なクロワッサン(1ケなんと450円!)の店、マドレーヌ専門店など、話題の店にお連れする。散歩日和で、これまた楽し。

boo1boo2い感じでお腹がすいてきたね♬」予約の時間に合わせ自由が丘散歩を終了。駅の南口に移転してきたばかりの「マリスコス・ブー」というお店に向かう。事前に独りランチで試食し、店の雰囲気も料理もチェック済み。まずはシェフお任せタパスの6種盛合せをオーダー。ジャガイモとブルーチーズのカリカリ焼き、セロリアックのムース、レバーペーストなど、どれも丁寧に作られた小皿料理が良い感じ。ルッコラとアンディーブのサラダ、アナゴと椎茸のフリットなどをいただきつつ、グラスワインを2杯。妻と愛人はガス入ミネラルウォーターを仲良くシェア。メインはがっつり骨つき鴨モモ肉のコンフィ。カリカリの皮、ジューシーな鴨肉でさらにワインを1杯。幸福は続く。

boo3boo4はパスタでどう?そう尋ねると「食べる!」と炭水化物好きの愛人が答え、「食べられるかなぁ」と体重増加傾向を気にする妻が迷う。2人に食べて欲しかったのは、イクラと明太子の冷製カッペリーニ。この店の名物メニューで、ランチでもいただいた保証付の一皿。白い皿に鮮やかなイクラの朱色、大葉の緑、刻み海苔の黒が映えるフォトジェニックなパスタ。最初から取り分けてサーブされた1人分は、妻にも行けそう!と思わせる量。「うわぁ、美味しいねぇ」とテンションが上がる愛人。「うん、細いパスタにソースがからんで良い感じ」とクールな妻。この2人のバランスが絶妙。感情体温が低く、いつも冷静な妻は安心で、感情を素直に表す愛人の反応が嬉しい。

日はありがとーございました。楽しかったねーっ。今朝はアップルマフィンいただきましたー。くるみとりんごがたくさん入っていて美味しかったよー。ではまたー( ´ ▽ ` )ノ」と愛人からメッセージが入り、「女神まつりといえば、やっぱりHちゃんだね。楽しかったわ」と妻が返信。妻と愛人が仲がいいのは、ダンナにとっては何よりなこと(笑)。お互いにリラックスできる共通の友人の存在はありがたい。この先もずっとこんな嬉しい関係でいられますように。

頑張れ!オーナー!「自由が丘の洗礼、シモキタの夜」

SabaIGAさん、新店舗の候補として、良いな!という店を自由が丘で見つけました。あまり土地勘がないので、アドバイスをお願いできませんでしょうか」年に何度か通っているフットケア店のオーナーから、そんなメッセージが届いた。調べてみると人通りの多いなかなか良いロケーション。良かったら街を案内しますよ!とすぐに返信。さっそくスケジュールを調整し、自由が丘の街を一緒に歩く。「オシャレだし、人通りが多いし、やっぱり良い街ですね。それと、あちこち回ってもらいましたけど、ウチの店(まだ契約前ですけどね)辺りが一番良いなぁ」すっかり良い女(好物件)に惚れてしまったオヤヂの眼差し。けれども良いオンナには、気難しい父親の存在があった。自由が丘は「街並み形成指針」というルールがあり、自由が丘らしさを守るために、建物だけではなく看板などの店舗意匠に厳しい自主規制があるのだ。

Sasaiwai由が丘の洗礼ですね。IGAさんがおっしゃる通りでした」物件の大家さんとの何度目かの交渉を行い、見事に(笑)玉砕したらしいオーナーから連絡が入る。では作戦を練るためにシモキタ辺りで飲みましょうかとお誘いすると、「ぜひ!」と即答。改札で待ち合わせ、「都夏」という老舗居酒屋で乾杯。「そう言えば、一緒に飲むのは初めてですね」とオーナー。彼の店には創業の頃からご縁があり、年に2、3度の訪問ながら長いお付き合い。私のブログに早々に登場したこともあり、古くからの愛読者で、facebook友だちでもある。お店は世田谷の高級住宅街の駅前に立地し、台湾式の強烈に痛い足裏マッサージ、角質などを削るフットケア、巻爪や甘皮処理などの爪のケアなど、幅広いサービスメニューがある人気店。彼自身は、TV出演や本の監修などもあり、「東京フットケア協会」を立ち上げた業界の有名人(?)でもある。

Sanma祝がある!おぉ〜っ、東京でこの酒が置いてあるなんて、嬉しいなぁ」仕事の話もそこそこに、お互い飲んべ同士、盛り上がったところで彼の故郷の酒を発見。さっそくオーダーして乾杯。「この酒蔵はウチの実家の近所で、子どもの頃屋根の上に登って怒られたことがあるんですよ。それにしても何でこの店にあるのか聞いてみよっ」サービス業の彼、飲食店のスタッフにすぐに声をかける私、どちらともなくフロア担当の女の子といろいろと会話を交わしていた。さすがにその子では分からず、「店長に聞いてみまぁす!」と彼女が連れてきた店長の説明によると、蔵元の社長と縁があり、11月には社長も招いてイベントも行うのだという。「うわぁ、来たい!IGAさん、一緒に来ましょう!」は、はい。その後もサンマの腹になぜ鱗が入っているのか、などと訳の分からない話題で盛り上がり、妻と合流するために2軒目に。

Yamamotoだかご機嫌だね、2人とも」馴染みの泡盛&焼酎BAR「Aサインバー2号店」で、残業帰りの素面の(元々飲まない)妻と合流。これまで厳しい交渉が続いている経緯を妻に説明。それを傍で聞いていたオーナーは「はい、頑張ります!」とすっかりご機嫌。酔っ払いの2人と、うっちん茶の妻で改めて乾杯。妻は痛みに強く、足裏マッサージで涙を流さんばかりの私と違い、涼しい顔で施術を受ける。毎回1時間ほどの施術の間に、妻も私もいろいろな話をしてきたし、お互いの人となりを知ってはいたけれど、こんな場で話をするのは初めて。新鮮で不思議な気分。楽しい酒だ。「あなたが男性と2人で飲むのは珍しいよね」妻の指摘もごもっとも。…とは言え、記憶はこの辺りから朦朧とし、オーナーと妻の写真を何枚か撮ったことは後で画像データを見てほんのりと思い出し、自主的には覚えていなかった。やれやれ。

い街ですよ、自由が丘は。ぜひこの街で一緒に仕事をしましょう。そんなメッセージは(酔っ払ってしまう前に)伝えられたと思う。街を愛するオーナーが、店主やスタッフたちが、街を守り、育て、元気にしている。商店街振興組合の活動も盛んで、金融機関のスタッフたちさえも、イベントに積極的に参加する。街の最大のイベント「自由が丘女神まつり」までに契約は間に合わなかったけれど、この環の中で共に働き、楽しめたら良いね。10月11日〜12日「女神まつり」開催、天気も回復しそうだ。いざ自由が丘へ♬

002280259

SINCE 1.May 2005